脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)の基本情報

2015年5月25日月曜日

【5.23新宿デモ】(感想)「命と平和」という人道を取り戻す誓約のデモ

                                                柳原 敏夫
1、なぜデモをやるのか
 チョムスキーは、こう言っています。
--多くの市民は実情を知っています。 社会機構に私たちの関心事や利害要望が反映されることはないこと、政治システムに本当には参加できないこと、
他方で、メディアは真実を告げず、市民の関心を無視すること。
その結果、市民たちは制度の外に出て活動する。(「メディア・コントロール」)。

 それがデモです。そして市民集会(例。先日の5.17沖縄の県民大会)です。

 私たちも、3.11以後、国は責任をもって子どもたちの命と平和を放射能から守って欲しいという最低限の切実な要求すら日本政府や福島県に全く反映されなかったこと、子どもの避難を最優先課題に掲げて当選した山本太郎さんがいくら奮闘しても、日本の政治システムでは無視されるのだということを知りました。
他方で、日本のメディアは、子どもを守れという私たちの切実な要求や疎開裁判の判決を全く取り上げず、無視するものであることを、いやというほど思い知らされました。
 その結果、私たちは、既存の制度の外に出て、道行く市民一人一人に向け、直接行動することにしたのです。その1つが今回の5.23新宿デモです。 

2、これは何のデモか--「命と平和」という人道を取り戻す誓約のデモ--
 核(放射能)による攻撃から命と平和が守られることは、主義主張を超えた人道上の要請です。
とりわけ、どんな主義主張を持った政府であれ、人道上最優先に実現しなければならないのが「子どもたちの命と平和」を守ることです。
これが今、福島原発事故の放射能によって、3.11以後、数多くの子どもたちの命と健康が脅かされ続けています。こんなことが許されるはずがない。
原発事故の放射能から「子どもたちの命と平和」守れ!
これが、今回のデモのスローガンです。
そして、非人道的な核兵器廃絶のために努力することを誓約したオーストリア政府(※)の「人道の誓約と同じく、子どもたちの「命と平和」という普遍的な人道を取り戻すため、最後まで努力し続けることを誓約したのが今回のデモです。

(※)オーストリア政府は疎開裁判の会に「賛同メッセージ」を寄せた唯一の国であり、日本政府の人権侵害状況を審査する2012年10月31日の国連ジュネーブの人権委員会で、「福島原発事故について、住民の健康の権利を擁護するよう求める勧告」を出した唯一の国です。

3、沖縄福島は戦争状態にある
今、日本は(核戦争も含む)戦争に向かってまっしぐらに突き進んでいます。中には、「いや、本気でそんなことするはずないだろう」と信じない人もまだ沢山います。少し前まで私もそうでした。
しかし、そう思う人はメディアが流す情報しか知らず、沖縄と福島のことを知らないのです。

沖縄では、戦後ずっと、戦争の入り口に立っていました。最近も、1962年のキューバ危機で米国が沖縄米軍に、中国に向け核攻撃命令を下したことが明らかになりました(2015年3月15日東京新聞)。戦争と隣合わせに生きてきた沖縄県民は「命こそ宝」を掲げ、基地縮小を叫び続けてきました。だから、これに全く応じようとしない日米政府の本質を知り抜いています(阿波根昌鴻(あはごん・しょうこう)さんの「米軍と農民」をまだ読んでいない人は読んでみて下さい)。
沖縄県民は、今後、集団的自衛権の戦争になった時でも、日本政府が私たち市民(沖縄県民)を決して助けることはないことを過去の経験から学び尽くしています。

福島では、3.11以後、戦争状態にあります。放射能という目に見えない人体への情け容赦ない攻撃にさらされ続けているからです(※)。その中で、福島県民は日本政府の本質を知り抜いています。日本政府は、戦争状態にもかかわらず放射能の感受性の高い子どもすら避難をさせようとしなかったどころか、学校の安全基準を20倍に引き上げて、(自分たちの子弟は避難させても)子どもらを福島に閉じ込めたからです。
避難を口にしない福島県民でも、今後、集団的自衛権の戦争になった時、日本政府が私たち市民(福島県民)を決して助けないことを3.11以後の経験から学び尽くしています。

