「核と被ばくをなくす世界社会フォーラム2016」(3月23日~27日)が在日韓国YMCA(千代田区猿楽町)を中心に開催され、27日に分科会「福島の犯罪と命の救済」を脱被ばく実現ネットの主催で開催しました。
【開催趣旨】
原発事故後の日本政府の政策の根本原理は「事故を小さく見せること」、その結果。最大の犠牲者は子どもたちだった。5年間の巨大権力犯罪の核心を紹介し、子どもと被災者の命を守るための新たな行動を提起する。
1.福島を撮り続ける写真家 飛田晋秀さんの発言
時が止まったかのように人っこひとりいない町に信号機だけが動いている
それを見た時、ぞっとした、そう話す飛田さん。
原発事故が町をどう変えてしまったのか発信し続ける飛田さんには
ある少女の言葉が胸に突き刺さっているそうです。
質疑応答では飛田さんが関わっている「311甲状腺がん家族の会」についての質問もされました。
2.郡山市からの避難者 松本徳子さんの発言
3.11の直後から、避難するまで、また最近も郡山の自宅の放射線量を測定に行って、事故から5年経ったにも関わらず、自宅脇の道路が2.3マイクロSv/hあったこと。3月8日付けの雑誌「女性自身」に掲載された記事で福島の複数の学校で土壌測定をした(1月)ところ8割以上が放射線管理区域以上であったこと。その中で松本さんのお子さんが通っていた学校でもいまだにチェルノブイリ基準では移住の権利区域以上の汚染であったことなど、資料や写真などを使って詳しくお話してくださいました。
世界でもすでに福島事故は終わった事と思っている人が多い中、ご自分の体験から真実を世界の人たちに発信することは大変意義のあることです。
3、法律家 柳原敏夫さんの発言
柳原敏夫さんの発言(英語)の和訳
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「もう1つの救済は可能だ」
この場で私が言いたいことは「もう1つの救済は可能だ」ということです。
私は311まで原発について特に考えたことのない、日本の普通の市民でした。ですから、日本に原発事故が発生するとは夢にも思っていませんでした。
だから、福島原発事故が発生した時も、最初、信じられませんでした。そのあと、これがどれくらい深刻な事故であるかも理解できませんでした。ずっと夢を見ているようでした。
福島原発事故の重大さを初めて理解したのは、チェルノブイリ事故と対比した時でした。同時に、チェルノブイリ事故で現地の人たちがどれほど大変だったかを初めて知りました。
いま私たちに必要なことは被ばくから命を守ることです。これが最も重要な救済です。
しかし、救済は祈りではありません。
私にとって、救済とは正義と平等を伴う、持続可能なものを意味します。
現在も、福島と東日本で放射能被害が続いています。その中で、私たちは、単に被害の現実を訴えるだけではなく、放射能被害に苦しんでいる人たちに対する具体的な救済策を積極的に提案しなければと思いました。
それが次の4つのアクション「もう1つの救済は可能だ」です。
①.人権法である チェルノブイリ法日本版(原発事故における避難の権利法)の制定
②、人権条約であるチェルノブイリ法国際条約(原発事故における避難の権利条約)の成立
→そのモデルは地雷禁止国際キャンペーン による対人地雷禁止条約の成立。
③.刑事責任の追及:世界各国で、日本政府の責任者を「人道上の罪」で刑事告発
→その実例がすでにスペイン(ピノチェット。チベット人。法輪功)やアルゼンチン(法輪功)にある。
④.貧困に苦しむ避難者の生活再建-市民の創造的相互扶助の自立組織=連帯経済・社会的経済(協同組合、ワーコレ)の創設 ex.モンドラゴン
福島原発事故は日本史上、最悪の人災です。それは資本主義経済が行き着いた最悪の結果の1つです。その結果、日本の多くの人々が希望も持てず、苦しんでいます。
今、世界社会フォーラムが掲げてきた「もう一つの世界は可能だ」という希望が原発事故で苦しんでいる被害者の人たちにとって本当の救いになるのか、それとも絵に描いた餅なのか、その真価が問われているのだと思います。
私たちは上記の4つのアクション「もう1つの救済は可能だ」をこれからスタートさせます。これが成功するかどうかは、私たち日本の市民運動の努力によりますが、同時に世界の世論の関心と連携と支持が得られるかどうかにもかかっています。
私たちの願いと希望が一歩でも前進できるように、一緒に協力していけたらと願っています。
念のため、この4つのアクションを推進する団体はこの分科会の主催者「脱被ばく実現ネット」という訳ではありません。
最後に、2人の人を紹介させて下さい。一人は阿部健太郎さん。彼はチェルノブイリ法日本版と国際版の制定に熱心に取り組んでいます。瀬戸大作さんは貧困に苦しむ避難者の生活再建に熱心に取り組んでいます。
よろしくお願いします。
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◎ 『福島での犯罪と命の救済』(通しの映像)
「核と被ばくをなくす世界社会フォーラム2016」27日のその他の分科会の映像:
(UPLANの提供)
◎ クライメート・ジャスティスの観点からCOP21交渉を、そして原発再稼働を考える
◎ 原発を輸出しないで!?アジアの人びとの叫び
◎ 被曝労働問題の現状?フランス・ウクライナ・韓国・日本
◎ エートスと国際原子力ロビー
告知
告知 ①12.14(第2土曜日)新宿アルタ前 街頭宣伝 14時~15時 ~「東海第二原発いらない一斉行動」第14弾に参加~
2016年3月29日火曜日
2016年3月27日日曜日
3.26つながろう福島!守ろういのち!で住宅支援打ち切り反対署名を配布
3月26日、代々木公園で行われた「原発のない未来へ!3.26つながろう福島!守ろういのち!−福島原発事故から5年・チェルノブイリ事故から30年−」に3万5000人が参加(主催者発表)。私たちもチラシ配布やデモ行進などを行いました。
今回第2ステージの野外音楽堂では、「つながろう福島」をテーマに
原発被害者問題、避難者問題、被ばく問題を全面に出した訴えが続きました。
ユープラン三輪さんの動画
https://www.youtube.com/watch?v=EOgirp26z-s
原発生業訴訟の人たちの訴え
楢葉町では去年の8月に居住制限を解除して帰還を促しているが、住民の6%しか帰っていない。住民が家族の健康問題に確信が持てないし、生活再建にも目途が立たない。そう考えている証です。
とにかく復興だとまるでブレーキの利かない車のように突っ走っています。
放射能からこどもを守ろう関東ネットの訴え
21日に降った雨は関東にも汚染を残しました。東葛エリアの汚染を測定しました。1平方メートルあたり、6〜8万ベクレルもの汚染であった。4万ベクレル以上は放射線管理区域です。本来寝たり食べたりしてはいけないところに私たちは暮らしています。
環境省や復興庁に9回の交渉をしましたが、関東は支援対象外です。
「避難の権利」を求める全国避難者の会の訴え
避難者の多くは、家族ばらばらに避難したり、意見の違いから離婚した人もいます。
