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2012年9月26日水曜日

【原告の母の声(2)】ふくしま集団疎開裁判に関わるみなさまへ

 10月1日の仙台高裁の裁判(審尋)を前にして、原告のお母さんから、メッセージが寄せられましたので、その2通目を紹介します。
このお母さんは「伝えたいことがたくさんありすぎます」という言葉がメッセージに添えられていました。

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ふくしま集団疎開裁判に関わるみなさまへ

いつも行動、抗議、新しい視点、問題提起などありがとうございます。
昨年3 月、国やテレビの言うことを信じて、避難しませんでした。
おかしいと思い始め、政治家、政党、宗教者、宗教団体、ジャーナリストなどの言動を調べましたが、誰ひとりとして、福島県の子どもたちを救え、守れ、疎開させようと言いませんでした。

その3 月に、80 キロ圏外にアメリカ軍だったか退避が出たとき、おおげさな、私らもっと原発に近いと周囲も話していました。
テレビで、山梨県に避難した郡山の子どもが映り、友人と、おおげさだよねと話していました。
食べて応援、洗えば大丈夫、品不足から売っているものは福島県のものが手に入り喜んでいました。ハウス栽培だから大丈夫って。

そのうち、郡山が線量が高いと分かり始め、正しく怖がるうちに、危険だと。
誰も味方がいない⋯。そんなとき、講演会など動くうちに、運命の出逢いをしたわけです。
弁護士が味方!県、国がダメなら裁判所に訴える!弁護士や政治家なんて知り合いにいない普通の主婦にとっては、やっと救いの手が差し伸べられたと。

裁判のことを、要するに金が欲しいだけだろと揶揄する方がいますが、想像して欲しいのです。あなたが住む近くで、原発事故が起き、避難したくても、遠くに親戚も知り合いもいない、一年間暮らせる貯金もない、仕事も家もローンあるのに、住み慣れたところを仕事、住居のあてもなくいけますか?避難区域なら理解も補償もあるでしょうが、何もないのです。

ふくしま集団疎開裁判のふくしまは、原告の子どもだけでなく、福島県の子どもたちを守りたいから、「ふくしま」なのです。

勝手に転校すれば良い、では、子どもの気持ちは?親の仕事は?転校とは、親も移住することです。もしくは、親戚、里親に預け親子離れ離れ。ここは、平和な日本でしょうか?
戦時中でしょうか?なぜ、予防してくれないのでしょうか?安全策をとり、何もなかったらそれで良いが、病気になったら一生ですよ。

郡山や福島が、閉鎖されていたら⋯、学校が再開しなければ⋯、国がもっと危険だと知らせていたら⋯本当にくやしいです。福島県だから良いのか?経済に命が負けるのかと。

良識ある日本のみなさま、世界のみなさま、声をあげてください。一緒に戦ってください。このままでは、明日は、わが身ですから⋯。
                                  原告の母親より

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