脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)の基本情報

2020年2月19日水曜日

第25回子ども脱被ばく裁判 傍聴記 鈴木眞一氏は何を証言したか?

 2月14日に行われた、子ども脱被ばく裁判での鈴木眞一医師の証人尋問について、裁判を傍聴した方々からの傍聴記をいただきました。(ありがとうございます。)





             第25回子ども脱被ばく裁判 傍聴記

宮口高枝(脱被ばく実現ネットボランティア)

2014年8月29日、福島地裁に提訴された子ども脱被ばく裁判公判も2月14日に25回目を迎えた。
思えば脱被ばく実現ネットに集まった人々は子ども脱被ばく裁判の立ち上げから協力し、見守り、最初から裁判傍聴に参加してきた方々が多い。

これまで、東京から福島駅に降りたち、ほぼ毎回チラシ配布をして福島地裁に向かった。
2月14日もチラシ配布のために福島駅前で子ども脱被ばく裁判の旗の準備や、プラカードを道行く人たちに読んでもらえるよう工夫して立てかけ準備を始めた。
「避難の権利は生存権です!」「被ばく隠してオリンピックやるの?」「汚染された放射能水を海に流さないで!」などのプラカードを並べ、首にかけ、チラシ配布を始めると約400枚のチラシは1時間ほどでなくなった。立ち止まってプラカードを読んで下さる方がいたり、原告の訴えに高校生のグループが興味を示し、俺たちどうしたらいいの?と、話を聞いてくれ、最後は一緒に写真撮影をしたりと、充実した時間だった。あの高校生たちは、きっと、被ばくや放射能汚染のことを真剣に考えてくれることだろうと思いながら、福島地裁前の集会に参加。
石垣にマフラーや荷物を置くと、遠くにいた職員2人が近づき「ここは裁判所の敷地ですから、置かないで!」と注意しに来た。
これまでバックなどを置いた時は何も注意がなかったので、やんわりと「税金使っているみんなの土地でしょう。どこを邪魔しているかしら? あなた方も人の親ですよね! 子どもたちのための活動だから、理解して下さいねー!」とやんわり抗議、その後、傍聴券配布の列に並んだ。
ちなみにそこの土の上は手持ちの放射線測定器によれば0.1マイクロシーベルト/hを示した。

今回は多くの人々が傍聴券を求めて行列を作った。法廷に入ることが出来るのは64名。脱被ばく実現ネット関係者は、3名が抽選に当たり傍聴席に入ることが出来た。

法廷内は、いつにもまして緊張感が漂い、原告席、被告席、傍聴席に座る方々も、これから始まる鈴木眞一医師の証人尋問の行方を固唾を呑んで待つ。
裁判長が入廷してから証人の入廷までかなり時間が空いた後、鈴木氏が緊張した面持ちで姿を現し原告弁護士からの証人尋問が始まった。