避難した人たちは大変な苦労を強いられています。
分断に苦しめられてきたが、ようやく自主避難者だけでなく避難区域の人たちとも情報交換ができるようになってきました。
理不尽にも被ばくを強要され放射能汚染を広げて行くという政策に対して私たちは絶対にNO! を言い続けて行こうと思います。
また、司会の神田香織さんから住宅支援打ち切り反対の署名にぜひ協力をお願いしますと呼びかけがありました。
私たちはこの署名用紙数千枚の配布と脱被ばく実現ネットのチラシ1500枚を配布しました。
また、世界社会フォーラムのブースで写真集などを販売しました。
世界社会フォーラムの参加者も近くのステージで訴えました。また、デモにも参加しました。
ユープラン三輪さんの渋谷コースデモ動画
https://www.youtube.com/watch?v=NVEu68tlcfk
私たちは、市民グループの渋谷コースのデモに参加しました。
デモでは先頭の福島の方達、ひだんれん、「避難の権利」を求める全国避難者の会、神田香織一門会、放射能からこどもを守ろう関東ネット、などと一緒にデモ行進しました。デモには途中から加わってくる方も多くおられました。
今回第2ステージの野外音楽堂では、「つながろう福島」をテーマに
原発被害者問題、避難者問題、被ばく問題を全面に出した訴えが続きました。
ユープラン三輪さんの動画
https://www.youtube.com/watch?v=EOgirp26z-s
原発生業訴訟の人たちの訴え
楢葉町では去年の8月に居住制限を解除して帰還を促しているが、住民の6%しか帰っていない。住民が家族の健康問題に確信が持てないし、生活再建にも目途が立たない。そう考えている証です。
とにかく復興だとまるでブレーキの利かない車のように突っ走っています。
放射能からこどもを守ろう関東ネットの訴え
21日に降った雨は関東にも汚染を残しました。東葛エリアの汚染を測定しました。1平方メートルあたり、6〜8万ベクレルもの汚染であった。4万ベクレル以上は放射線管理区域です。本来寝たり食べたりしてはいけないところに私たちは暮らしています。
環境省や復興庁に9回の交渉をしましたが、関東は支援対象外です。
「避難の権利」を求める全国避難者の会の訴え
避難者の多くは、家族ばらばらに避難したり、意見の違いから離婚した人もいます。
避難した人たちは大変な苦労を強いられています。
分断に苦しめられてきたが、ようやく自主避難者だけでなく避難区域の人たちとも情報交換ができるようになってきました。
理不尽にも被ばくを強要され放射能汚染を広げて行くという政策に対して私たちは絶対にNO! を言い続けて行こうと思います。
また、司会の神田香織さんから住宅支援打ち切り反対の署名にぜひ協力をお願いしますと呼びかけがありました。
私たちはこの署名用紙数千枚の配布と脱被ばく実現ネットのチラシ1500枚を配布しました。
また、世界社会フォーラムのブースで写真集などを販売しました。
世界社会フォーラムの参加者も近くのステージで訴えました。また、デモにも参加しました。
ユープラン三輪さんの渋谷コースデモ動画
https://www.youtube.com/watch?v=NVEu68tlcfk
私たちは、市民グループの渋谷コースのデモに参加しました。
デモでは先頭の福島の方達、ひだんれん、「避難の権利」を求める全国避難者の会、神田香織一門会、放射能からこどもを守ろう関東ネット、などと一緒にデモ行進しました。デモには途中から加わってくる方も多くおられました。
2016年3月20日日曜日
ノーム・チョムスキー、「核と被ばくをなくす世界社会フォーラム2016」へのメッセージ
これまで一貫して、原発事故による放射能災害から子どもたちの命と健康を救うために、応援メッセージを表明してきたチョムスキーが、昨日、分科会「福島での犯罪と命の救済」(※)などを行う「核と被ばくをなくす世界社会フォーラム2016」に、ビデオメッセージを寄せてくれました。
英語版
(※)そのお知らせ
3.27 世界の物差しで福島原発事故を再定義し、世界の物差しとビジョンで救済アクションを提唱する世界社会フォーラム2016「福島での犯罪と命の救済」のチラシ
日本語字幕版
英語版
(※)そのお知らせ
3.27 世界の物差しで福島原発事故を再定義し、世界の物差しとビジョンで救済アクションを提唱する世界社会フォーラム2016「福島での犯罪と命の救済」のチラシ
2016年3月15日火曜日
AP通信社が 福島原発事故避難者の実情を世界各国メディア数千社に送信
AP通信社 特派員影山優理さんが 下記の記事を世界各国メディア数千社に送信しました。
避難者に関しての記事で、多くの方を取材し、紹介してくださいましたが
今回は子ども脱被ばく裁判・原告の関係者である小野田さんと原告の中手さん
キビタキの会(避難者の会)の岡田めぐみさんの話、また「原発避難白書」の執筆者のお一人である木野さんが紹介されています。
ワシントンポスト
以下AP通信記事より(写真も)(※キャプションはブログ作成者)
浪江町から東京に避難している小野田さん
放射能汚染への恐怖が日本の原発事故避難者の帰宅を妨げている
筆者:ユリ・カゲヤマ
彼らは世界で最も豊かで平和な国家のひとつに住んでいるが、難民のような気持ちである。
五年前、津波に襲われた自宅近くの原発メルトダウンにより、放射能が放出され、彼らはとっさに持てるだけの物を抱えて自宅から逃れた。政府によると、この福島の惨事で15万人が自宅から非難を余儀なくされた。
約10万人が未だに全国各地に散らばっているが、その中にはバラックのような仮設住宅に住んでいる者もあれば、政府が支給した、遠く離れたアパートに住んでいる者もいる。
政府当局は、これまで避難区域に指定されていた原発付近地域の避難解除をし始めたが、ほんの少数の元住民しか故郷に戻っていない。例えば、9月に避難解除された楢葉町では、事故前の人口の6%(459人)だけが戻った。
多くの住民は、いまだに続く放射能汚染を恐れ、戻りたくないと言う。ある者たちは、新しい土地で人生を再スタートしようと頑張ってきたので、大変な引っ越しを再びしたくないとのこと。
政府の住宅支援制度が来年終了するので、多くの住民は故郷に戻るようプレッシャーを掛けられているように思っている。
___
浪江の我が家を貼り絵で描いた額を持った小野田さん
トキコ・オノダ、80歳、は東京の端にある、21階建ての狭いアパートに夫と一緒に住んでいる。そこには他に約千人の福島惨事避難者も家賃を免除されて住んでいる。
住民が消えてしまった福島県のいくつかの町村は、元住民に対し、ある場所は居住にもう安全だから戻るように、と呼びかけている。表土や低木を除去する、膨大な土地の大掛かりな除染作業が行われているが、この作業は何十kmもの農地や沿岸線地帯を土(草も生えていない)に変えていて、そこには(除染で生じた)草、土、等が入った無数のごみ袋が置かれている。
住居支援手当が2017年4月に終了する時、政府借り上げアパートに住む者は家賃を支払い始めるか、そこを出て行かなければならない。まだ避難指定区域になっている場所に居住していた者は、引き続き住居手当を受け取ることができる。
