脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)の基本情報

2022年6月19日日曜日

水俣と福島 シンポジウム 甲状腺がんの若者が登壇 100のバッシングに1000の応援を!!



 6.11(土)立教大学タッカーホールでのイベント、約400人の方の参加を頂き、無事終えました。

ご参加、拡散下さった皆さまありがとうございました。

 

 311甲状腺がん子ども支援ネットワーク、立教大学社会学部砂川ゼミとの主催団体として

私達・脱被ばく実現ネットのボランティア一同も有意義な一日をご一緒させて頂きました。

 

 ゼミの学生さん13人もお手伝いで参加して下さり、会場の準備も皆で手分けして次々と仕上がり

久しぶりに若者達と接する機会も嬉しく、頼もしい限りでした。

お話できた生徒さんは入学以来コロナのため、授業はずっとオンライン、イベントは今回が初めてで

参加させて頂いてありがとうございます とお礼を言われました。

彼らにとって同じ年代の若者達のこの理不尽な現状をしっかり理解して

きっとこれからも応援してくれるに違いないと確信しました。

 

 映画の後のシンポでは311子ども甲状腺がん裁判の原告3人も舞台にあがり、自分達のこれまでの辛い思いと共に皆さまのご支援への感謝の気持ちも述べていました。涙を堪えて話す若者達の話に私達は涙しながら励ましの拍手を送り、其々がこれからも力の限り応援、支援をしていくことを心に強く刻むイベントになりました。

(岡田)





このシンポジウムの311子ども甲状腺がん裁判支援ネットワークの記事は以下です

https://www.311support.net/post/【お礼】6月11日-土-のシンポジウム

※甲状腺がん裁判の次回公判は、9月7日㈬14時〜霞が関の東京地裁です。

 ぜひご支援お願いします!



参加者やボランティアの報告をご覧ください。

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参加した支援者からのメッセージ~
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矢張り 私達の年代が 知って伝えてー自分の言葉で、若い人達にーいかなければならない問題ですね。 
同年代のユージンさんのパワーは凄いですね!
私達の社会が被害者を差別する構図は、私達の意識の問題が根底に有ると思うので、根深いですね。
有った事を無かったことにする力の横暴さには断固として否を突き付けていかなければ!

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611日(土)「水俣と福島 アイリーン・美穂子・スミスさんと語ろう」 

(映画とトーク、@立教大学タッカーホール)に参加して~報告 冨塚

100のバッシングには1000の応援をお願いします」(井戸弁護士)

 

 このイベントは、第一部映画、第二部子ども甲状腺がん裁判原告を囲むトークで合計4時間でした。

初めに映画「MINAMATA」(2020年制作115分アメリカ映画)を見てもらい、

2時間後に映画のヒロインであるアイリーン・美穂子・スミスさんに映画のこと、

水俣に3年間住んだ時のこと等、水俣と福島の共通点を語ってもらって、

福島の子供に起きている小児甲状腺がん患者6人の裁判につなげました。

 

 私は脱被ばく実現ネットの一員として、集会会場立教大学池袋のタッカーホール

のスタッフを依頼されて、配布資料のセッティング、来場者への資料配り、

集会開始後の参加者の受付等を行いました。

映画は昨年見たので、受付の役目があり見ませんでしたが、一度ではよくわからない部分も

あったと記憶しています。

 フォト・ジャーナリストのユージン・スミスが「水俣病患者子どもの写真を取らせてほしい」と

依頼してもなかなかYESと言わない親の気持ちはよくわかるような気がしました。

甲状腺がん裁判の原告が顔を出さないのも同じで、一生差別とバッシングを受けることになるからです。

 

先日日比谷コンベンションホールでの311子ども甲状腺がん裁判の報告集会参加者は200人くらい

でしたが、この日の参加者は320人くらいでした。両方に参加した方が多かったようです。

さらにこのイベントの協力者立教大学の砂川教授の関係で立教大学と日本大学の学生が30

以上参加しました。

 