 (※)(年間1mSvだけでも「毎秒1万本の放射線が体を被ばくさせるのが1年間続くもの」(矢ヶ崎克馬琉球大学名誉教授))

4、 沖縄と福島が変わらなければ日本は変わらない、沖縄と福島が変われば日本も変わる
 戦争の本質と悲惨さを知り抜いている沖縄の人々の「命と平和」を求める「島ぐるみ」の声が、今後、日米政府を圧倒し、辺野新基地建設を阻止できたとき「命と平和」を求める市民の勝利です。それは、「命と平和」と真逆な戦争に向かおうとする日本政府に対して、最も強烈なノーという声になります。
 3.11以後、戦争の本質と悲惨さを知り抜いている福島の人々の「子どもたちの命と平和」を求める声が、今後、日本政府を圧倒し、子どもたちの避難その他の脱被ばく対策を実現できたとき、「命と平和」を求める市民の勝利です。それは戦争に向かおうとする日本政府に対して、最も強烈なノーという声になるでしょう。

戦争はいやだと思う人は、今すぐ、沖縄と福島の「命と平和」を求める運動、沖縄の辺野
新基地建設反対と福島の「子どもたちの避難実現」の運動に注目して下さい。そしてできる範囲でいいですから、参加して下さい。
私たちの日本の行方と運命は、沖縄と福島の「命と平和」を求める取り組みにかかっているのです。

市民一人一人の皆さんが参加することで、福島をはじめとする全ての汚染地の「子どもたちの命と平和」を実現するばかりか、私たちの日本が戦争に向かうことを阻止し、私たちと子どもたちの「命と平和」の実現しましょう。
「命と平和」を求める沖縄と福島は日本の未来そのものなのです。
 
以上のことについて、最も情熱を込めて語れる語り部の一人が、昨日のデモの山本太郎さんのスピーチです。

2015年5月24日日曜日

「子ども脱被ばく裁判」­5.23新宿デモ 子どもが「爆弾が埋まっているようだ」と庭にある除染土50袋のことを言いました。

皆さま、5月23日、午後1時から新宿アルタ前にて
『「子ども脱被ばく裁判」放射能汚染地の全ての子どもたちの命と健康を守ろう!­5.23新宿デモ』
が行われ、約250名が参加し、沢山の市民の注目をあびながら新宿の繁華街を「子どもを放射能から守ろう!」「避難の権利を保障しろ!」と訴えてデモ行進しました。

このデモは、「子ども脱被ばく裁判」の原告の皆さんが初めてデモに参加しカメラの前で訴えるという大変画期的なデモで、原告の皆さんの強い思いが参加者の皆さんに強く印象づけられたと思います。
原告代表の長谷川さんの「子どもを守るために立ち上がった。自分の子どもだけではない日本の子どもたちのために立ち上がった。」という力強い訴え、お母さん達の子どもを思いやむにやまれず立ち上がった気持ち、ぜひ動画をごらんください。


また、参加が難しいと思われメッセージをいただいていた参議院議員の山本太郎さんが急遽かけつけてくださり、「放射能が危なくてそこから子どもを逃がすという当たり前のことなのに、なぜこれを裁判で訴えなければならないのか」と、いつものように判りやすく力のある訴えをしてくださいました。



 いつものようにUPLAN三輪さんが動画を配信してくださいました。

また、お一人ずつのスピーチ動画も配信しています。

ぜひ、ご覧ください。

参加してくださった皆さま、拡散してくださった皆さま、大変ありがとうございました。

※写真を撮ってくださった皆さま、ツイキャスや動画配信等してくださった皆さま、ありがとうございます。
ぜひ、こちらにお知らせください。
ブログにて紹介させていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

fukusima.sokai@gmail.com


20150513 UPLAN 子ども脱被ばく裁判新宿デモ
https://www.youtube.com/watch?v=9kLBVUy71zU

-------5.23新宿デモ--------
井戸弁護団長デモ挨拶(途中からです:こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=9Ezj7votTfM

水戸喜世子共同代表デモスピーチ (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=gGF39lmnek8

長谷川克己さん((原告代表)スピーチ (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=QykW_CWK1UM

(原告)スピーチ (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=9SNQyKohh6U

メッセージ代読:片岡輝美共同代表 (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=ROYH-5zKuTU