今、避難命令が徐々に解除されつつある浪江町が故郷だったオノダは、彼女の住居手当が打ち切られることを恐れている。彼女は故郷に戻るにはまだ安全だと考えていない。原発が安全だと信じ込んだことも騙されたと思っている。
オノダは政府が彼女のような避難者たちを如何に扱っているかに対し、怒りを込めて話す。なぜ政府は彼女に他で家を建てるために土地を与えてくれないのか、と。
彼女が福島に住んでいた頃は、大きな家を所有し、庭では野菜や牡丹を栽培し、(近くの)丘(里山)ではきのこやぜんまい・わらび取りもした。
「私たちはあの家を建てるのに、一生懸命働いた」と時には涙をふきながら彼女は話す。「私たちは温泉旅行を計画する以外、この世で何の心配・不自由もなかった」のだと。
あの家は最早廃墟と化した。それは3月11日の震度9.0の地震にも耐えたが、その後空き巣に入られいろいろ持ち去られ、ネズミには壁が齧られてしまった。最後に家を見に行った時、線量計は4μSv/hを表示していたが、それは東京の平均空間線量の100倍に相当する。それは直ちに命を脅かすものではないが、オノダを不安にさせる。将来、癌や他の疾患の心配をせざるを得ないからだ。
福島の惨事の前、政府は安全な年間被ばく線量限度を1mSvとしていたが、その後、緊急事態の場合、ICRPが勧める年間被ばく線量限度20mSvを採用し、1mSvは長期に掲げる目的になった。
オノダは状況に応じようと精一杯努力したと言う。友達も出来、お茶会、絵画や手芸サークルにも参加し、忙しくしている。
そして今、彼女がどのようなつらい経験を経てきたにもかかわらず、彼らは(政府当局)彼女が故郷に戻ることを欲している。
「避難の経験をした者だけが、(私の気持ちを)理解できるでしょう」と彼女は言う。
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ジャーナリストであり、2015年に出版された「原発避難白書」という本の著者・編集者であるリュウイチ・キノは、「オノダのような避難者は棄民として扱われ、社会から遺棄され、忘れ去られようとしている」と語る。政府の「避難者」の定義が定まっていない事実を指摘し、「我々は、彼らの(避難者の)本当の数を知らない」と彼は語る。福島県と近隣諸県からの避難者の総数は、20万人にも上るかも知れない、とキノは言う。
「避難」とは、一時的状況で、戻る場所があることを意味する、とキノは言う。
福島の惨事で避難を余儀なくされた人々に対し、住宅支援手当として政府は年間400億円を支出している。政府は東電が支払う毎月の賠償金も支援しており、これまで支払った累積総額は5.9兆円に上る。
楢葉町で、ボランティア達が2週間線量計を身に着け調査したところ、年間平均線量は1.12mSvという結果が出た。
避難指定解除を担当している政府役人のユージ・イシザキは、単に政策に従っているだけ、と話す。
「放射能汚染に関しては、何が安全で、何が安全でないか、という明白な境界線はない」と彼は語る。「1mSvでさえも、全く安全でないかもしれない」と。
原発事故による健康被害を研究している主な学術研究機関である福島医科大学は、これまで運動不足、栄養不足、それに精神的ストレスに起因する病気は見られるが、放射能が原因とされる疾患は見つかっていない、と主張する。
事故当時18歳又はそれ未満だった37万人を対象とした検査の結果で、100人以上が甲状腺癌と診断されたことに関し、大学は徹底した検査や「スクリーニング効果」であると主張する。
何人かの科学者は、それは(甲状腺がんと診断された人々の数)、普通子供に於ける甲状腺がん患者は100万人中二人か三人ということを考慮すれば、非常に多い、と話す。1986年のチェルノブイリ原発事故後、ウクライナやベラルーシでは子供の甲状腺がんが急激に増えた。
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セイイチ・ナカテは、福島から600キロ離れた札幌で、妻や13歳と11歳の子供との新しい人生に比較的満足している。そこでは福島から移った約1500人の人たちと支援ネットワークを立ち上げ、時々皆で飲み会に集まり、就活の助け合いをしている。
ナカテは最近家を購入し、会社を立ち上げ、元福島住民を雇って体の不自由な人々の為にプロの介護職員を斡旋している。彼は、放射能汚染で危険な福島には、二度と戻らないと宣言している。
彼は政府が最初から放射能汚染のリスクに関して、過小評価していると信じていて、彼らを(政府当局を)信用していない。
惨事の直後、彼は妻と子供たちを日本の南部にある親戚の家に避難させた。一年後、家族は札幌で一緒に暮らし始めた。住宅支援手当の終了は、避難者にとって、故郷に戻るよう圧力を掛けられているような思いだ、と彼は語る。
「政府は福島の住民を、そして子供さえも見捨てた。今の政策は我々を故郷に戻ることを強要している。それは人々に放射能を押し付ける政策だ」と彼は言う。
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四児の母親であるメグミ・オカダは、東京での住宅支援手当を引き続き受けられるよう、署名運動を展開したり、政府当局者に会ったりしながら一生懸命戦っている。
彼女は政府役人が「福島の殆どの地域ではいかに皆が普通に暮らしているか」と繰り返すことに対し、彼らの言葉を無視・軽視する。彼女は自分の子供たちが福島の食物を食たり空気を吸って欲しくないのだ。子供たちの健康を確認するため、定期的な血液検査も受けさせている。
彼女の夫は東京で建設作業員として就職した。彼らのアパートはたった2部屋と台所だけだが、家賃は住宅支援でカバーされている。オカダは働きたいと思っているが、日本では公立託児所はまだまだ数が少なく、私立託児所は費用がとても高い。
「この5年で何も進展していない」と彼女は言う。「私たちは避難を続ける権利がある」と。オカダは、可能ならば、国連難民としての認定申請をし、家族でヨーロッパに移住することを望んでいる。「現在、日本人は難民にはなれないと知っているが、なれたらいいのに」と語る。「これは私たちには生きることだから」と。
訳者: 友田シズエ
元記事はこちら
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小野田さんは昨年3月11日のNHKクローズアップ現代でも紹介されています。
“帰りたい… 帰れない…” - NHK クローズアップ現代 - NHKオンライン
2015年3月11日 - 中でも多いのが、今も住民全員が避難を続ける浪江町の人たち。
小野田廣治さん・ トキ子さん夫婦です。 夫婦が身を寄せているのは21階、6畳2間の部屋。
浪江町で 暮らしていたころは山できのこを採り、庭で野菜を育てるのが楽しみでした。
2016年3月14日月曜日
勇気を振り絞って「311甲状腺がん家族の会」が発足
2016年3月11日、福島県の県民健康調査で甲状腺がんと診断された患者家族が「311甲状腺がん家族の会」を発足しました。
