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2016年12月9日金曜日

NHKが福島第一原発構内の9割は毎時0.1〜0.2マイクロシーベルトだと主張 福島高校スーパーサイエンス部の原発見学への意見に反論

皆様、福島高校スーパーサイエンス部が11月18日に原発を見学したニュースについて
NHK朝のニュースが放送しました。

開沼氏が高校生を指導



原発視察を高校生に勧める早野氏

視察の前、高校生たちは近くの幼稚園保護者に毎時0.254マイクロシーベルトある
信夫山への遠足を「再開しても大丈夫」と説明。
多くの地域で除染基準は0.23マイクロシーベルトとなっているのに、
彼らを指導した人はいったいどういうつもりでしょうか?

11月18日、原発見学
高校生たちは手袋と靴にビニールの袋をかぶせただけの制服姿でバスへ

バスから見た1号機

 この画像のみnews23より 黄色の文字は筆者が付け加えたものです。
毎時5.71マイクロシーベルト!です。
「バスの中なので比較的放射線量が低いです」などと驚きの説明をしています。
子ども達がいるバスの中で平気で5.71マイクロシーベルトと
言っている大人たちの神経が疑われます。
不安そうに笑う高校生。

こちらは今年2月のマスコミの人々の視察時の装備の画像
バス内の放射線量が「毎時1.2マイクロシーベルト」と知らされると
「えっ」とざわめきが起こった(正常な反応です)とのこと。
その後は6マイクロ超えにも。
ダイヤモンドオンラインより

視察を終えて線量を計る高校生

特にNHKは開沼博氏や早野龍五氏などの「専門家」の指導のもと、福島市の信夫山の放射線を測定し、近くの幼稚園に0.254マイクロシーベルトで「遠足を再開しても大丈夫」と高校生たちが保護者を集めて説明会している姿を映しました。
動画は以下です。TBSNEWS23でも原発見学の様子を放送しました。

NHK

NEWS23
http://www.dailymotion.com/video/x52x5fv

私はNHKに意見メールを送りました。
それに対して答えがきましたので、
また、意見メールを送りました。(400字までしか受け付けないので5回にわけて送りました)

驚く事に、NHKの担当者は原発構内の9割は0.1から0.2マイクロシーベルトだと言ってきました!
NEWS23ではバスの中の測定器が5.71マイクロシーベルトだったと言っているのに!

また、ニュースに映っていた幼児園がすぐに遠足を
再開するとは思いませんが、心配なので資料などをつけて書面を送りました。

これから高校の校長宛に文書を送る予定です。


1−最初の私のメール
福島高校スーパーサイエンス部のニュースですが、まず、番組の中で子ども達が信夫山の計測をしていますが、全く適当な測り方でしかも毎時0.254μシーベルトもあったというのに幼稚園の保護者に放射線は低いから遠足再開してほしいと言っていました。番組の皆さんは国の除染基準が0.23μシーベルトだということを知らないのですか? この番組を見て信夫山に子どもが行けば被ばくをします。責任とれますか?
国の除染基準以上だったと放送してください。
また18歳以下の子ども達が入ってはいけない危険な場所(原発)に行って無用な被ばくをすることを無批判で放送することに大変憤りを感じます。返答をお願いします。

2−NHKからの返答

NHKの番組をご視聴いただき、ありがとうございます。

この度は貴重なご意見をありがとうございました。
お問い合わせの件につきまして、次の通り、回答させていただきます。

▼福島高校スーパーサイエンス部の生徒たちが信夫山で線量を計測した件
生徒たちは東京大学の早野龍五教授の指導のもと、線量の計測を行っております。
信夫山では、通常は1mの位置で線量を計測するところ、幼稚園児の背丈の高さを
考慮して地表から数十センチの高さであえて計測しています。
保護者には、そうした測定方法に加えて、前日の天候が雨で数値が高めになっている
ことも説明しています。その上で、国が放射線防護の長期目標として設定している、個人が受ける追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下になることと照らし合わせて、遠足は再開できるのではないかと伝えました。
生徒たちは事実だけを報告し、放射線量は「低い」とか「高い」ということは
一切言及していませんでした。
また、ご指摘の「毎時0.23マイクロシーベルト」は、国によると、
汚染状況重点調査地域の指定基準になっています。除染の目標や除染直後に達成すべき目安ではないとしています。
NHKでは今回の放送で、信夫山の線量が撮影当時(5月)に毎時0.254マイクロシーベルトあったこと、
その信夫山の線量に対して懸念を示している保護者の意見を紹介しています。
遠足の再開を勧めているものではありません。