崎山比早子様スピーチ (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=rRWCu19kI20

岡山博先生スピーチ (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=PBmBi-iUcxs

木幡ますみ様スピーチ (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=MRIyMINAYzg

山本太郎 参議院議員スピーチ (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=OMgqk4_0n7g

満田夏花様スピーチ (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=uqDhFFI31zQ

関東ネット 木本様スピーチ(途中からです)
https://www.youtube.com/watch?v=bxyoC4MQNiY

生井兵治さんの折込どどいつ[都々逸] (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=wKA9ZJySKGc

福島からの方々のスピーチ(こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=i9fMaG60bF8

デモコース説明(こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=VO9Ud8NQiMc

コールとデモ行進スタート
https://www.youtube.com/watch?v=2TIvZ9cR7z0

新宿通り(スタート地点付近:(こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=v0QJoTf7hY0

新宿通り(こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=HxE20YyZaJw

新宿3丁目交差点(こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=s1PIJSMtyZs

新宿中央通り(こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=yZmae0INwNs

JR新宿駅中央東口 (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=DbK3DSncSTE

JR新宿駅東口(こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=fqZPaMOPyZI

靖国通りを大ガードから(こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=IxDmQFTwFkQ

大ガード西交差点(こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=y9_HzSnn7b0

大ガード付近デモ行進の様子(こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=97_5mJ66jBI

今野さん(原告)スピーチ (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=I6IkKN2mPyI

柳原弁護士スピーチ (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=mWg_otWwKj8

合唱 (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=9DsB1oZWWJc

6.23裁判の応援バスツアー募集告知
https://www.youtube.com/watch?v=6XlItc3ZDEw

近日開催されるイベントの告知 (こども脱被ばく裁判5.23新宿デモ)
https://www.youtube.com/watch?v=EP_xuT5sBNA



riverさんの動画
https://www.youtube.com/watch?v=DGj_8JSJhpc&list=PL0r_ha6smF6SSpsnfeXtSHjU49wue41Jx&index=1




2015年5月23日土曜日

5.23新宿デモ チラシ

「子ども脱被ばく裁判」放射能汚染地の全ての子どもたちの命と健康を守ろう!
5.23新宿デモ

5月23日(土)13時〜 デモ前スピーチ
        14時頃 デモスタート

主催 ふくしま集団疎開裁判の会
後援 子ども脱被ばく裁判の会

6月23日の「子ども脱被ばく裁判」第1回口頭弁論に向け、新宿デモを行います!

今、健康被害の深刻さが増している中で、国をあげての「福島へ帰って来い」の大合唱が行われています。
先日、福島駅に行きましたが、降り立った新幹線駅ホームでは駅長以下駅員総動員で
「ようこそ 福島へ!」の横断幕の大歓迎で、駅の中、駅前も
民謡の出迎え、大々的な観光キャンペーンでびっくりする程でした。
通りを歩くと原発事故などなかったような雰囲気。
しかし、子ども脱被ばく裁判の原告からは
「西日本の食べ物がスーパーに並ぶようになりました。
 西の物がないところには皆、行きません。声なき声があるんです。」
というお話を聞きました。

「反原発、戦争反対、9条守ろう」という人でも
「反被ばく」「放射能からの避難」を言わない、
「福島へ帰って来い」に協力するという人が少なくない今、
福島の真実を伝え、福島の子どもたちを一刻も早く放射能被ばくの危険から
守るために、ぜひ、お友達をお誘いの上、5.23デモにお集りください!

下記のチラシを印刷してお使いください。
また、ご連絡いただければ、送付させていただきます。
fukusima.sokaigmail.com*を@に置き換えて下さい


 PDFファイルはこちら






2015年5月22日金曜日

【5.23新宿デモ】呼びかけ人・賛同者のメッセージ一覧(5.23現在)

5月23日 (土)新宿デモ(詳細は->こちら)の呼びかけ人・賛同人の方々から寄せられたメッセージは以下です(5月23日現在)。

   *************************

◎ 岡山 博さん(元東北大学臨床教授)