これまで、100万人に1人か2人と言われた小児甲状腺がんが福島の30万人の調査で166名(疑い含)となっていますが、県民健康調査委員会は「放射能の影響とは考えにくい」と言い続けています。そうであるならば、多発の原因は何かを言明すべきでしょう。
分断され、孤立していた患者家族が立ち上がりました。今は5家族ですが、これから参加者が増えて行くことと思います。
また、北茨城市など関東でも甲状腺がんが出ていることや、大人の甲状腺がんも多発していることから、このような方たちも参加できるのかとの質問に対し、その方向であるとの答えで、福島だけでなく、原発事故被害によるがん患者が一緒になって励まし合い、課題を解決して行く希望を感じました。
代表世話人の河合弁護士は「放射線被害の大半を占めるのが財物損害・精神的慰謝料である。でもその元は病気、甲状腺がんや白血病などになるということから発生する。この部分が否定されると原発被害全体があるのかないのかわからないといういい加減なものになってしまう。」と大変わかりやすく説明しています。
20160312 UPLAN【記者会見】甲状腺がん患者家族会〜設立記者会見〜
https://www.youtube.com/watch?v=Cj4raPndOK0
以下、Yahooニュースより
これまで、100万人に1人か2人と言われた小児甲状腺がんが福島の30万人の調査で166名(疑い含)となっていますが、県民健康調査委員会は「放射能の影響とは考えにくい」と言い続けています。そうであるならば、多発の原因は何かを言明すべきでしょう。
分断され、孤立していた患者家族が立ち上がりました。今は5家族ですが、これから参加者が増えて行くことと思います。
また、北茨城市など関東でも甲状腺がんが出ていることや、大人の甲状腺がんも多発していることから、このような方たちも参加できるのかとの質問に対し、その方向であるとの答えで、福島だけでなく、原発事故被害によるがん患者が一緒になって励まし合い、課題を解決して行く希望を感じました。
代表世話人の河合弁護士は「放射線被害の大半を占めるのが財物損害・精神的慰謝料である。でもその元は病気、甲状腺がんや白血病などになるということから発生する。この部分が否定されると原発被害全体があるのかないのかわからないといういい加減なものになってしまう。」と大変わかりやすく説明しています。
https://www.youtube.com/watch?v=Cj4raPndOK0
以下、Yahooニュースより
3月12日、「311甲状腺がん家族の会」が発足した。「社会的に孤立している甲状腺がん患者家族同士の親睦を深めるとともに、患者の治療および生活の質を高めることができるように情報交換を行い、関係機関に働きかけること」が目的だ。昨年から懇談を始め、今日を迎えたと言う。
「誰にも言えなかった」、「家族以外に相談することもできなかった」と、「勇気を振り絞って」、10代の男子1名、女子1名の父親2人が生の声で、子どもの甲状腺がんを宣告された時の話を含めて語ってくれた。
(中略)
「311甲状腺がん家族の会」入会および相談方法
事務局広報:070-3122-2011
入会申込:070-3132-9155
メール:311tcfg★gmail.com (★は@に)
ホームページ:311kazoku.jimdo.com
現在の正会員は5家族7人。中通りの4家族と浜通の1家族で、男子家族が3、女子家族が2だと言う。
会見には、代表世話人の河合弘之・弁護士と千葉親子・元会津坂下町議、それに世話人の牛山元美・医師が出席した。河合弁護士は、「こういうことをやると必ずバッシングが来る。私は弾よけだ」と宣言。他に野宗義博教授(島根大学医学部)や木村真三教授(獨協大学)などが甲状腺専門アドバイザーとして、支援を行っていく。
全文はこちら http://bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/20160312-00055361/
全文はこちら http://bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/20160312-00055361/
2016年3月12日土曜日
放射能から命を守ること=避難することは人権です。 市民のネットワークで作る人権法=チェルノブイリ法日本版制定の市民運動をスタート!
福島原発事故から5年、私たちは、事故後5年目に成立した、世界標準と言われる「避難の権利」を保障したチェルノブイリ法(※)の日本版をこの国で制定するための市民運動をスタートさせました。
その詳細を、3月27日、原発事故を憂慮した世界中の市民が日本に集まり、討議する「核と被ばくをなくす」世界社会フォーラム2016の分科会「福島での犯罪と命の救済」(→末尾のチラシ参照)で発表します。
以下、そのコメントです。
******************************
文責 柳原敏夫
私たち生物は放射能に勝てません。だから、放射能から命を守る最善の方法は、放射能から避難することです。
そもそも、命を守ることは「個人の尊厳」(13条)に立脚する憲法の究極の目標であり、人権のうちで最も根源的な人権が命を守ることです。
この意味で、放射能から避難すること(避難の権利)は人権の最たるものです。
この真実と正義を最初に認めた法律が、全体主義国家ソ連のもとで1991年に制定されたチェルノブイリ法です。
しかし、ソ連とちがい、民主主義、人権保障を標榜する日本には、今までチェルノブイリ法はありませんでした。チェルノブイリ事故のような原発事故は日本には絶対起こり得ないという安全神話の夢の中にいたからです。
2011年の原発事故が全てを一変させました。
放射能から避難することは命を守ることであり、人権の最たるものであるという真実と正義が呼び覚まされました。
多くの人たちがこれを実行し、避難しました。
しかし、唯一、これを実行していない者がいます。本来、人々の人権を保障する義務を負い(99条)、なおかつ原発事故の加害責任を負う日本政府です。
日本政府は、本来、人々が放射能から命を守るために行使した避難の権利を十分に実現できるように必要な措置を取る責任があります。
しかし、現実に日本政府がやったことは、ごくごく限られた地域の住民に対してのみこれを実行しただけで、中通りの人々をはじめ多くの人々はずっと打ち捨てられたままであり、日本政府はこの人権保障の義務を実行していない。
これが今、福島原発事故による被害者救済問題をおかしくさせ、こじらせている最大の原因です。
それは、日本政府が「個人の尊厳」(13条)に立脚し、命を守ることを人権の最たるものとする憲法という原点から考えないということです。
憲法という原点から考えれば福島原発事故による被害者救済問題の正しい解決の方向は誰の目にも明らかです。
それを実現する一歩が、住民、子どもに限らず被ばく労働者も含む全ての市民に避難する権利を保障した人権法=チェルノブイリ法の日本版を制定することです。
そんな人権法の制定、今の日本で夢ではないか?