弁護側は柳原弁護士、井戸弁護士、光前弁護士が尋問に立ち、甲状腺検査や小児甲状腺がん、手術の件数、地域差などについて詳細に質問、証言を求めた。

以下質問や証言をメモを元に書き出す。

鈴木氏は甲状腺検査の立ち上げに関与し、チェルノブイリ事故での甲状腺がんの多発があり、必要性を感じて実施したと述べた。
★検査は福島県の子どもで、2011年以降に生まれた全員を対象としたが、18歳以下の子どもを対象とした根拠は?の問いに、自分が決定したことではないと証言せず。
本格的な子どもの県民健康調査の期間は、2011年10月9日から翌年3月までと証言。その後は2年ごとに検査。対象が20歳になったら5年ごとの節目の検査を実施と。
チェルノブイリでは疫学検査をした地域、しなかった地域と差があり、検査は5年後の甲状腺検査だったが、福島では原発事故後直ちに検査した。
甲状腺検査の1次検査、超音波検査はチェルノブイリ事故当時より精度が上がっており、のう胞は経過観察し、絞り込んで基準以上を探した。不必要な検査はしなかった。
悪性と悪性疑いは保険診療に紹介し、紹介状を出すのは基本だが福島医大には緩和した。
保険診療先からフィードバックはあるかとの問いに、自分に紹介された場合は受けるが、と証言。
現在、(鈴木氏は)甲状腺検査診断基準検討委員会、コンセンサス委員会に関わっているが、ここで何かを決めることはないと証言。
甲状腺検査が始まる前に予想していたことは何かとの問いに、超音波検査の精度がいいのでよく見つかるだろうが、過剰診断にならないようガイドラインの基準に沿って診察したと証言。
外科医として2016年に発表した論文からの問いに、甲状腺がんはスクリーニング効果で早く見つかる。進行の遅いものも事故後の1回目の検査で見つかった。症状のないものも発見されるので考慮する。スクリーニング効果は同じ、今まで検査してこなかったものが見つかる、ハーベスト効果もあるだろうと考えていた。これは専門家でも同じ認識だ。
甲状腺検査で発見されたものは何が言えるかの問いには、甲状腺がんへの関心と不安などで受診率は高く、早い時期のがんや大きいものが見つかったと証言。
チェルノブイリと比べて、放射線の影響かどうか考えなければならなかった。チェルノブイリでは事故後5年目の検査で見つかったが、福島では見つからなかったので、放射線の影響とは直ちには言えない。小児甲状腺がんが原発事故の影響とは、現在では考えにくいと証言。
福島の小児甲状腺がんは、2018年の論文の見解と現在との違いの質問に、基本的には変わらないとするも、地域差にはバイアスがかかる等ずれが生じていると思うが、担当していないのでわからないと証言。
福島での小児甲状腺がんは、検査が始まったときはハーベスト効果があり多く見つかった。2巡目、3巡目では右肩上がりではなくなった。
事故前小児甲状腺がんの手術は何件?の問いに、良性を含めて10数件と証言。
事故後、いわきや会津でも診療していると答えたが、甲状腺がんの手術件数の質問には資料がないのでわからないと答える。柳原弁護士は大体何件かと詰めたが証言せず。
過剰診断についての質問には、甲状腺検査の実施、手術も必要な手術であり、論文内容に間違いはないと証言。
手術後の肺への転移件数は3例か?の質問で、医師の守秘義務ではないので回答するよう迫るが、症例の件数が少なく個人が特定されやすいので回答できないと証言拒否。
3巡目、4巡目でのB判定人数?も、大学の診療情報なので、と回答せず。弁護側が個人情報としてではなく、学術的なものだからと証言を迫るも、大学と相談しないと証言できないと拒否した。
がんの再発について一番の影響は、大量の医療被曝が多いと証言。
甲状腺の両側がんについては再発が予測されるので手術を勧めるが、片側のがんについては、温存か切除かを保護者と相談して決めると証言。
先行検査から2巡目でB判定は多いのかとの質問に、腫瘍は超音波検査で観察する。のう胞の発見率は高いが、悪性はボヤーとしていて境界が見えにくい。小児の場合は細かいものが集まっているから...とやや興奮気味に証言。
2018年までの小児甲状腺がんの発症数は162例(良性1例)、福島医大以外で7例あり。それ以外に検討委員会の数値に含まれていない症例が19例あるようだが、検討委員会に報告されないのか?との質問には、検討委員会で検討されているかわからないと証言。
弁護側は2018年から2019年の甲状腺がん数の報告数は何例か?と質問したが、なかなか答えず。50例以下か、20例以上かと突っ込まれると細かいことには答えられない!失礼だ!と興奮して声が大きくなった。〈なぜ興奮したのだろう。よほど不都合だったか?)
0歳から3歳の甲状腺がんは何例か?との質問には、これは慎重にしないと、と答えず。
いわきの福島労災病院と会津の会津中央病院での甲状腺がんの手術件数は?の問いに、数が少ないので検討委員会には上がっていないと証言。
井戸弁護士は、がんの発症原因が放射線医療被曝が多いと鈴木氏が証言されたことについて質問、両側のがんは既往歴から医療被曝がわかるとした。
事故後の甲状腺がんが多く発見されたのはスクリーニング効果、ハーベスト効果を予測していたと証言。
100例の甲状腺がん発症は予測の範囲か?の質問にもハイと答えた。
小児甲状腺がんの手術は反回神経まひや声帯への影響が大だが、手術は必要だったと証言。
福島県以外での放射能の影響は否定。
★弁護側が、「福島県の子どもたちのうち、小児甲状腺がんにかかった率で計算すると全国に、小児甲状腺がんになっているかもしれない子供の数は12000人となる。その子供たちを検査した方が良いのではないか、検査の対象にしないのか」質問すると、福島県は放射線量が高く、リスクファクターが多いが、他県はリスクファクターを考えず、被ばくの影響は現在はない。今後社会が判断するだろう、将来は対応が必要になるかもと証言。
★再び柳原弁護士が手術例について集計はどのデータベースからとったのか質問。鈴木医師は苦しそうな声でカルテからワークシートにしたと証言。
経過観察中にB判定が出た場合は別枠になるか?との質問には答えず。2015年当時は担当していたが、その後検討委員会から外れた。別枠の報告は検討委員会に参加していず把握していないと証言。
福島がチェルノブイリに比べ放射線量が低いとしたそのエビデンスは?との質問には、報告を見たと答え、いわき市のデータは論文で見たとしたが、弁護側が、チェルノブイリといわき市では、いわき市の方が放射線量が低いのか! 原子力安全委員会はいわき市の小児甲状腺線量が高いとデータで分かっていたと迫ると、「僕が答えることではない」と証言拒否。
論文引用で、統計調査データはわからなくて、信頼できるのか?との質問に、体制に影響はないとし、区分の仕方で地域差があるのは知っていると証言。
★弁護側の地域差がないとは言えないのでは? との質問にはハイと答えた。
4歳男児が2015年甲状腺がんと診断され、2016年に手術している。2017年に4歳男児の患児がいたことを知っていたのではないか?と質問に、時間的経過がわからないと証言。
遺伝子変異はチェルノブイリと同じと証言。
安定ヨウ素剤の服用については関与せず。福島県からも意見聞かれず、福島医大の職員にヨウ素剤が配布されていたかは、医局などにあったので知っていたが、服用したかどうか知らないと証言し、弁護側があなた自身やお子さん、お孫さんは飲みましたか?と迫ると、自分も服用せず、子供や孫にも飲ませていないと証言。(とても苦しい表情だったと顔を見ていた原告の感想)
医大職員にヨウ素剤服用を言わなかったのか?の質問には、放射線量が知らされていなかったので服用を伝えなかったと証言。