 「放射線被曝は心配しなくて良いのだろうか」「これ以上被曝したくない、させたくない」など放射能について話題にすることが福島市では困難な状況です。

避難したり、避難を考えたり、汚染されていない食物を選ぼうとすると「異常者・裏切り者扱いされ、侮蔑・抑圧・排除されるのではないか」と恐ろしくて言葉に言えない。

原発事故で被曝させられた人が「子供にこれ以上被
させたくない」ということが非難される今の日本の社会と人々の状況は、危険で深刻です。

自分で考え、考えたことを自由に心配せず発言できない状況が、福島だけではなく日本全国に広がっています。

福島原発事故は、自由に安全に発言できない状態で原発を運営する中で起きました。

福島原発事故の最大の原因は地震と津波ではなく「批判や異論を侮蔑・抑圧・排斥する文化と社会」を作って原発を拡大し運営したことが原発事故の最大要因と私は考えています。

異論を侮蔑・抑圧・排除する原発運営は、事故が起きてからも改善するのではなく逆に強まっています。

事故が起きる危険性を指摘し続けてきた専門家に協力してもらうべきなのに、原発に批判的な専門家は今も排除されたままです。

原発事故をおこした責任者たちは、原発事故を起こしてからも指導的な立場を確保したまま、責任回避との為に原発事故処理の中枢を独占しています。

罰せられるべき人たちが責任回避するために、被害者は切り捨てられ更には回避出来るはずの被
さえ拡大させています。

莫大な税金が彼らの保身と欲の為に使われています。

「被
させられ被害を受けた人を軽視したり泣き寝入りを強要する不健全な社会」から「自分が考えたことを自由に不安なく話せる、異なる考えが大切にされ、言葉が生きる健全な社会と人間関係を作る社会」に変えることが大切です。

させられた人が、正当に補償と謝罪を受けるために裁判を成功させて欲しい。

この裁判を通じて原告団と支援者の皆さんと共同して、これ以上の避けうる被
障害を避けることと、言葉が機能する健全な日本社会を作りたいと念願しています。


山本太郎さん

なぜ、この様な裁判を、訴えを起こさなければならないのか。

その馬鹿馬鹿しさについて、考えて戴きたい。

一年間の被曝限度は「1mSv以内」
これは我が国を含む、世界の被曝防御のコンセンサス。

しかし、東電原発事故後、政治は年間20mSvの被曝を容認、
人々をその数値の土地にでも帰還させる為、
予算まで付ける始末。
その法案に反対したのは、700人いる国会議員のうち、
山本太郎を含む、4人のみ。

政府は、国会は、既に、国民の生命・財産を守る、と言う政治の大原則を放棄している。


東電事故による将来への影響を今、ハッキリと宣言出来る者は只の嘘つきか、
原子力の既得権益側の者か、訳も分からず雰囲気で発言しているだけだ。

何故ならば、長期低線量被曝の人体への影響は科学的に解らないのだから。
専門家の間でも、安全・危険が分かれている。
安全か危険か解らないものに対して、予防原則に基づいて日々の生活を送らなければ、
もし、将来危険だったと結論が出され、
自分の身体の不調に気付いた時にも取り返しが付かないし、誰も責任を取らない。

大人が子どもを守る。
政治が人々を守る。

当たり前の事がなされないのだから、司法に訴える他ない。

わざわざ裁判まで起こさなければならない我が国の現状は、
現在は当事者ではないと、思っているあなたをも、この先、必ず切り捨てる。

あなたが大企業の経営陣のご子息、有名政治家のお嬢様でもない限り、
形を変えて、いつかあなたも切り捨てられる。

だから、変えたい。
誰も切り捨てられない社会に。

だから裁判で、戦うんだ。
誰も切り捨てさせないと。

圧倒的多数を占めるのは市民側。

皆が横に繋がれば、状況は変えられる。

どうか、当日、集まって欲しい、あなたの時間の許す範囲で。
当事者の声に耳を傾けて欲しい。

そして自分の問題として、この裁判を周りの方々に広めて欲しい。

どうか、お願いいたします。


崎山比早子さん(高木学校)