▼18歳未満の福島第1原発への視察について
震災から5年が経ち、発電所内の9割のエリアで除染やフェーシングによって
構内の空間線量は、毎時0.1~0.2マイクロシーベルトと、福島県内の他の地域
と大差ない線量まで低下しています。

18歳未満の立ち入りに関しては、国の法律としてはなく、東京電力のいわゆる内規
として認めてこなかったようです。今回、構内での環境整備が進んだこともあり、生徒の保護者の同意を前提として立ち入りが認められました。なお、今回の視察は、高校側からの希望に基づいて実現したもので、東電側が招いたものではありません。
生徒たちは東大の早野教授をはじめ、専門家との勉強会を重ねてきており、
放射線がもたらす影響については十分理解しています。
その上で、自分のふるさとの将来にかかわることについて、自分の目で確かめるという強い信念を持って視察に行きました。

今後とも、NHKをご支援いただきますようお願いいたします。
お便りありがとうございました。

「NHKニュース おはよう日本」担当
NHKふれあいセンター(放送)


本メールアドレスは送信専用のため返信はできません。
お問い合わせは所定のメールフォームからお願いします。
[パソコン] http://www.nhk.or.jp/css/goiken/mail.html
[スマートフォン] http://www.nhk.or.jp/css/sp/


3−返答への私の意見メール
★「構内の空間線量は、毎時0.1~0.2マイクロシーベルトと、福島県内の他の地域
と大差ない線量まで低下しています。」
とのことですが、
同じ福島高校の原発見学を取材したTBSのNEWS23ではバスの中の線量が
5.71マイクロシーベルトと線量計も映して放送していますよ。
また、4号機の真下の放射線量は28.5マイクロシーベルトと出ており、
ここは燃料棒の取り出しが終わっているので比較的安全な地域と言っています。
NHKが構内は毎時0.1から0.2マイクロシーベルトと言うとは、これほどの嘘を言うとは信じられません。


NHKの皆さんは早野氏や開沼氏のように子ども達を被ばくさせるのに
平気な学者たちの言う事ばかりを信じずに、もっと子どもの健康を考えている
人たちのお話を参考にしてもらいたいです。
福島に住んでいたらなんで原発の事故の収拾に子ども達が責任をとらなければならないんですか?

担当者様の見解はNHKの見解と受け止めています。
拡散してもよいですね。

0.23マイクロシーベルトが除染の目標とすべき数値ではないことは賛成です。
本当は年間1ミリシーベルト以下とすれば0.11マイクロシーベルトでなければならないのです。
しかし、大幅に譲歩しても東京都の多くの区で除染の目安となっているのは0.23マイクロシーベルトです。
資料を添付しますので、よくご覧下さい。
(問い合わせフォームしか返信できないとのことなので実際にはデータは送れなかった)
また、「低い」とか「高い」とか言っていないとのことですが、
ナレーターは「遠足を再開しても大丈夫だと説明しました」と言っていますよ。
だとすれば、NHKの皆さんが遠足を再開しても大丈夫という言葉を選んで
放送したということです。
天下のNHKがこういうことを言う、このことに大変な責任があります。
これを聞いてNHKを信じている人は遠足に行って子どもを被ばくさせたら
責任を持てますか? と聞きました。
懸念を示している保護者(当然です。お母さんたちは子ども達の健康が第一ですから)
の意見はありましたが、女生徒が泣き出して、保護者がいじめたようにもとれます。
また、その後のいじめ問題への展開で福島が危険だという「誤った」意見がいじめを生んでいる
ようにもとれる展開に感じました。

NHKの中には放射能の危険をきちんと伝える番組を作成する人がいるのも知っています。
そういう人の意見を尊重して、放射能はたいして心配ないというような人の
意見ばかり聞かないようにしてもらいたいです。
最低限、両論並立くらいはすべきではないですか?