 アイリーン・美穂子・スミスさんは映画について話した後、「水俣と福島に共通する10の手口」

を話しました。政府・加害企業の手口です。

1.           誰も責任を取らない/縦割り組織を利用する。

2.           被害者や世論を混乱させ、「賛否両論」に持ち込む

3.           被害者同士を対立させる

4.           データをとらない/証拠を残さない

5.           ひたすら時間稼ぎをする

6.           被害を過小評価するような調査をする

7.           被害者を疲弊させ、あきらめさせる

8.           認定制度を作り、被害者数を絞り込む

9.           海外に情報を発信しない

10.     御用学者を呼び、国際会議を開く

 

全くその通りだと感心します。

 アイリーンさんはさらにトークの時は次のように言いました。

「隠していても被害実態と企業・政府の責任はバレバレだ、被害者・支援者は

あきらめず、疲れないよう、真実を話しにくい雰囲気を変えるようにフンイキづくり

を工夫しよう、バレバレの事実が無いもののようにされているのはメディアの責任だ。

上司の指示に従って紋切型に書くのではなく、ジャーナリストの実感で書いてほしい。

(水俣の時の熊本放送のように)

また公衆衛生の専門家の責任も大きい、調べて語ってほしい」

 

 この日のトークに3人の原告が参加しました。

 トークはOurPlanet-TVの白石草さんが司会者(進行役)で、登壇者はアイリーンさんのほかに

井戸謙一弁護士と河潤美弁護士、そして立教大学の砂川教授でした。

3人の原告は衝立の後ろで姿形は見えませんでしたが、初めて大勢の人に肉声で話しました。

 

しおりさん(TBS報道特集登場者)は次のように言いました。

放射能に関する周囲の雰囲気は初めからおかしいと思っていた。

「放射能は花粉のようなもの、服を払って干しておけばよい。」と言っていた。

原発爆発後も「気にしすぎ」と言われた。

福島県立医大で甲状腺がんと診断された後突然「爆発事故との因果関係はありません」

と言われた。過剰診断、スクリーニング効果という言い方が多く、検査を縮小しようという

雰囲気が強く、応援してくれる人はいないと思っていた。

TBS報道特集のあとはバッシングが酷くて、先行き難しいと思っていた。

しかし、裁判が始まるとクラウドファンディングで予想以上のお金が集まり、

「あなたたちが立ち上がってくれてありがとう。本来は私たちのやることだ」

というような応援の書き込みが多くあり、とてもうれしかった。

今日も300人以上のかたが来てくれてうれしい。

 

あおいさん(甲状腺がん裁判第一回期日の陳述者)の言葉

裁判には200人以上の方が来てくれてうれしかった。今日も300人以上の方

がいてうれしい。法廷ではとても緊張した。自分の気持ちを伝えたかった。

裁判にいたる10年間は割り切れない思いだった。親にも辛いと言えなかった。

そういう過去は思いだすのはつらかったが、皆さんのおかげで、裁判に勝つために

自分の言葉で語ることができた。

 

みつきさんは、白石草さんの取材にもこれまでほとんど話してくれなかった人です。

今日はなぜ、出て来て舞台に上がったのかという白石さんの問いにただ一言、

絞り出すように、「大人になったのだと思う」

 

 この日のイベントは「他の健康被害はともかく甲状腺がんだけでも原発事故の

せいだと証明したい」という白石草さんの執念、国家の不正義を正さなければならない

という井戸謙一さんや光前幸一さんら弁護団の執念、沖縄出身で、沖縄への差別、

部落出身者への差別を研究し、メディアの問題を発信してきた砂川教授の思いが

実を結んだものです。

以上

冨塚元夫 2022612


※10の手口に対する10の処方箋はレイバーネットさんの取材記事にあります。

http://www.labornetjp.org/news/2022/0611minamata


「1、責任追及 2、健全な常識を持つ 3、仲間割れしない 4、記録を残す 5、先手を打つ 6、被害者の声を聞き、被害実態を把握 7、諦めない、ねばり強く 8、立場を超えて横につながる 9、どんどん情報発信する 10、科学の名を語る権威を疑う」とのことです。ご参考まで