福島原発事故から5年目に入りました。
ということは汚染地ではそれだけ長い間被ばくさせられていることを意味します。
事故現場の危険性は増大しこそすれ減ってはいません。
いつどのような突発事故が起きてもおかしくない状況だと言っても過言ではないしょう。
本来政府のやるべきことはそのような危険な場所から住民を遠ざけておくことです。
しかし日本政府は避難させるどころか限度線量を引き上げてまで
避難している住民を事故現場近くに戻そうと躍起になっています。
事故直後福島入りした山下俊一氏が年間100ミリシーベルトならば健康に影響がないといって
社会的非難を浴び、これを撤回しました。
しかし今はどうでしょう?
リスクコミュニケーションと称して怪しげな放射線専門家が
堂々と年間100ミリシーベルトなら安全だといっています。
そしてそのような専門家(?)に、政府や東電がお金を出しているのです。
事故前の原子力安全教材を思い出してください。
「原発は堅固な岩盤の上に建っているので地震が来ても安全」
「原発には5重の守りがあるので安全」
「原発は津波が来ても大丈夫」
しかし、事故は起き、嘘は誰の目にも明らかになって、教材は回収されました。
今、同様な手法が日本中で放射線安全教育に使われています。
そしてそれが嘘だと分かるときには住民の健康は取り返しがつかなくなっているでしょう。
私たちはだまされないように、しっかりと自分で考える習慣を身につけなければなりません。
また同じ歴史が繰り返されないように。

崎山比早子
 


武藤類子さん(福島原発告訴団)

子ども脱ひばく裁判に関わる皆さま

原告の皆さんの勇気ある提訴、そして支援者の皆さんのたゆまぬ活動に対し、深く感謝と尊敬の念を抱いています。
原発事故から4年が過ぎ、今事故は風化の一途をたどっています。しかし、汚染水の海洋漏出やどこにあるか分からない溶け落ちた核燃料など問題は山積し、収束とは程遠い現実です。今も帰る場所を失った人々が12万人近く存在し、被害者の救済は全く不十分です。帰還・復興政策は放射線量が年間1ミリシーベルトを下回っていない場所に住民を帰そうとしています。納得のいく賠償はされず、生活再建の見通しもつかず、避難先でひっそりと亡くなっていく人々が大勢います。福島で起きていることは、甚だしい人権侵害です。
特に子どもたちの人権については、国も自治体も守る気持ちがあるのかが大いに疑問です。甲状腺検査の結果が、117人が癌と癌の疑いにも関わらず、積極的な被曝低減策は除染以外ほとんど行われていません。沢山の民間人による保養プログラムに頼らざるを得ません。
今福島では、漫画による子ども向けの放射線について学ぶための冊子や、福島県の施設「環境創造センター」において子どもたちへの放射能についての教育が盛んに行われようとしていますが、それは「放射能安全教育」に思えてなりません。屋外での運動やプールはほぼ事故前のようにおこなわれていますし、学校給食は地元産の食材に戻りました。被曝低減への無策は、子どもたちの将来の健康被害や差別のリスクを増大させるばかりです。この国はあまりにも子どもの人権意識に欠けています。
この裁判の持つ意味は、放射能から子どもの命と健康守り、子どもの人権を何より大切にする社会にすることにあると思います。福島だけでなく、放射能被曝の言われない災難にあっている子どもたちが、なんとか守られるよう私はこの裁判を心から応援いたします。



生井兵治さん(元筑波大学教授) 

生物界では、子どもたちのいのちを守らない生物集団は早晩滅びるしかありませ ん。それなのに日本では、福島県や北関東などをはじめとする高放射能汚染地帯 の子どもたちの命を全く守ろうとしない安倍晋三自公内閣総理大臣が、解釈改憲 で集団的自衛権を持って国民の命を守ると宣言し、政府与党を挙げてナチ政権の ヒットラー張りの妄動を強めています。自民党にすり寄る野党が多い国会も、不 穏な状況にあります。  しかし、武力では高放射能汚染地帯の子どもたちのいのちを守ることできませ ん。いま政府と国会が緊急になすべきことは、明治憲法下の戦前に回帰すること では全くなく、東電福島第一原発事故の真の収束と被曝住民の安寧な暮らしを保 障することです。そして、国際的には、「日本国憲法」を高らかにうたい、国連 などで核兵器の廃絶と全原発の廃炉に向けた運動の先頭に立つことです。  肝腎の中央・地方の行政府と立法府が子どもたちを全く守ろうとしない現状を 打破するための手段のひとつは、市民が結束して立ち上がり司法に訴えることで す。先の「ふくしま集団疎開裁判」に続いて、子どもたちの人格権を最優先に掲 げ、内容的にも規模的にも大きく発展した「子ども脱被ばく裁判」(第二次裁 判)を、大きな市民運動に発展させましょう。「日本国憲法」が保障する平和的 生存権も人格権も、「この憲法が保障する自由及び権利は、国民の不断の努力に よつて、これを保持しなければならない」(第十二条)とあるとおり、私たち市 民の努力如何にかかっています。  さあ、まずは6月23日の第一回口頭弁論期日のちょうど1ヶ月前の5月23 日に開催される「5.23新宿デモ 放射能汚染地の全ての子どもたちの命と健 康を守ろう!」に大挙して集まりましょう。