被告・福島県の代理人の質問への回答
・福島県の甲状腺がんは地域差は認められない。他県との比較は人口が少ないなど、細かく区分しての比較はバイアスがかかる。
・超音波検査の精度や医療機器の進歩の中でチェルノブイリと比べてどうか?の問いに、進歩により見えにくいものも発見し適正な診断で対応できていると証言。

被告・国の代理人質問、回答
・日本甲状腺学会の文書について
・過剰診断の定義は? 疫学、一般論、超音波検査は微小癌も見つけるので病理診断等で診断。
・安定ヨウ素剤の服用をすべきか否かの判断は、臨床医だけでなく、被ばく医療と連携してやった方が良い。
福島医大が安定ヨウ素剤の服用を判断する立場にない。
・(原告弁護側から話された)甲状腺の悪性腫瘍手術19例、甲状腺の摘出術35例の意味は? 県民健康調査以外で、他の施設で検査した数である。


弁護側の質問時間内への質問に、被告側から時間が来ている等難癖をつける場面があり、井戸弁護士からまだ時間内と抗議する場面もあった。
被告側の証人尋問はあっけなく終わり、17時の閉廷の時間までは余裕があった中、最後に、柳原弁護士が裁判長に再審問で1つだけ確認したいと申し出たが、裁判長は受け付けず。

限られた持ち時間で、多くの疑問、質問、切り口や戦術を考え、様々な角度から真実を明らかにしようと鈴木医師の証人尋問に臨んだ弁護士のみなさんの熱意がひしひしと伝わってきた。

後の記者会見で、井戸弁護団共同代表から証人尋問はテーマに絞り、3人でテーマを分担して臨んだと報告された。


甲状腺がんの超音波診断が過剰ではなかったことを引き出す。  (ほぼ達成)
事故後小児甲状腺がんの多発している事実を引き出す。
経過観察の子どもたちの結果が現在どういう状況か明らかにする。
因果関係をあきらかにする。