しかし、それは最初、全体主義国家ソ連で制定されたのです。それはチェルノブイリ事故の被害者をはじめとするソ連市民「みんなが要求して制定させた」からです(→その関連記事)。
しかも、私たちは既に、日本政府が絶対作ろうとしなかった法律を、連合した市民の力で作った実績を持っています。それが1999年に成立した市民立法=情報公開法です。
情報公開法の制定は、日本各地の市民が地元の自治体で、情報公開の条例を制定し、それを積み上げる中で、法律制定を勝ち取った輝かしい市民運動の実績です(→情報公開法制定の歴史)。
このロードマップをモデルにして、私たちは、人権法、チェルノブイリ法日本版制定の市民運動をスタートさせることにしました。
チェルノブイリ法もチェルノブイリ事故から5年目に、市民の声に押されて一気にできました。
歴史を作るのはこうした無数の市民の声です。
それは、一昨日、「保育園落ちた 日本死ね」というブログがきっかけで、子育てママの共感が広がり、あわてて自民党が待機児童問題の対策チームを設置した出来事(→新聞記事)からも明らかです。
待機児童問題と同様、私たちも時間がありません。日本で最初に情報公開の条例を制定した山形県の金山町は、検討着手から3ヶ月で条例を制定しました(※)。私たちも、早急に、日本各地で、チェルノブイリ法日本版の条例制定の取り組みに着手し、実行に移す積りです。
「みんなが反対すれば戦争をやめさせられる」、こう言ったのは、沖縄の反戦農民阿波根昌鴻さんです(「命こそ宝」16頁)。そして、こう言いました。
そのためには一人になっても訴えつづけなければいかない。平和を創る闘い、実践がいまこそ必要である、と。
「みんなが賛成すればチェルノブイリ法日本版を制定できる」、そのためには一人になっても訴えつづけなければいかない。命と平和を創る闘い、実践がいまこそ必要である。
この言葉に共感する全ての皆さんの協力、注目、支持、支援をお待ちしています。
市民のネットワークの力を今こそ発揮して、市民立法を創り、命と平和を創りあげていきましょう。
◆3月27日の世界社会フォーラムのチラシ
(※) 金山町の条例制定の記事(「情報公開法を求める市民運動」の機関紙より)
その詳細を、3月27日、原発事故を憂慮した世界中の市民が日本に集まり、討議する「核と被ばくをなくす」世界社会フォーラム2016の分科会「福島での犯罪と命の救済」(→末尾のチラシ参照)で発表します。
(※)チェルノブイリ法
チェルノブイリ事故後、被ばくによる健康被害が激増した5年目に被害者の要求を受けて、1991年、世界標準といわれる住民避難基準を定めた法律がソ連で制定されたが、ソ連崩壊後3国(ウクライナ、ベラルーシ、ロシア)に引き継がれた。原子力事故から住民及び原発労働者の命と健康を守るための、いわば原子力事故に関する世界最初の人権宣言。以下、そのコメントです。
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文責 柳原敏夫
私たち生物は放射能に勝てません。だから、放射能から命を守る最善の方法は、放射能から避難することです。
そもそも、命を守ることは「個人の尊厳」(13条)に立脚する憲法の究極の目標であり、人権のうちで最も根源的な人権が命を守ることです。
この意味で、放射能から避難すること(避難の権利)は人権の最たるものです。
この真実と正義を最初に認めた法律が、全体主義国家ソ連のもとで1991年に制定されたチェルノブイリ法です。
しかし、ソ連とちがい、民主主義、人権保障を標榜する日本には、今までチェルノブイリ法はありませんでした。チェルノブイリ事故のような原発事故は日本には絶対起こり得ないという安全神話の夢の中にいたからです。
2011年の原発事故が全てを一変させました。
放射能から避難することは命を守ることであり、人権の最たるものであるという真実と正義が呼び覚まされました。
多くの人たちがこれを実行し、避難しました。
しかし、唯一、これを実行していない者がいます。本来、人々の人権を保障する義務を負い(99条)、なおかつ原発事故の加害責任を負う日本政府です。
日本政府は、本来、人々が放射能から命を守るために行使した避難の権利を十分に実現できるように必要な措置を取る責任があります。
しかし、現実に日本政府がやったことは、ごくごく限られた地域の住民に対してのみこれを実行しただけで、中通りの人々をはじめ多くの人々はずっと打ち捨てられたままであり、日本政府はこの人権保障の義務を実行していない。
これが今、福島原発事故による被害者救済問題をおかしくさせ、こじらせている最大の原因です。
それは、日本政府が「個人の尊厳」(13条)に立脚し、命を守ることを人権の最たるものとする憲法という原点から考えないということです。
憲法という原点から考えれば福島原発事故による被害者救済問題の正しい解決の方向は誰の目にも明らかです。
それを実現する一歩が、住民、子どもに限らず被ばく労働者も含む全ての市民に避難する権利を保障した人権法=チェルノブイリ法の日本版を制定することです。
そんな人権法の制定、今の日本で夢ではないか?
しかし、それは最初、全体主義国家ソ連で制定されたのです。それはチェルノブイリ事故の被害者をはじめとするソ連市民「みんなが要求して制定させた」からです(→その関連記事)。
しかも、私たちは既に、日本政府が絶対作ろうとしなかった法律を、連合した市民の力で作った実績を持っています。それが1999年に成立した市民立法=情報公開法です。
情報公開法の制定は、日本各地の市民が地元の自治体で、情報公開の条例を制定し、それを積み上げる中で、法律制定を勝ち取った輝かしい市民運動の実績です(→情報公開法制定の歴史)。
このロードマップをモデルにして、私たちは、人権法、チェルノブイリ法日本版制定の市民運動をスタートさせることにしました。
チェルノブイリ法もチェルノブイリ事故から5年目に、市民の声に押されて一気にできました。
歴史を作るのはこうした無数の市民の声です。
それは、一昨日、「保育園落ちた 日本死ね」というブログがきっかけで、子育てママの共感が広がり、あわてて自民党が待機児童問題の対策チームを設置した出来事(→新聞記事)からも明らかです。
待機児童問題と同様、私たちも時間がありません。日本で最初に情報公開の条例を制定した山形県の金山町は、検討着手から3ヶ月で条例を制定しました(※)。私たちも、早急に、日本各地で、チェルノブイリ法日本版の条例制定の取り組みに着手し、実行に移す積りです。
「みんなが反対すれば戦争をやめさせられる」、こう言ったのは、沖縄の反戦農民阿波根昌鴻さんです(「命こそ宝」16頁)。そして、こう言いました。
そのためには一人になっても訴えつづけなければいかない。平和を創る闘い、実践がいまこそ必要である、と。
「みんなが賛成すればチェルノブイリ法日本版を制定できる」、そのためには一人になっても訴えつづけなければいかない。命と平和を創る闘い、実践がいまこそ必要である。
この言葉に共感する全ての皆さんの協力、注目、支持、支援をお待ちしています。
市民のネットワークの力を今こそ発揮して、市民立法を創り、命と平和を創りあげていきましょう。
◆3月27日の世界社会フォーラムのチラシ
(※) 金山町の条例制定の記事(「情報公開法を求める市民運動」の機関紙より)
3.27 世界の物差しで福島原発事故を再定義し、世界の物差しとビジョンで救済アクションを提唱する世界社会フォーラム2016「福島での犯罪と命の救済」のチラシ
3月27日に開催する世界社会フォーラム2016の分科会「福島での犯罪と命の救済」のチラシができました。
