第3回子ども脱被ばく裁判、控訴審 口頭弁論が仙台にて行われました。
参加の皆様、ありがとうございました。
ボランティアからの報告です。
①
私達脱被ばく実現ネット・ボランティア5人は、仙台駅から急いで今野原告代表や仙
台の方達が
準備を進めて下さっている報告集会会場へと向かい、担当する受付と書物販売などの
引継ぎを終えて
皆でデモ集合場所・元鍛冶庁公園へ移動しました。
福島県や関西、東京方面の各地から大勢の方々が公園に駆けつけて下さいました。
井戸弁護団長、今野原告代表、水戸共同代表(子ども脱被ばく裁判の会)から
参加者の皆さんへの感謝の挨拶がありました。
それにしてもこの長い年月、裁判の度に遠方から応援に来て下さる皆さん、本当にあ
りがとうございます。
②
素晴らしい天気に恵まれ、公園からデモ行進開始。
買物客のいるアーケード通りでは裁判応援をお願いするアピールに合わせて鳴り物を
鳴らし、プラカードを掲げて歩きました。
青葉通りのけやきの木々の緑が私達を癒してくれました。
デモの後は井戸弁護士による学習会「311甲状腺がん裁判が目指すこと」があり、
原告の若者達の病状経過や今の心境が話され、会場の皆さん其々がなお一層の応援と
支援を心に誓った学習会でした。
学習会終了後 皆で仙台高裁へ向かい、3人の原告が裁判所へ署名(4384筆)を届け
るのを門の前で励ましの声をかけて見送りました。
③
記者会見・報告集会には約70名の報道関係者や支援者の皆さんが
弁護団と原告からの報告を聴こうと傍聴の後、再び会場に集まりました。
弁護団からは来年の3月で中学生の原告達が卒業してしまうので
今後の裁判の取り組みを弁護団、原告団と相談していくが報告されました。
法廷で陳述をしたSさんは記者の質問に、福島地裁で敗訴した時の悔しい思いと
体調を崩してしまった息子さんが「いつも僕たちのために頑張ってくれてありがと
う」と
言ってくれているのでなんとしても負けられないという発言に多くの方が涙を拭って
いました。
原告の皆さんの頑張りと弁護団の皆さんのご尽力に敬意の念でいっぱいです。
次回の期日は9月12日。 応援よろしくお願い致します。
ウネリウネラの牧野昌平さんが裁判記事をアップしてくださいました。
裁判原告の意見陳述を載せてくれています。
https://uneriunera.com/2022/05/21/kodomodatsuhibaku15/
裁判報告(宮口)
2022年5月18日子ども脱被ばく裁判控訴審第三回期日に参加して(感想)
今回で原告(控訴人)側の主張(準備書面)は完了し、次回は証人申請をする予定。
行政訴訟(子ども裁判)の原告が皆中学を卒業し原告の資格を失うのが来年3月に迫る。
今回も始めにデモがありました。第一回の時の参加者75人より少ない50人でしたが、福島地裁の時にはデモはなかったのでデモが出来るだけで素晴らしい。欅の青葉の美しい青葉通やアーケード・繁華街を小一時間歩く。マイクで裁判の説明をして支援を訴える。「子供をひばくから守ろう」のほかに、「放射性廃棄物の焼却を止めよう!」などがありました。
傍聴券を求めて60人くらい並びましたが、傍聴席は39で私は当たりました。
福島地裁判決は、行政に大幅な裁量権を認めて、原告が無用な被ばくをさせられたという訴えが退けられたものです。国と福島県は原子力災害に関する法律に違反して、また原子力防災訓練で決まっていたことを行わず、住民に放射能が高かった場所の情報を与えず、原告に無用な被ばくをさせたにもかかわらず、全て行政の範囲内で過失がないという驚くべき判決でした。
それに対し、行政の裁量の範囲は無限ではなく、規制する法律がなければ、憲法と国際人権法に基づいて判断しなければならないことを準備書面に書き法定で陳述しました(柳原弁護士)
学校における環境基準としての放射線基準については井戸弁護士が、陳述しました。公害防止法では定めていなかった放射線の基準を未だに決めてない政府の怠慢があるが、十万人に一人の被害という原則に照らせば、年間1ミリシーベルトでも350倍違法なのに年間20ミリシーベルトで避難させないはありえないという主張をしました。光前弁護士は、子供を放射能の無い環境では教育せよという訴えに追加して、これまでこの要求が満たされなかった結果、子供は高校生になって訴訟資格が無くなるので、追加で、賠償要求したいと主張したが、裁判長に却下されました。
最後に原告陳述がありました。福島市に住み2人の男の子がいる女性。原発事故前からギラン・バレー症候群に罹患していたが、事故後悪化した。事故後一年経過したころから急性貧血になり、昼過ぎまで起き上がることができなくなった。
他県に避難しようしましたが、いろんな事情でできなかったそうです。事故前子供たちは元気だったのに事故後体調が悪化しました。異常な鼻血が出たり、身体中に発疹が出るようになり、食が細くなったそうです。特に次男はひどい状態で、朝起き上がることができず、鼻血、腹痛、頭痛、不眠、動悸、息切れ等のため通学がほとんどできなかったそうです。「原発事故の放射能のせいだと思います」と原告は言いました。
肥田舜太郎医師が長年の診察と研究の結果辿り着いた典型的放射能被ばく症状だと思います。東電や福島県民健康調査の御用学者は、小児甲状腺がんは放射能の影響では無いと言っていますが、何が原因か明らかにできません。電離放射線が細胞を破壊してエネルギー代謝ができなくなったり、免疫機能が働かなくなった結果です。福島市は事故直後高い放射能の下にありました。
この裁判は遡れば、事故後2011年に始まった福島集団疎開裁判です。一貫して、放射能の無い環境で子供たちを教育せよと要求して来ました。疎開裁判の時、仙台高裁の判事は子供たちの健康に由々しき事態が起こると予想されると言いました。まさに由々しき事態が起こったのです。
国と県は責任を取るべきです。この裁判の弁護士六人は、「3.11甲状腺がん裁判」の弁護人でもあります。事故後長年、内部被ばく、不溶性放射性微粒子の危険性を明らかにして来ました。
二つの裁判は負けるはずがありません。
以上
冨塚元夫
- 2022・5・18子ども脱被ばく裁判仙台高裁控訴審第3回 デモ前集会 https://youtu.be/nCYDhlJCGrw
- 2022・5・18子ども脱被ばく裁判仙台高裁控訴審第3回 デモ風景 https://youtu.be/4sFAabxCK0U
- 2022・5・18子ども脱被ばく裁判仙台高裁控訴審第3回 裁判前の学習会 https://youtu.be/ZmqdHwgjnSY
- 2022・5・18子ども脱被ばく裁判仙台高裁控訴審第3回 裁判終了後の報告会 https://youtu.be/uw-YEmsS_sI
- 2022・5・18子ども脱被ばく裁判仙台高裁控訴審第3回 東電刑事裁判からのアピール https://youtu.be/zgE6NDWAqp4
- 2022・5・18子ども脱被ばく裁判仙台高裁控訴審第3回 これ以上海を汚すな!市民会議からのアピール https://youtu.be/vNfO9iBbl1k
- 2022・5・18子ども脱被ばく裁判仙台高裁控訴審第3回 津島裁判からのアピール、終わりの挨拶 https://youtu.be/ibfveEV6G_8
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