鈴木眞一医師の証言拒否や回答をあいまいにしたことを、裁判長がどう判断するか。
弁護側は目標達成に向け、多くの質問への回答を引き出すために、イエス、ノーで答えるよう迫ったが、マイナス面もあったと思われると分析。
質問の持ち時間があったらもっと引き出せたかもしれない。裁判の進行協議で何とかならないのだろうか。
井戸弁護士より、「今後34日(水)の山下俊一・福島県放射線健康リスク管理アドバイザーへの証人尋問がおそらく最後の尋問となり、結審を迎える。年内、あるいは来年早々に判決の言い渡しになる」というスケジュールが話された。
福島の方々、全国の多くの方々にもっと、もっとこの裁判を知ってもらわなければ、子供たちの未来、健康を守れない。
未来を信じ、それぞれが何ができるか、語り、悔いのない行動をしたい。

 *このレポートは、脱被ばく実現ネットの宮口高枝が裁判傍聴中に聞き、書き留めたことをまとめました。 聞き違いや表現の間違えがあるかもしれません。
 ご容赦下さい。間違いはご指摘願います。


※※※※※※※※※※※※※※※※

★★いつも裁判を応援してくださっている作家の渡辺一枝さんもご自身が発行している一枝通信にて報告を載せてくださいました。

一枝通信 2月14日・15日福島行

 214日は福島地裁で「子ども脱被ばく裁判」がありました。
この日は第25回期日で、鈴木眞一氏に対しての証人尋問でした。
閉廷後の報告会に参加後は、飯坂温泉に宿泊。
15日は、南相馬市萱浜から相馬市へ移転した浜野さん宅を訪問、その後仙台市の老人ホームに入居している天野ハルさんを訪ねてきました。