この会議は、世界の物差しで福島原発事故を再定義し、世界の物差しとビジョンで次の4つのアクションを提唱する最初のスタートです。
①.人権法: チェルノブイリ法日本版(原発事故避難の権利法)の制定
②、人権条約:チェルノブイリ法国際条約(原発事故避難の権利条約)の成立
③.刑事責任の追及:世界各国(スペイン・アルゼンチンほか)で、日本政府の責任者を「人道上の罪」で刑事告発
④.生活再建-市民の創造的相互扶助の自立組織=社会的経済・連帯経済(協同組合、市民バンク、ワーコレ)の創設
今こそ、市民の、市民による、市民のための市民立法、市民条約の出番です。
今こそ、市民の、市民による、市民のための「人道に対する罪」の責任追及の出番です。
今こそ、市民の、市民による、市民のための協同組合、ワーコレ、連帯経済、社会的経済の出番です。
放射能から命を救済したいと願っている人々は、その実現に向けての具体的なビションが見つからず、苦しんでいます。その手かがりを、これら市民立法、市民条約、「人道に対する罪」の責任追及、協同組合、ワーコレ、連帯経済、社会的経済のアイデアと実践の中に見出せるのではないでしょうか。
他方、福島原発事故は、日本政府、原子力ムラだけでなく、市民立法、市民条約、「人道に対する罪」の責任追及、協同組合、ワーコレ、連帯経済、社会的経済にとっても試練となりました。原発事故で苦しんでいる人たちにとって、市民立法、市民条約、「人道に対する罪」の責任追及、協同組合、ワーコレ、連帯経済、社会的経済は本当の助けになるのか、それとも絵に描いた餅なのかが、その真価が問われるからです。
放射能から命を救済したいと願っている人々と市民立法、市民条約、「人道に対する罪」の責任追及、協同組合、ワーコレ、連帯経済、社会的経済に関心を持つ人たちが出会い、つながり、お互いの存在と意義を理解した時、福島原発事故による被害者救済問題は一歩前進します。
その両者が集まり、交流する最初の取り組みである、3月27日の「福島での犯罪と命の救済」に、あなたもご参加下さい。
この会議は、世界の物差しで福島原発事故を再定義し、世界の物差しとビジョンで次の4つのアクションを提唱する最初のスタートです。
①.人権法: チェルノブイリ法日本版(原発事故避難の権利法)の制定
②、人権条約:チェルノブイリ法国際条約(原発事故避難の権利条約)の成立
③.刑事責任の追及:世界各国(スペイン・アルゼンチンほか)で、日本政府の責任者を「人道上の罪」で刑事告発
④.生活再建-市民の創造的相互扶助の自立組織=社会的経済・連帯経済(協同組合、市民バンク、ワーコレ)の創設
今こそ、市民の、市民による、市民のための市民立法、市民条約の出番です。
今こそ、市民の、市民による、市民のための「人道に対する罪」の責任追及の出番です。
今こそ、市民の、市民による、市民のための協同組合、ワーコレ、連帯経済、社会的経済の出番です。
放射能から命を救済したいと願っている人々は、その実現に向けての具体的なビションが見つからず、苦しんでいます。その手かがりを、これら市民立法、市民条約、「人道に対する罪」の責任追及、協同組合、ワーコレ、連帯経済、社会的経済のアイデアと実践の中に見出せるのではないでしょうか。
他方、福島原発事故は、日本政府、原子力ムラだけでなく、市民立法、市民条約、「人道に対する罪」の責任追及、協同組合、ワーコレ、連帯経済、社会的経済にとっても試練となりました。原発事故で苦しんでいる人たちにとって、市民立法、市民条約、「人道に対する罪」の責任追及、協同組合、ワーコレ、連帯経済、社会的経済は本当の助けになるのか、それとも絵に描いた餅なのかが、その真価が問われるからです。
放射能から命を救済したいと願っている人々と市民立法、市民条約、「人道に対する罪」の責任追及、協同組合、ワーコレ、連帯経済、社会的経済に関心を持つ人たちが出会い、つながり、お互いの存在と意義を理解した時、福島原発事故による被害者救済問題は一歩前進します。
その両者が集まり、交流する最初の取り組みである、3月27日の「福島での犯罪と命の救済」に、あなたもご参加下さい。
2016年3月11日金曜日
女性自身 福島県「8割の学校で18歳未満立入り禁止の数値が出た!」「放射性物質」土壌汚染調査で
福島の放射能汚染の記事を継続して出している女性自身の3月8日発売22日号で
フリーライターの和田秀子さんの大変重要な記事が掲載されています。
女性自身と専門家(「子ども脱被ばく裁判」原告の尿などの検査もしてくださった第一種放射線取扱主任者の資格を持つ、NPO法人市民環境研究所研究員の河野益近さん)による調査(2016/1/6〜2/9)で、放射線管理区域以上の数値が福島県の8割の学校で出たとのことです。
チェルノブイリなどの医療現場を何度も視察しているさがみ生協病院内科部長で島根大学臨床教授の牛山元美医師も、
「微量でも、体内に取り込んだ放射性物質は、排出されるまで体内で放射線を出し続け、臓器は被ばくし続けます。とくに、肺に入ると出て行きづらく、また尿に排泄されることでぼうこうがんが増えた可能性があるとベラルーシの医師から聞きました。」と述べています。
しかし、こうした現実がある一方で「復興第一、福島に帰れ」という圧力の中で、放射能を心配しながらも住み続けなければならないという方、避難ができないのなら考えないようにしていこうという方もおられ、放射能汚染について触れにくい「空気」があるとものべています。
この記事には3月5日の脱被ばく実現ネット主催の新宿デモにも参加し、訴えてくださった子ども脱被ばく裁判原告の松本さんもインタビューされ、「自分たちのような県外避難者が、福島の汚染について訴えれば訴えるほど、『福島に住んでいる人を非難しているのか』と思われ、溝ができる」しかし「口をつぐんでしまったほうがラクだけど、子どもの甲状腺がんも100人を超えているのに黙っていられない。真実と向き合わずして本当の復興はありません。」という力強いメッセージが載っています。
フリーライターの和田秀子さんの大変重要な記事が掲載されています。
女性自身と専門家(「子ども脱被ばく裁判」原告の尿などの検査もしてくださった第一種放射線取扱主任者の資格を持つ、NPO法人市民環境研究所研究員の河野益近さん)による調査(2016/1/6〜2/9)で、放射線管理区域以上の数値が福島県の8割の学校で出たとのことです。
「微量でも、体内に取り込んだ放射性物質は、排出されるまで体内で放射線を出し続け、臓器は被ばくし続けます。とくに、肺に入ると出て行きづらく、また尿に排泄されることでぼうこうがんが増えた可能性があるとベラルーシの医師から聞きました。」と述べています。
しかし、こうした現実がある一方で「復興第一、福島に帰れ」という圧力の中で、放射能を心配しながらも住み続けなければならないという方、避難ができないのなら考えないようにしていこうという方もおられ、放射能汚染について触れにくい「空気」があるとものべています。
この記事には3月5日の脱被ばく実現ネット主催の新宿デモにも参加し、訴えてくださった子ども脱被ばく裁判原告の松本さんもインタビューされ、「自分たちのような県外避難者が、福島の汚染について訴えれば訴えるほど、『福島に住んでいる人を非難しているのか』と思われ、溝ができる」しかし「口をつぐんでしまったほうがラクだけど、子どもの甲状腺がんも100人を超えているのに黙っていられない。真実と向き合わずして本当の復興はありません。」という力強いメッセージが載っています。
高浜原発 運転差し止め!
