(7月14日の名称変更のお知らせの改訂です。)
福島原発事故により放射能に汚染された地域に住む子どもたちの命と健康の確保は最優先されるべき課題でした。
しかし、そのための施策を国が実行しなかったため、2011年6月、14名の小中学生が郡山市を相手に安全な場所に避難して教育を実施することを求める緊急の裁判(仮処分)を起こしました。いわゆるふくしま集団疎開裁判です。このとき裁判の支援団体として「ふくしま集団疎開裁判の会」を結成しました。この裁判は2013年4月、「被ばくの危険を回避するためには、安全な他の地域に避難するしか手段がない」と認めながらも原告の訴えは却下されました。
その後、私たちは、子どもたちの被ばく対策を求める新たな訴訟の提起のために尽力しました。そして、2014年8月、子ども脱被ばく裁判が提訴されました。
「ふくしま集団疎開裁判の会」がこの裁判を支援していることはご承知の通りです。そして現在「子ども脱被ばく裁判の会」「子ども脱被ばく裁判・支える会ふくしま」「子ども脱被ばく裁判を支える会・西日本」などが立ち上がり活動されています。
他方で、私たち支援者の願いは、裁判支援を通じて、子どもたちの命と健康が放射能から脅かされることがないように国に万全の安全対策を実現させることです。原発事故の直後に国が子どもたちの集団避難を実行していれば(ちょうど三宅島噴火で全島避難したように)安全対策もシンプルなものになったのに、それをしなかったため、現時点で「万全の安全対策」は複雑多岐にわたり、裁判だけでこれを実現することは困難な状況です。
私たちの役割は、今、福島で吹き荒れている「放射能安全神話」の危険性を知らせ、県民健康調査に現れているような福島の子どもたちが健康を脅かされている現実と「子ども脱被ばく裁判」を多くの人に知らせること。また、原発事故避難者への住宅支援打ち切り反対の運動や、「被ばく手帳」の配布を求める運動、保養を求める運動、関東など福島以外の地域も含めた被ばくに反対する運動などと協力し、それにより、子どもを安全な場所に避難させよという大きな世論を作って「子ども脱被ばく裁判」の勝利を勝ち取り、国の責任で放射能汚染された場所からの避難を実現させることです。
もちろん当面の活動の中心は「子ども脱被ばく裁判」を財政面も含め支援することです。
私たちはこれらの一連の取り組みをする決意です。そこで、このたび、私たちの団体の名称も原発事故直後の緊急時につけられた「ふくしま集団疎開裁判の会」から、私たちの願いと私たちの活動をより的確に表現した名称に改めることとしました。
今年4月初め頃より私たちの活動の方向性と新名称について検討してまいりましたが、7月5日、この間の疎開裁判の会の活動に参加しておられる皆さんにより、会議を行い、話し合いました。
それにより、「ふくしま集団疎開裁判の会」の名称を「脱被ばく実現ネット」と改めることに
なりましたことをご報告申し上げます。
8月1日から、新名称(当面、旧名称も併記)となりました。
今後も、皆さまのご賛同、ご協力を引き続きよろしくお願いいたします。
2015年8月1日
脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)
脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)
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