矢ヶ﨑克馬さん(琉球大学名誉教授)

人格権を守るのが政府行政の役目です。 被曝しない、健康被害を受けない、民主社会の主権者の当たり前の人権を福島県、政府は誠実に守るべきです。

松崎道幸さん

 私は、現在までに公表されたデータをもとに推計した結果、福島第一原発事故後、福 島の中通り(福島市・郡山市)に(わずか)10年住み続けた場合、小児白血病が2~5倍増加し、大人の心臓病死が倍増し、大人の20人に1人が放射線被ばくのためにがん で死ぬおそれがあると考えています。したがって、原発事故の被ばくからすべての 人々の健康を守る行動が心底適切であることを証明しています。一度失われたら取り 戻せない健康を守るには、福島の線量の高い地域からの転居・移住が必要と考えます。

※ このコメントの裏付けとなったデータとその分析結果(中間報告)は-->こちら
 
神田香織さん(講談師)
  
あれから4年、この間にも子どもたちの健康被害は増え続けています。政府は何をぐずぐずしているのでしょうか!
ウクライナやベラルーシを見習って一日も政府は早く子どもたちの保養事業を実現すべきです、その為にも声をあげ続けましょう。

ちばてつやさん(漫画家)

  原稿  (原稿をクリックすると拡大します)




(原稿の書き起こし)
子ども脱被ばく裁判へのコメント

あの震災の時。

あの原子力発電所が水素爆発を起こして、放射性物質がばら撒かれてしまった、絶望的瞬間を目の当たりにして、何よりも真っ先に頭をよぎったのは、後世の日本の国の担い手であり、ボクたちの尊い宝物である、東日本の子どもたちに対する、深い懺悔の気持ちでした。

絶対起きないと言われていた、絶対にあってはならない事故を起こしてしまった。

日々の忙しさにかまけて見過ごしてきた、我々大人がその責任からは決して逃れられないならば、せめて今、子どもたちに出来る全てのことで、償わせてもらいたい。

この国は今、そんな子どもたちをなおざりに、他の何を大事にし、何を守ろうとしているのか。

すでに取り返しのつかない過ちを犯している、罪深い我々大人たちは、もう二度と、子どもたちを裏切ってはならないのです。

【5.23新宿デモ】賛同人と賛同メッセージ募集中!!

昨年8月に提訴した「子ども脱被ばく裁判(※)」の第1回期日(公開の法廷の弁論)が、沖縄の慰霊の日でもある6月23日と決まりました。
私たちは、そのちょうど1ヶ月前の5月23日に、新宿で、この裁判支援のためのデモを行います(その詳細は->こちら)。

ただ今、子ども脱被ばく裁判と5月23日デモを支持する個人と団体の方々に、賛同人と賛同メッセージを募集中です。
私たちの声、私たちのデモが子ども脱被ばく裁判を勝利に導き、放射能の被ばくから子どもたちの命を救う最大の力となります。
 5月23日のデモに、一人でも多くの市民の声が届くように、どうか、あなたもデモの賛同人になって下さい。そして、一言でいいですから、賛同メッセージをお寄せ下さい。

こちらが-> メッセージ書き込み掲示板

電話とメールでも受け付けています。
->電話   090-8494-3856(岡田俊子)                   
   メール  fukusima.sokaigmail.com*を@に置き換えて下さい