3.11を前に、
2016年3月9日、大津地裁(山本善彦裁判長)は「新基準で安全といえず」「過酷事故対策や緊急時の対応方法に危惧すべき点がある」として
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止める決定をしました!
原子力規制委員会の新規制基準に「関電の主張や説明の程度では公共の安心、安全の基礎と考えるのはためらわざるを得ない」と他の原発にたいしても大変重要な疑問を呈しています。
仮処分は即、効力を発揮するため、3月10日の午後5時に高浜原発3・4号機は停止されました!
関電は「これで電気料金を値下げすることができなくなった」などとしていますが、甚大な災禍をみている福島原発事故があまりにも放射線量が高いため、調査することもできず、未だ事故の状況もわからないという中で、当然の決定です。
この決定を下した裁判官の皆さんに敬意を表します。
東京新聞3月10日朝刊は6面を使って、この記事を載せています。
31面には脱被ばく実現ネットが提訴前からかかわり、応援している「子ども脱被ばく裁判」の弁護団長でもある、この高浜原発停止の仮処分を求める裁判の弁護団長の写真を大きく載せています。
福島事故で多くの皆さんが被った被害の実態、現在も続く汚染の実態などや
首都圏までも未だに汚染されている実態から学ぶことが
再稼働をさせない一番説得力のある方法だということが明らかです。
また、東京新聞webでも
2016年3月9日、大津地裁(山本善彦裁判長)は「新基準で安全といえず」「過酷事故対策や緊急時の対応方法に危惧すべき点がある」として
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止める決定をしました!
原子力規制委員会の新規制基準に「関電の主張や説明の程度では公共の安心、安全の基礎と考えるのはためらわざるを得ない」と他の原発にたいしても大変重要な疑問を呈しています。
仮処分は即、効力を発揮するため、3月10日の午後5時に高浜原発3・4号機は停止されました!
関電は「これで電気料金を値下げすることができなくなった」などとしていますが、甚大な災禍をみている福島原発事故があまりにも放射線量が高いため、調査することもできず、未だ事故の状況もわからないという中で、当然の決定です。
この決定を下した裁判官の皆さんに敬意を表します。
東京新聞3月10日朝刊は6面を使って、この記事を載せています。
31面には脱被ばく実現ネットが提訴前からかかわり、応援している「子ども脱被ばく裁判」の弁護団長でもある、この高浜原発停止の仮処分を求める裁判の弁護団長の写真を大きく載せています。
福島事故で多くの皆さんが被った被害の実態、現在も続く汚染の実態などや
首都圏までも未だに汚染されている実態から学ぶことが
再稼働をさせない一番説得力のある方法だということが明らかです。
また、東京新聞webでも
井戸弁護士のことがもっと詳しいです。
ふくしま集団疎開裁判のことも書いてあります。
「やってきたことが実を結んだ-。高浜原発3、4号機(福井県高浜町、出力八十七万キロワット)の運転差し止めを命じる大津地裁の決定を受け、住民側の井戸謙一弁護団長(61)は胸を張り、晴れやかな表情を見せた。かつて裁判官として法壇の中央に座り、史上初めて原発の運転差し止めを命じた時からほぼ十年。弁護士に転じ、法廷で座る席が変わっても「第二の事故は絶対に防ぐ」と原発に対する司法の役割を問い続けた。
二〇〇六年三月、金沢地裁の北陸電力志賀原発2号機訴訟。「原子炉を運転してはならない」。自ら発した声に法廷はどよめいていた。その後に原発の耐震指針は強化され「それなりに意味があった」と当時は思っていた判決だった。
この時「想定を超える揺れで非常用電源が喪失し、炉心溶融が起きる可能性もある」とした判断が現実となったのは、五年後の東京電力福島第一原発事故。三十年以上勤めた裁判官の退官を間近に控えた時のことだった。
退官後、ためらっていた反原発の活動へ背を押したのは、全国各地の講演で多く耳にした「司法に裏切られた」との声。福島県郡山市の子どもが学校ごと疎開する措置を求める弁護団に加わったのを皮切りに、今では全国の原発訴訟に携わる。
震災後、最高裁が開いた裁判官による原発の研究会では、原発などの訴訟で従来の判断の枠組みを見直すべきだという意見もあったが、五年の経過とともに「事故前の雰囲気に戻り始めている」と感じていた。
九日、差し止めを命じた決定後に開かれた住民側弁護団の記者会見。「福島の原発事故で、被害が広範囲に及んだ経験があってこそなされた決定だ。裁判所(の判断)はこうでなければいけないという精神を、全国の裁判官にも受け継いでもらうことが大事だ」。自らも滋賀県内で、琵琶湖の水や周辺の緑の恵みとともに暮らす一人として、今後に向けた決意を口にした。」
首都圏 汚染ゴミ 2.3万トン!
全国12の都県で約17万トンの福島原発事故由来の汚染ゴミがあると東京新聞3月10日朝刊で報道されました。首都圏では2.3万トンです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201603/CK2016031002000120.html
脱被ばく実現ネットは3月5日、「福島も関東も危ない! 子どもを守ろう! 新宿デモ」を行いました。福島だけでなく、関東も沢山の汚染スポットがあり、足立区で11月に除染作業が行われたことなどを訴えました。
3月2日には日本テレビのニュース・エブリーやテレビ朝日などのニュースで横浜の17の小学校に約3トンの放射能汚泥などが保管されたままというニュースが流されました。
以下の動画はテレビ朝日ニュースです。
https://www.youtube.com/watch?v=VQhhrXEUgsc
東日本大震災からまもなく5年です。福島第一原発の事故で汚染された指定廃棄物は12 の都県で17万トンに上ります。横浜市では、この廃棄物が子どもたちの近くに保管され ていることが分かりました。
この動画ではこの倉庫の外の線量しか発表していませんが、エブリーではドラム缶に線量計を近づけると1μを超えていました。ドラム缶の測定値を報じず、扉外の低い値だけを報じるテレビ朝日のやり方はどうかと思います。
また、この汚泥は8000bq/毎時 以上のもので、事故前の基準である100bq/毎時以上の汚染物はいったいどうなったのでしょうか?
