脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)の基本情報

2019年12月24日火曜日

20191219 子ども脱被ばく裁判 ついに来春から山下俊一教授・鈴木眞一医師らが法廷に立たされることが決定!

12.1923回 子ども脱被ばく裁判
9時より福島地裁前集会
午前 原告主尋問、国の反対尋問
午後 証人に対する国の反対尋問
終了後、報告集会、記者会見を行いました。
遠方からの応援、傍聴にご参加の皆さまお疲れ様でした~。

会場にて、11.9新宿デモでの皆様からのカンパ金に、
脱被ばく実現ネットの活動への皆様からのカンパ金を合わせた10万円を
脱被ばく実現ネットの仲間から子ども脱被ばく裁判の会にお渡しいたしました。
カンパしてくださった皆様、ありがとうございました!

来年は1月23日(原告2名の主尋問と反対尋問)、そしてついに2月14日鈴木眞一(福島県立医大医師)、34日山下俊一(福島県放射線健康リスク管理アドバイザー)が法廷に呼び出されることが正式決定!










動画をご覧ください。(松岡加代子さん撮影)

第23回子ども脱被ばく裁判(2019.12.19)を終えて報告集会①


第23回子ども脱被ばく裁判終了後の報告集会②



第23回子ども脱被ばく裁判終了後の報告集会③




第23回子ども脱被ばく裁判(2019.12.19)を終えて報告集会・記者会見①


第23回子ども脱被ばく裁判終了後の記者会見⓶




第23回子ども脱被ばく裁判終了後の報告会・おわりの挨拶




★柳原弁護士からの速報です。

皆さん

柳原です。

昨日の子ども脱被ばく裁判、暖冬とはいえ、寒い中、たくさんの方に傍聴参加いただき、ありがとうございました。

以下は、このうち、鈴木眞一氏の証人尋問に関する報告です。
被告福島県(彼らもまた所詮、国と原子力ムラの代弁者にすぎません)の「鈴木証人尋問の必要はない!」という猛反発にもかかわらず、この日、鈴木眞一の証人尋問の期日がバレンタインディーの2月14日(金)14時50分~17時と正式決定。

【速報】【山下・鈴木証人尋問10】鈴木眞一氏の証人尋問、2016年2月14日に決定&この間の証人採否をめぐる攻防(2019.12.19)
https://darkagejapan.blogspot.com/2019/12/blog-post.html

次の攻防は鈴木氏の陳述書の作成をめぐってです。
一般にこの種の陳述書は、本番の証人尋問の前に作成し本番準備の中心的資料となるものですが、
今回はとくに裁判所から原告に対して、鈴木氏の陳述書に盛り込んでもらいたい質問書を準備するよう要請があり、10月23日にこれを提出したところ、被告福島県が猛反発。
鈴木眞一のこれまでの不都合な真実の暴露を目指す内容であることがミエミエだったからでしょう。

そのため、裁判所から原告に見直しの提案があり、質問書の一部見直しを行った上申書を11月29日に提出しました。

今後は、この質問書をめぐって、鈴木氏がどれだけ誠実に回答する陳述書を作成するかが焦点。
1月27日までに、チョコレートではありませんが、鈴木陳述書が届けられることになっています。

ちなみに、昨日の裁判後の報告会で質問された田中さんの指摘などを盛り込んだ質問書とそこに引用した文献は以下にアップされています。

【山下・鈴木証人尋問6】鈴木眞一氏の証人尋問の事実上のスタート。彼の陳述書作成に向け原告から質問書を提出(2019.10.23)
https://darkagejapan.blogspot.com/2019/10/blog-post_25.html

【山下・鈴木証人尋問7】鈴木眞一氏の証人尋問に向け、原告が10月23日提出した質問書中に引用した証拠を提出(2019.10.28)
https://darkagejapan.blogspot.com/2019/10/1023.html




★冨塚元夫さんからの報告です。

20191219日子ども脱被ばく裁判第23回期日参加の報告

 この日も朝9時には大勢の支持者が福島地裁前に集まりました。関西からも愛知からも来ました。東北各地からも参加しています。首都圏からも参加しました。進行会議の為裁判所に入って行く弁護士の方々を激励しました。署名提出のため裁判所に入って行く原告の方々を激励しました。抽選にはなりませんでしたが、傍聴席の空席はあまりありませんでした。