この問題には多くの人が憤っています。
マスコミの皆さんがガスマスクのようなものをつけた重装備で取材(当然です)
したのにこの子ども達は制服姿でマスクもつけずにいたことに多くの人が憤っています。
少なくとも0.23マイクロシーベルトが汚染状況重点調査地域の指定基準であると放送してください。


第一原発の敷地の境界にあるモニタリングポストでさえ
0.9から2マイクロシーベルトあるのです。
2016年11月30日

「発電所内の9割のエリアで除染やフェーシングによって構内の空間線量は、毎時0.1~0.2マイクロシーベルトと、福島県内の他の地域と大差ない線量まで低下しています。」という根拠を示してください。
また、生活者にとって現在重要なのは土壌汚染がどれほどであるかです。土ほこりなどによる内部被ばくが問題であることを全く考慮せず、幼児園で発表していることを無批判にとりあげたのはNHKの皆さんの不勉強か、故意か教えていただきたいです。



以上がNHKとのメールのやりとりです。



最初のメールには3日ほどで返信が来ましたが、1週間過ぎても返信はなく、0.1〜0.2マイクロシーベルトという根拠は示していただいていません。

原発事故により大量汚染された福島県でこそ厳しい放射能管理が必要であるのに、
他の地域では除染基準となっている値が福島では無視されていることこそ、
国による福島県民いじめの最たるものではないでしょうか?

毎時0.254マイクロシーベルトで大丈夫と説明会ができるほど、多くの福島の皆さんが放射能の危険性について目隠しされ、慣らされてしまっているのかということも大変心配なことです。
一方で保護者が「あなたに子どもができたら遠足にいかせますか?」と生徒に聞いていたように、放射能の危険に対する不安も健康被害も相当に広がっています。
2010年から2016年にかけて、宮城県の人口は1万8千人減に対し、福島県人口は13万人減と発表されました。同じ地震津波の被害にあいながら、この差は原発事故がいかに福島県民の生活を破壊したかを現しています。



2016年11月26日の福島民報
一般的な少子高齢化が原因なら宮城県より1桁多い人口減は説明できない

そのためにこのままでは福島県の人口が減り続けると恐れて強引な福島帰還策を押し進めると共に、福島県に県民を閉じ込めておく為の方策として、また、国の内外に原発事故の被害はたいしたことはない、福島県が安全であるとの宣伝の為に、高校生たちが使われています。

とにかく、子ども達が特攻隊のような役割を負わされるのには断固反対しなければならないと思います。



(Y)






3 件のコメント:

  1. 政府や報土機関・・・得にNHKは息をするように嘘を吐く。それを字で行く対応としか言いようが無い。

    だが、日本人はお上や白紙など権威に弱いのと、事なかれ主義で考えるのを止めている人たちが大部分。

    そしてsレ野犠牲になるのは、選択することが出来ないあるいは選択することを強制される子供たちなど弱者だ

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  2. 「毎時0.1~0.2マイクロシーベルト」というのは福島から直線距離で520kmある京都の線量です。
    ウソをつくにも程がある! と怒り狂っております。

    空中放射線を計測する市民の会@京都

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  3. kmatsu14533様、空中放射線を計測する市民の会@京都様、
    コメントありがとうございます。
    12月11日現在もNHKからの返答がなく、問い合わせたところ、担当者が出張中との返事でした。
    0.1〜0.2マイクロなどという考えられない数字がどこからでてきたのか、NHKの言う「専門家」のご指導のもとに、教えてほしいものです。
    今後とも、よろしくお願い申し上げます。
    共に放射能の危険性を訴えましょう。

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