また、横浜市では汚染土を校庭に埋め戻していたことを公表しなかったことが2014年10月8日の記者会見で明らかになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=fGczmKoqGIM
首都圏まで含めて未だにホットスポットがあります。また、横浜の学校の汚染汚泥は防火水槽に溜まったものとのことで、そのような汚泥は小学校のみならず沢山の場所で実際に存在していると推測されます。
このような関東の汚染の実態を明らかにすることが大変重要となっています。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201603/CK2016031002000120.html
脱被ばく実現ネットは3月5日、「福島も関東も危ない! 子どもを守ろう! 新宿デモ」を行いました。福島だけでなく、関東も沢山の汚染スポットがあり、足立区で11月に除染作業が行われたことなどを訴えました。
3月2日には日本テレビのニュース・エブリーやテレビ朝日などのニュースで横浜の17の小学校に約3トンの放射能汚泥などが保管されたままというニュースが流されました。
以下の動画はテレビ朝日ニュースです。
https://www.youtube.com/watch?v=VQhhrXEUgsc
この動画ではこの倉庫の外の線量しか発表していませんが、エブリーではドラム缶に線量計を近づけると1μを超えていました。ドラム缶の測定値を報じず、扉外の低い値だけを報じるテレビ朝日のやり方はどうかと思います。
また、この汚泥は8000bq/毎時 以上のもので、事故前の基準である100bq/毎時以上の汚染物はいったいどうなったのでしょうか?
また、横浜市では汚染土を校庭に埋め戻していたことを公表しなかったことが2014年10月8日の記者会見で明らかになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=fGczmKoqGIM
首都圏まで含めて未だにホットスポットがあります。また、横浜の学校の汚染汚泥は防火水槽に溜まったものとのことで、そのような汚泥は小学校のみならず沢山の場所で実際に存在していると推測されます。
このような関東の汚染の実態を明らかにすることが大変重要となっています。
2016年3月7日月曜日
3.27 世界の物差しで福島原発事故を再定義する世界社会フォーラム2016「福島での犯罪と命の救済」のお知らせ
数百万人の原発事故被害者の人たちは、事故から5年間一日も休むことなく、放射能により命と健康が脅かされる前例のない甚大な被害を受けてきましたし、現在も受け、これからも受けます(※1)
これに対し、原発事故発生の加害者であり、本来、国民を救済する責任を負う日本政府がやったことは、一言で言って「事故を小さく見せる」ことです。その結果、原発事故被害者は苦しみ続け、加害者は救済を放棄したまま誰一人責任を負わないという尋常極まりない事態が続いてきました。これは日本政府による「人道に関する罪」という犯罪です。
これがいかに異常なことであるか、これを日本の物差しではなく、世界から集まった市民と共に世界の物差しで明らかにするのが、3月27日、福島原発事故を再定義する世界社会フォーラム2016の分科会「福島での犯罪と命の救済」です。
日時: 3月27日(日)13:00~15:30
会場: 東京都千代田区猿楽町2-5-5
韓国YMCA 地下大ホール ->地図
松本徳子さん(郡山市から川崎市に母子避難中ー>お話)
柳原敏夫(子ども脱被ばく裁判 弁護団)
参加費: 1000円
主催: 脱被ばく実現ネット
主催: 脱被ばく実現ネット
◎命の救済について、世界の市民に向け、次の4つのアクションを提起します。
1、 チェルノブイリ法に匹敵するチェルノブイリ法日本版(原発事故避難の権利法)の制定(※2)
2、チェルノブイリ法に匹敵するチェルノブイリ法条約(原発事故避難の権利条約)の成立
3、世界各国(スペイン・アルゼンチンほか)で、日本政府の責任者を「人道上の罪」で刑事告発(※3)
4、生活再建-市民の創造的相互扶助の自立組織=社会的経済・連帯経済(協同組合、ワーコレ、市民バンク、市民通貨など)の創設 (※4)
世界市民とのネットワークで、福島と日本の市民のみならず、世界市民にとっても最も切実な「命の救済」へ取り組みの一歩を踏み出そうと思う皆さんの参加をお待ちします。
連絡先 090-8494-3856(岡田)
(※1) 原発事故前からの基準「クリアランスレベル」に従えば、関東でも少なくとも以下の地域が放射能による健康被害の観点から安全とは言えず、何らかの避難の権利が認められてよい地域です。
(→関連記事「福島も関東も東北も含んだ『安全な環境で教育を受ける権利』該当地域の地図を裁判所に提出・・・」)。
(→関連記事「福島も関東も東北も含んだ『安全な環境で教育を受ける権利』該当地域の地図を裁判所に提出・・・」)。
(子ども脱被ばく裁判の原告が今年2月に裁判所に提出した図面から抜粋→弁護団ブログ)
(※2)
世界では、チェルノブイリ事故から5年経過して、世界標準と言われる避難基準を定めたチェルノブイリ法が人権もないと言われた全体主義国家ソ連で制定されました(→関連記事)。ところが、人権保障が完備した法治国家日本では、原発事故から5年が経過する今なお、チェルノブイリ法すら存在しないのです。この異常事態を世界の物差しから眺めたとき、日本の人権状況はどう評価したらいいのでしょうか(→2013年1月の記事「日本版チェルノブイリ憲法9条を制定せよ!」)。
(※3)
世界では、「人道に関する罪」を犯した各国の政治指導者は、どこにいても刑事責任を免れることはありません。1998年、チリの独裁者ピノチェットは英国で病気療養中に、スペインの裁判所から発布された逮捕状により英国警察により逮捕。この逮捕が適法かをめぐって、英国の最高裁にあたる英上院は「他国の国家元首であっても、人道・人権問題に関する犯罪には免責は適用されない」と逮捕は合憲であるという判断を下しました(その顛末レポート)。
これを皮切りに、 2009年、スペインの裁判所が、法輪功に対する「人道に関する罪」を理由に中国指導者の江沢民に対する逮捕状を発布(報道記事)、同年、アルゼンチンの裁判所も、同様の理由で江沢民に対する逮捕状を発布(報道記事)。2013年には、スペインの裁判所が、チベット人に対する「人道に関する罪」を理由に江沢民に対する逮捕状を発布しました(報道記事)。
(※4)
いま、汚染地の人々の避難先、受け入れ先として名乗りをあげる全国各地の地域は、受入と地元過疎地の再生・活性化とセットで考えられています。しかし、単に人が来たからといって過疎地が活性化する訳ではありません。受入過疎地の再生・活性化成功の鍵は
「今までの国依存、大企業依存の経済システムから脱却した脱依存&自立型の経済システム」
のアイデアを見つけ出し、過疎地で、まっ
とうな新たな仕事を作り出す中にあります。
映画「モンドラゴンの奇跡」
その有力なアイデアの1つが「市民の自主的かつ相互扶助の組織」の創設によって新たな仕事を作り出すことで、その成功例が、スペイン内戦で荒廃した7千人の村を、28歳の神父アリスメンディアリエタらが協同組合創設により自主的に経済再建したモンドラゴンの取り組みです。
神父アリスメンディアリエタ(ウィキペディアより)
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