脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)の基本情報

2016年11月22日火曜日

福島大学 崎山先生講演会 核災害はひとたび起きると生業を根こそぎ奪ってしまう。しかもその持続時間は人の寿命をはるかに超える。

2016年11月19日(土)、福島大学において、福島大学放射線副読本研究会、脱被ばく実現ネット共催で崎山比早子氏「低線量被ばくによる健康被害」の講演と県内で活動している方達との「原発事故の教訓を伝える施設の展示内容のあり方に関するシンポジウム」が行われました。

関東から参加した当ネットのボランティアは同講演の前に福島駅にてチラシの配布を行いました。
あいにくの雨模様でしたが、福島駅では殆どの皆さんがチラシを受け取ってくださり、お話していく方もおられました。




その後、迎えに来てくださった福島在住のボランティアの車で福島大学に向かいました。途中には「除染中」と書いた立て看板などが見られました。

福島大学は山というか広大な丘の上 でした。


 この写真の左奥が会場のL1教室です。写真の右側で映っていませんが、モニタリングポストがありました。0.176μシーベルト/hありました。原発事故前の3倍以上です。
 時間がなく写真に撮れませんでしたので、終わってから行ったところ、ソーラー発電のためか掲示板は点いていませんでした。(下の写真)


福島大学には2013年7月に環境放射能研究所が出来ました。下の写真は環境放射能研究所分析棟です。
今年8月3日、福島大学環境放射能研究所(IER)と国際原子力機関(IAEA)は環境分野における研究協力に関する協定書を締結しました。
1996年4月のIAEAの会議(ウィーン)「チェルノブイリ事故から10年」で
「再び事故が起こるのは避けられない」として、そのとき取るべき方策は
「次回の原発事故にあたっては、人々を避難させず、情報をきちんと統制すること」としたIAEAとの協定を結んだとのことで今後を注目すべきかと思います



講演会は
共催の福島大学放射線副読本研究会の後藤准教授と学生さんが会場資料及び準備等殆どしてくださいました。感謝申し上げます。

午後2時から、崎山先生の講演会が始まりました。雨の中にも拘らず、福島市のみならず、郡山市や須賀川市、伊達市、いわき市、二本松市、白河市、山形市、仙台市、東京など遠くからも約60名の方がご参加下さいました。

崎山先生は低線量被ばくの危険性について本当にわかりやすく説明くださり、また、科学者といわれる人がいかにデタラメなことを臆面も無く言っていることに大変な憤りをもってお話されました。
質疑応答ではご夫婦で甲状腺がんと甲状腺疾病を発症された参加者が発言され、福島の健康被害の厳しさと放射能被害について相談できる医師がいないという現実を目の当たりにしました。

第一部講演会動画は
https://www.youtube.com/watch?v=YwLudTx08ps









 第二部シンポジウム動画は
https://www.youtube.com/watch?v=KM9urpQfC1Y




 シンポジウムではまず福島現地で活動されている
佐々木慶子さん(フクシマ・アクション・プロジェクト共同代表)
飛田晋秀さん(写真家)
あいはらひろこさん(医療ジャーナリスト)
が活動の紹介をされました。

佐々木さんは
行政主導で進められている原発関連の記録施設が復興に重きを置いていて
被害者の生活や苦悩の実態や事故の厳しい現実を提示せず、あれほどあるフレコンパックも展示されていないという中で、もっと実態を提示するようにと要望していること、

飛田さんは
日本各地で福島の真実の写真展示を行い、講演を行って福島のことを多くの人に知ってもらう活動をしていること、そこに参加した小学校6年生の原発避難している子どもの手記などを紹介しました。

あいはらさんは
事故後、いろいろなところでもらうチラシなどを集めていること、
「ダマシタ」「いばらきみん」など、公の文書には載らないけれど皆が知っているローカルな言葉などの保存
特に原発事故という加害者が明確で被害者が明確なものなのに
風評被害としてそれが原発事故被害を言わせない圧力となっていることについて
行政が実害を金額としてきちんと調べるべきである。
などのお話をされました。

講演会後は学生会館2階にて懇親会を開き、福島の皆さんと交流を深めました。
後藤先生の「これをきっかけに、今後も交流をつないで行きましょう。」という言葉通りに繋がっていければと思いました。


(山田記)



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