  《呼びかけ人》
神田香織 おしどりマコ 崎山比早子 ちばてつや 野呂美加 満田夏花 木幡ますみ 生井兵治 岡山博 矢ヶ﨑克馬 山本太郎

  《呼びかけ団体》
NPO「ふくしま支援・人と文化ネットワーク」  「チーム今だから」(旭川) 「子ども脱被ばく裁判を支える会西日本」

  《賛同人》 
広瀬隆 武藤類子 郡司真弓 松崎道幸 後藤由美子 中里高子 原由紀子 若林志津子
 小笠原学 橋本あき 大江優香 栗原裕司 東川三希子 富永美砂穂 稲垣正浩 大庭通子 火炎瓶テツ 山口たか 中山由佳理 及川洋子 田島直樹(「放射線被ばくを学習する会」共同代表) 藤井千賀子(子どもたちの心のおと) ヒロオカアヤ(ママデモ) 金原英二 福川世志明 岡島三紀子 福成孝二 川合よしあき Majia Nadesan Tony Boys 子どもを守る ひまわりの会 朝霞 和光 新座 志木池田由香 渋谷郁代  杉山恵   犬股紘一斎木宮子 瀬下温子 森泉康子 太田博子 亀岡タカ子 星川一恵 

  《賛同団体》 
 たんぽぽ舎 京都生協の働く仲間の会 脱原発はりまアクション ウィズキッズ 子ども脱被ばく裁判を支える会はりま 経産省前テントひろば 被曝から子どもを守ろう水曜文科省の会 脱原発をめざす女たちの会・北海道 市民自治を創る会 放射能からこどもを守ろう関東ネット 原発いらない福島の女たち NPO快医学ネットワーク(東京)

(5月13日現在 敬称略)


(※)子ども脱被ばく裁判の目的は次の4つに要約されます。
・見えない放射能の脅威のなかの子どもたちを救い出す裁判
・過酷な子育て中の福島の親子を救い出す裁判
・国と福島県の3.11以後の救護対策の誤りを裁く裁判
・経済復興・帰還最優先の政策を命の復興最優先の政策に転換させるための裁判

2015年5月20日水曜日

5.23新宿デモのコース

5.23新宿デモにご参加を宜しくお願い致します。
午後1時からデモのアピール、午後2時からデモ スタートです。 デモコースをお知らせします。
                     (画像のクリックで、拡大します

2015年5月16日土曜日

住宅支援打ち切りやめて! 3団体が福島県知事に申し入れ

福島第一原発事故により依然として多くの方が避難生活を送っておられますが、
「福島へ帰って来い!」の大合唱の中で、住宅支援が来年3月にも打ち切られようとしています。
この理不尽な行政の動きに対して避難者の組織が繋がって、5月15日
福島県知事宛に申し入れをしました。


アワープラネットテレビの白石さんから
の報告です。

来年3月に打ち切りされるかもしれない住宅支援。
その延長を求めて、東京の「ひなん生活をまもる会」と
埼玉の「震災支援ネットワーク埼玉」と
京都の「うつくしま☆ふくしまin京都」の3団体が昨日、
福島県知事宛に申し入れをしました。

その映像を以下にアップしましたので、
ぜひ週末、映像を見てください。(短く編集しました!)

【新着動画】福島県「国と協議中で言えない」~住宅支援、県の姿勢見えず
OurPlanetTV
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1916 
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=BeoV2ck7DrA

また木曜日には内閣府に署名の提出をしています。
その動画はこちら。

原発避難者「路頭に迷う」~住宅支援継続求め署名4万提出
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1912
YOUTUBE
https://www.youtube.com/watch?v=SAjdKGztUds

あと、先日、中継が失敗した「ひだんれん」の
会見映像はこちら。↓

原発事故の被災者が初の全国組織発足
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1911

白石草

2015年5月15日金曜日

「火事場では まず人を救い、火元を断て!」 水戸喜世子

昨年5月の大飯原発再稼働禁止に続き、画期的な判決を勝ち取った高浜原発運転差し止め仮訴訟の原告であり、
「子ども脱被ばく裁判の会」共同代表でもある水戸喜世子さんからの報告です。

京都から九州まで広い範囲に住んでおられる原告の皆さんと、西日本の熱烈な支援者をつなげて「子ども脱被ばく裁判」を支える会・西日本を結成されました!