 午前中は、原告Sさんの本人尋問が行われました。原告側弁護士はSさんの緊張をほぐすように和やかに話しかけ質問しました。原告は落ち着いて、しっかりと答えました。
「原告になった理由は、国と福島県の原発事故後の対応が信用できず、市民を、特に子どもを守ろうという姿勢がまったくなかったからです。2011.3.11直後に何が起きたのか、情報は来ませんでした。安定ヨウ素剤のことも聞きませんでした。どのくらいの放射能汚染なのか分かりませんでした。「ただちに影響はない」、というのは20年後には影響が出るのではないかと心配でした。山下俊一氏の話しを聞いても半信半疑になりました。避難した方がいいと思って3年間自主避難しました。その後、子ども脱ひばく裁判があることを知り、すぐに原告になりました。原告側の主張に被告は本音で答えて欲しい。まだ子どものために裁判がなっていません。子どもたちが将来どうなるのか、もっと真剣に考えて欲しい。チェルノブイリ法にある避難の基準を、行政から事故直後に教えてもらったら、避難の基準になったのに。行政は責任を果たさなかったことを認め、反省して、これから子どものために最善を尽くして欲しい。」
真剣な原告の主張に対して、被告国はこれまで見られた意地悪質問、記憶違いを誘う数字の羅列もあまりありませんでした。被告は反対尋問に割り当てられた時間を1時間も残して終了しました。これまでの意地悪尋問を反省したか、あるいは有効な反論が思いつかなかったのだと思います。

 午後130分から専門家証人河野益近さんの証人尋問が行われました。
河野益近さんは第21回期日で証人喚問を行った方で、この日は原告本人尋問と被告反対尋問が行われました。河野さんは被告側弁護人も理解しやすいようにICRP(国際放射線防護委員会)の2007年勧告に基づいて、LNTモデル(閾値なし線形モデル)が最も確からしいと考えられている理論であり、年間100ミリシーベルト以下でも放射能の影響はあり、特に放射能に敏感な子どもに対する影響は大きく、被告側が主張するような「安全サイドに立って」いる仮の論理ではないことを強調した。また2011年以降は数多くの論文が科学誌に発表されており、イギリスやオーストラリアのCT検査によって100msv以下の被爆でもがん患者が増加しているという多くのデータがあることを示しました。さらに、チェルノブイリ原発事故では、ガスとして放出された放射性セシウムが、福島原発事故では、数ミクロン以下の小さな微粒子に封じこめられた状態で飛散したことが、最近の研究でわかってきたこと、福島県内や東京都の土壌を解析した結果、9割以上が、こうした「放射性微粒子」だったこと、この「放射性微粒子」は、「ホットパーティクル」や「セシウムボール」とも呼ばれ、一粒子あたりの放射性セシウムの濃度は、汚染土壌粒子等に比べかなり高く、水に溶けない不溶性だということ、従来、放射性セシウムは水溶性であることを前提に、体内に入っても尿として排出されると考えられてきたが、不溶性であれば、体内の取り込まれた場合、水に溶けないまま体内に残り、高い内部被曝を引き起こす恐れがあると主張しました。原告の子どもが通学している学校周辺の土壌調査結果を証拠提出しています。国側はこうした事実を研究していないので、ほとんど有効な反論ができず、予定より大幅に短い時間で反対尋問は終わりました。

 この日の進行協議では、鈴木眞一氏の証人尋問が2月14日(金)に決まりました。県は裁判所の要請を何度も拒否してきましたが、この日はしぶしぶ認めたものです。山下俊一氏の尋問はすでに3月4日(水)に決まっております。鈴木眞一氏の尋問は、甲状腺がんの実態を明らかにする目的です。福島県が実施している県民健康影響では、「取らなくても良いがんを摘出している」との過剰診断を理由に、「被曝との関連性」を否定しているが、そうならば鈴木氏はやらないくてよい多数の手術をしていることになります。山下氏については数か月前の期日で「毎時100マイクロシーベルトまで大丈夫」「にこにこしていれば、放射能は来ない」「マスクは不要」などと述べた当時の講演の様子を記録したビデオを、約1時間にわたって上映しています。いよいよキーマン二人の尋問が2・3か月後に迫り、来年前半の結審が予想されますので、皆様のさらなる支援をお願いいたします。
 冨塚元夫


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