◎「子ども脱被ばく裁判」
●福島駅頭でチラシ撒き
 東京から一緒に行った「脱被ばく実現ネット」の仲間たちと、福島駅頭で、裁判支援を訴えてチラシを撒きました。
今もって「原子力非常事態宣言」は発令中にもかかわらず、強引にオリンピックは開催されようとしています。
オリンピックを煽り立てて国民の目をそちらに向けさせ、マスコミもそれに乗じて、あたかも原発事故は収束したかのように、放射能の危険は去ったかのように宣伝されています。
チラシを配布しながら、オリンピックの陰で隠されている「不都合な真実」を、また福島で増えている小児甲状腺ガンの多発を伝え、この裁判への支援を訴えました。
●傍聴券抽選
 いつもは64の傍聴席がちょうど埋まるくらいの傍聴希望者が集まるのですが、この日は傍聴希望者がずっと多く99名が傍聴券を求めて並びました。
並んでいる時に裁判所の職員に、「裁判官たちに、99人もの傍聴希望者が居ますと伝えてください。大勢が注目していますと伝えてください」と言うと、「はい、伝えます」と返答されました。
私は抽選に外れてしまいましたが、ひだんれんの大河原さんに譲っていただいて法廷に入ることができました。
大河原さん、ありがとうございました。
 今回の証人尋問は、福島県立医科大学の鈴木眞一氏に対して原告側、被告側それぞれ持ち時間60分で行われました。
鈴木眞一氏は原発事故後からこれまでに、多くの小児甲状腺ガン患者を手術してきた人です。
原告側は鈴木氏の証人尋問を求めてきたのに対して、国と県は強く拒んでいたのですが、裁判所が鈴木氏を証人とすることについて積極的に動いてこの日の証人尋問となったのでした。
●証人尋問
 この日の尋問は被告(県・国)弁護側から始められましたが、その殆どは県代理人の渡辺氏からで国代理人の吉野女子は最後に一言だけの質問でした。
 原告側からは柳原弁護士、光前弁護士、井戸弁護士のお三方が交代で質問に立たれました。
 鈴木氏が福島県立医大で摘出手術をした162例の小児甲状腺ガンは、過剰診断、過剰治療だったかという質問に対して鈴木氏は、必要な手術であったと答えました。
この答えに対して原告側が、福島県民健康調査を縮小すべきと思うかと問うと、縮小せずに今のサイズで続けるべきだと答えました。
 原発事故による放射線被ばくの影響と考えられるかという質問に対しては、福島県でこれほど多くの小児甲状腺ガンが見つかったのは超音波検査でのスクリーニング効果によるもので、福島県で小児甲状腺ガンが多発しているわけではないと主張し、放射線被ばくの影響を否定しました。
つまり鈴木氏の言い分は、県民健康調査をしてその調査法が超音波検査であるから、これだけ見つかっているのだというわけです。
 これに対して原告代理人の井戸弁護士が、福島県の子どもで甲状腺ガンになった率を全国の子どもの数から割合を考えると、全国では12000人の子どもに甲状腺ガンがあることになる。それを検査の対象にしないのかと質問すると、福島県は放射線の影響があるためリスクファクターが高いが、他県はリスクファクターが考えられないと言いました。
 また原告代理人から、2018年までに県立医大で手術した162例の他に、いわきの福島労災病院や会津中央病院でも甲状腺ガンの手術を行っているのではないかと質問されると、鈴木氏は行ったと答えました。
原告側は、県立医大以外で7例、それ以外に検討委員会の数に含まれない症例が19例あることを掴んでいて、それらは検討委員会には報告されているのかと質問すると、検討委員会で検討されているかどうか判らないと答え、さらに県立医大以外での手術は何例になるかの質問には答えませんでした。
これらのことから、県立医大の鈴木氏の手術でありながら、調査の枠外にあり集計に上がっていない、集計から外している手術数があることが明らかになりました。
 2018年から2019年の甲状腺ガンの報告数を質問すると答えなかったので、聞き方を変えて50例より多いか少ないか質問するとそれにも答えず、では20例より多いか少ないかと聞くと、鈴木氏は激昂して、「細かいことには答えられない!なぜそんなことを聞くのか、失礼だ!」と言いました。
なぜ激昂したのか不明。よほど聞かれたくなかったのかな?
 手術をした子どもの腫瘍の進行については、小さくなることはなく、時間とともに大きくなっていると証言し、再手術をした子どもたちは左右両方の甲状腺に腫瘍ができる「両側性」の患者で、医療被ばくや遺伝性が原因と考えられると答えました。
 安定ヨウ素剤の服用についての質問には自分は飲まなかったし、子や孫にも飲ませなかったと言いました。
医大の職員には飲むように伝えたかと聞かれると、放射線量が知らされなかったから飲むように伝えなかったと言い、自分が飲まなかったのは40歳過ぎていたからだと答えました。
●報告集会
 こうして、この日の裁判は終わりました。 
尋問時間は、きっかり60分でしたが、福島県で小児甲状腺ガンが多いのは被ばくの影響ではないと言いながらも、他県にはリスクファクターがないと言うなど、矛盾がボロボロだったし、福島県の検査結果には集計されていない症例があることが明らかにされたのに、そして集計外の手術も鈴木氏が行ったのにその数を答えないなど、原告側からの質問には答えなかったり曖昧な答え方だったりでしたが、裁判所はそれらをどう判断するでしょうか。
 閉廷後は、記者会見と報告会が行われる市民会館に移動しました。
この報告集会でアワープラネットの白石さんの発言で知ったのですが、いつもは一般傍聴席で傍聴している福島県民健康調査の二階堂一広主幹兼副課長は、被告側弁護人の席で鈴木氏の顔が最もよく見える席に座っていたそうです。
一般傍聴席からは証人の後ろ姿が見えるだけで、表情などは決して見えません。
この日に二階堂氏が被告人側代理人の席に座っていたということは、証人に対しての無言の圧力になっていたのではないでしょうか。
 次回はいよいよ山下俊一氏の証人尋問です。
期日は3月4日です。
また傍聴したいと思っています。                いちえ


★いつも裁判を応援してくださる田中一郎さんからも傍聴記を寄せていただきました。
いちろうちゃんのブログからご覧下さい。

●(報告)(2.14)「子ども脱被ばく裁判」傍聴記(1)鈴木眞一福島医大教授
証人尋問:隠して隠して隠して、逃げて逃げて逃げて、あとはつまらないおしゃべり
に終始した鈴木眞一教授、ウソらしき発言もチラホラの誠意なき証言- いちろうちゃ
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