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 甲状腺がんの若者たち、611日シンポジウムで発言

 6月11日、「映画「MINAMATA」上映&トーク 被ばくと子どもたちの甲状腺がん 水俣と福島・アイリーン・美緒子・スミスさんと語ろう」と題した集会が立教大学にて開催され、参加してきました。

 主催団体の案内によると「福島原発事故から11年。福島県では、300人もの子どもが甲状腺がんと診断されていますが、政府は被曝との因果関係を否定し続けています。現実を封じこめ、政策が「科学」を歪める構造は、「公害の原点」とされる水俣病と共通しています。アイリーン・美緒子・スミスさんをお招きし、被害者を封じ込めている社会の実像に迫り、被害者と歩むために何ができるかを考えます。」という主旨の企画です。第一部では映画「MINAMATA」が上映され、第二部では

アイリーン・美緒子・スミス(環境団体グリーンアクション代表)

井戸謙一弁護士(311子ども甲状腺がん裁判、子ども脱被ばく裁判の弁護団長)

311子ども甲状腺がん裁判の原告3人

河潤美弁護士(311子ども甲状腺がん裁判弁護団)

砂川浩慶教授(立教大学社会学部メディア社会学科教授)

をパネリストとしたシンポジウムが行われました。会場には300人が集まり、各パネリストの発言も示唆に富む、大変充実した集会でした。

 シンポジウムの最後に司会が「原告の皆さんは今何を望んでいますか?」とパーテーションの裏に座る若者たちに問いかけました。それに答えた3人の原告の発言を以下にお伝えします。なお、発言者の名前はいずれも仮名です。


ちひろ:裁判を始める前は、正直応援してくださる人がいないと思っていました。裁判を始めてからクラウドファンディングを通じて、多くの方の応援メッセージや多額の寄付をいただいて本当に驚いて、本当に嬉しく心強く(声を詰まらせ数秒間中断)(会場から励ましの拍手)心強く思いました。私以外の原告や家族も同じく心強く思っている気持ちを話しています。今回もこういうイベントに300人以上の方が来てくださって、本当にうれしく思っています。裁判を始めて、がんばろうという気持ちを持っていたんですけれども、しばらくしてから元首相の5人の方が書簡を出したことに対して、現国会議員や福島県知事の内堀さんが抗議文を出したり、TBSの報道に対しても多くのバッシングがあったりするのが現状です。そういうものを通じて、私たちの力だけでは難しい裁判だなということをつくづく感じています。やっぱり支援者さんの力が重要だと感じているので、少しでも力を貸していただけたら嬉しいと思っています。


みつき:甲状腺がんのことを知らない人がいなくなればいいなと思います。私たちだけじゃなく、今甲状腺がんになっている方がいらっしゃるということを知っていただくことが必要かなと思います。


あおい:今日はこの集まりに300人以上来ていただけたことが驚きで、来ていただいた方本当にありがとうございます。先日の意見陳述でも傍聴席の抽選に200人以上の方が並んでいただけたことが嬉しかったです。甲状腺がん患者があまり認知されておらず、福島に甲状腺がん患者がいるということを認知してほしいので、まずは周りの方々に甲状腺がんで苦しんでいる人がいるんだよということをみんなに伝えてもらえたらなと、一人の甲状腺がん患者として思います。

      (U)


このシンポジウムの311子ども甲状腺がん裁判支援ネットワークの記事は以下です

https://www.311support.net/post/【お礼】6月11日-土-のシンポジウム

※甲状腺がん裁判の次回公判は、9月7日㈬14時〜霞が関の東京地裁です。

 ぜひご支援お願いします!




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