2014年8月29日「子ども脱被ばく裁判」第1次提訴で福島高裁前の水戸さん

「火事場では まず人を救い、火元を断て!」 


2015,5,15 

414日、福井にしては珍しく晴れ。「高浜原発を動かしてはいけない」という、決定文を手にした時の、空に向かって駆け上りたくなるような晴れやかな歓び。この序章はちょうどまる1年前に始まっていた。521日、同じ福井地裁の1号法廷、午後3時。最前列で夫の写真と共にその時を待ち構えた。「大飯原発34号機を動かしてはならない」という主文に、法廷内は大歓声が巻き起こり、精魂傾けた弁護士初め、すべての人が涙の中で、判決要旨をきいた。


それは、一市民、樋口英明が、国と東電に心底いかりを表明しているかのようであり、また法服を着た樋口英明裁判長が、鬼となって、原発に通じる道を仁王立ちで 立ちふさがる姿に重なって見えた。手を合わせて拝みたくなる思いがした。


1年たつ今も、その思いは少しも色あせない。それどころか,加齢に逆比例するかのように私の足は軽くなり、活動範囲は広がるばかりだ。間違いなく樋口裁判長と、3人の家族にあとおしされている。


仮処分の決定が出る3日前の411日、高槻の市民交流センターは100名余の人の熱気に包まれていた。参加者は関西一円から。福島の子どもを今も被ばく状態に放置している国と自治体を被告に、人命軽視の事実を確認させる裁判。もう一つは事故直後正しい情報が隠されて、福島の子どもたちに無用の被ばくをさせた県、自治体の責任を問い、一人10万円の慰謝料を求める親子裁判の二つを合併した裁判がいよいよ623日に始まる。「子ども脱被ばく裁判」である。この日、原告のうち九州、岡山、京都など西日本に避難している全員が集まり、西日本原告団を結成し、同時に裁判を支える会・西日本が立ち上がった。


人と人がつながり、小さな市民グループがつながり、いま更に大きく広がろうとしている。運動が広がるとは、一人一人が内なる力に突き動かされ、外に向かうこと。樋口判決はそんな力を人に与えてくれている。高浜は止まっている。寸暇を惜しんで今日も「私」から「あなた」へ

               大飯原発34号運転さし止め訴訟原告
               高浜原発仮訴訟申立人
               「子ども脱被ばく裁判」共同代表 

                      水戸喜世子

2015年5月7日木曜日

高浜原発再稼働差止め仮処分裁判 井戸弁護士 毎日放送 原発再稼働をめぐる2つの決定

高浜原発再稼働差止め仮処分裁判の原告で、子ども脱被ばく裁判の会共同代表の水戸喜世子さんから、
井戸弁護士(高浜原発再稼働差止め仮処分裁判弁護団で子ども脱被ばく裁判弁護団)の毎日放送での録音の紹介が届きました。
ぜひ拡散お願いします。

みなさま
ご存知のように、高浜原発は今ストップしています。関電側から訴訟が起こされるのは想定内の事で、彼らが勝たない限り、原発は止まりつづけているのです。この裁判所が、停止せよと結論付けた内容を吟味し、地元自治体は尊重すべきであると先日大阪府庁交渉をしました。11日には広域連合の1つ兵庫県に同様の申し入れをしに行きます。この歴史的な、仮処分決定について、毎日放送で弁護団の井戸先生が話しておられますが、その内容は、示唆に富んでいます。

https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&list=PLYpJvGKpl7tZUZ31i2E2ImVg0cl1D4kUI&v=VJUdS7z3YWU

反撃に出るチャンスとしたいものです。

水戸 喜世子

20150504 TBSニュース23  「チェルノブイリ事故…子どもたちへの影響は」

5月4日夜10時54分からのニュース23で
「チェルノブイリ事故…子どもたちへの影響は」が放送されました。



http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2484918.html


子どもたちが使った防護マスクが一面に散乱している廃校の映像や
像の足と呼ばれる核燃料の溶け出し固まったものの映像が衝撃的です。



現在の健康被害については
原発事故から29年で原発から70キロ地点のナロジチに住む子どもたち
年間5ミリシーベルトの地域に住む16歳の子どもたちにほとんど健康な子はいない
407名の学校生徒のうち完全に健康な子はいない

1年に7回もインフルエンザにかかる
免疫が弱い
心臓が悪い
時々気を失う

など

食べ物が原因の多くかと思いましたが、調べた結果は問題ないとの内容でした。
とても可愛い子どもたちが様々な健康問題を抱えて生きていること、
胸が痛いです。

「年20ミリシーベルトでも大丈夫」と主張する我が国の政府は
この映像をよく見るべきです。