「ふくしま集団疎開裁判」に個人的な支援ができることを光栄に思います。
社会が道徳的に健全であるかどうかをはかる基準として、社会の最も弱い立場の人たちのことを社会がどう取り扱うかという基準に勝るものはなく、
許し難い行為の犠牲者となっている子どもたち以上に傷つきやすい存在、大切な存在はありません。
日本にとって、そして世界中の私たち全員にとって、この法廷は失敗が許されないテスト(試練)なのです。」
ノーム・チョムスキー (2012年1月12日)
原文
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On 2012/01/12, at 11:50, Noam Chomsky wrote:It is a privilege to be able to lend personal support to the Fukushima Evacuate Children Lawsuit. There is no better measure of the moral health of a society than how it treats the most vulnerable people within it, and none or more vulnerable, or more precious, than children who are the victims of unconscionable actions. For Japan, and for all of us, this is a test that we must not fail.
Noam Chomsky
昨年12月16日に、ふくしま集団疎開裁判に対する裁判所(福島地裁郡山支部)の判決(決定)が下されました。
それは、全体主義国家ソ連崩壊後の混乱期に実施されたチョルノブイリ避難基準に従った住民避難にも、軍国主義だった日本の第二次大戦末期に実施された学童疎開にも劣る、我が国が人権の最貧民国に成り下がったことを世界に宣言する、人権の歴史に永遠の汚点を残し、人権保障が宣言された終戦以来の司法の歴史65年間を失うような判断でした。
司法もまた、今、「司法の崩壊」=機能不全の危機にあることを明らかにしました。
このような間接民主主義の危機のとき、これを克服する一つの道は直接民主主義の行使、多くの市民の手による良識の声です。それは最初、弱々しい「つぶやき」かもしれません。しかし、その「つぶやき」が真実の力と正義の力を備えているならば、決して消えることはありません。必ず、多くの人たちの胸に届き、受け入れられます。
私たちがこれから開こうとする「世界市民法廷」も、そのような真実の力と正義の力を備えた市民の判断を探究し、表明するための場です。
その「世界市民法廷」の場に、世界最高の知性と倫理と勇気を兼ね備えた思想家・アクティビストの ノーム・チョムスキーが協力を快諾してくれました。
チョムスキーの参加により、「世界市民法廷」で探究し、表明する市民の判断が、以前にもまして、真実の力と正義の力を備えることになることを確信します。
以上、チョムスキーからのメッセージでした。
※ 参考
チョムスキーの政治的発言の日本語訳アーカイブ
チョムスキーとメディア(YouTube)
ハワード・ジンとの共同インタビューその他(デモクラシーナウ!2007.4.16)
「中心の崩壊~ラディカルな想像力の再考」(2010.5.31)
"the moral health of a society" は「社会の倫理的(道徳的)健全さ」です。「健康」については述べていません。
返信削除おはようございます、ブログ管理人です。
削除貴重なコメント、ありがとうございました。訂正させていただきました。