脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)の基本情報

2023年3月31日金曜日

【4.2緊急報告のお知らせ】狐につままれた2つの福島関連裁判(子ども脱被ばく裁判・避難者住まいの権利裁判)の最新状況の報告

 子ども脱被ばく裁判&避難者住まいの権利裁判 弁護団 柳原敏夫

体調不良のため、急遽中止(延期)になった4月2日(日)渋谷光塾にて落合栄一郎バングーバ便り放射線はなぜ危険なのか;考えましょう」のピンチヒッターとして、
狐につままれた2つの福島関連裁判(子ども脱被ばく裁判・避難者住まいの権利裁判)の最新情報を読み解く報告会を行います。

そのカギは国際人権法。とくに昨秋来日し、避難者の居住権を調査して離日時に、「福島県が支援終了後も公的住宅に住み続けた自主避難者を提訴したことをどう思うか」という質問に対し、こう言われた国連人権理事会の特別報告者ダマリーさん。

 現在、ある種の公営住宅に居住している国内避難民が裁判で立ち退きを迫られている場合、私はその立ち退き訴訟に賛成できません。 私から見て、立ち退きはそこに住む国内避難民に対する人権侵害になりかねないと思うからです。 言い換えれば、彼らは再び住む場所を奪われることになるからです。 このようなことは本来の保護の姿ではありません。国内避難民の保護に反しているのです。



 そして、なにが狐につままれたのか?

避難者住まいの権利裁判  

避難者住まいの権利裁判とは、福島原発事故の結果、自らの判断で避難を選択した避難者に提供された仮設住宅(本件は東京と埼玉の国家公務員宿舎)に、福島県が2017年3月末をもって無償提供を打ち切り、そこから立ち退くように求められたことに対し、それは 国内避難民に保障された居住権の侵害であるとして、立ち退きを求めてきた福島県を被告にして、避難者を行政の都合で避難先から追出すことを決めた決定が人権(居住権)侵害であり違法であるという判断を求めて提訴することにしました。それが2022年3月11日、11名の避難者による「住まいの権利裁判」の提訴です(その詳細は->こちら)。

大法廷でこれまで4回の弁論が開かれ、双方の主張の応酬が続いて来ました。また、裁判所は原告の意見陳述を最初の2回だけやったきり、それ以降はやらないと通告して来ました。ところが、3月22日に開かれた第4回目の弁論で、私自身かつて経験したことのない、同時にそれまで想定していなかった、突然変異とも思える出来事が発生しました。 この出来事の詳細とその意義について、今後の見通しとこの裁判に関心を寄せてくれる皆さんが出来る事は何か、について報告します。

 子ども脱被ばく裁判

2014年8月に提訴した子ども脱被ばく裁判は現在仙台高裁の控訴審の審理中ですが、昨年9月12日の第4回弁論で、裁判所は2つの裁判(子ども人権裁判と親子裁判)の弁論を分離しましたが、にもかかわらず次の11月14日の弁論で、親子裁判の5名の証人申請を全て却下しました。その結果、せっかく弁論分離した親子裁判も次回で審理終結と誰もが予想しました。そして本年2月1日、子ども人権裁判の原告全面敗訴の判決言渡しがありました。これで親子裁判の見通しも立ったも同然でした。つまり、ゴールが見えたのです。
そこで向かえた3月27日の第5回弁論。しかし、ここで、想定しなかった展開となりました。まず最初の狐は、この日、誰もが予想していた審理終結とはならず、次回、続行とされました。2番目の狐は、その際、裁判所は「次回で審理終結の予定」とも宣言しませんでした。3番目の狐は、国連人権理事会の特別報告者ダマリーさんの報告について、原告が主張書面を提出しなかったことについて、その訳を尋ねて来ました、まるで提出しなかったことが原告の落ち度であるかのように。第4の狐は、原告弁護団の中で、2月1日の子ども人権裁判の原告全面敗訴判決文の中に、今まで気がつかず、思ってもみなかったビックリするような一文が書かれていたことを発見したことでした。

これらいくつもの狐につままれた一連の出来事の詳細とその意義について、今後の見通しとこの裁判に関心を寄せてくれる皆さんが出来る事は何か、について報告します。

 会場、時間は同日の落合栄一郎のお話と同じ場所、同じ時間です。

何一つ解決していない福島の問題に関心を寄せる皆さんの参加をお待ちしています。

日時:2023年4月2日(日)13時30分~16時(13時開場)

場所:光塾(渋谷駅 JR新南口徒歩1分)地下鉄はC2出口(旧16b出口)から 
講師:
子ども脱被ばく裁判&避難者住まいの権利裁判 弁護団 柳原敏夫

主催:脱被ばく実現ネット、光塾

参加費:無料

会場参加・予約制(先着35名)->参加の申込みは toshiko_english@xf7.so-net.ne.jp または090-84943856(岡田)まで

光和ビル1階はドトールコーヒーです。
*上記地図の16b出口はC2出口に名称が変わりました。

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