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告知 ①12.14(第2土曜日)新宿アルタ前 街頭宣伝 14時~15時  ~「東海第二原発いらない一斉行動」第14弾に参加~

2013年2月3日日曜日

なぜデモを支持するのか(1):仙台高裁(抗告審)はなぜ1年数ヶ月も続いてるのか

                                             弁護団 柳原敏夫 
大ベテランで食品問題の第一人者で弁護団の神山美智子弁護士は、一昨年12月16日の原告敗訴判決を受け、その年の暮れ、原告が仙台高裁に異議申立をしたとき、次のように警告しました。
 皆様 高裁の抗告審はあっという間に終わってしまいます。正月休みをとっている時間的余裕はないと思われます。
正直なところ、弁護団は全員、「あっという間に終わってしまう」覚悟で、疎開裁判の第2試合(仙台高裁の抗告審)に臨みました。
しかし、事態は誰もが予想しなかった展開となりました。
「あっという間」が「1年数ヶ月」の裁判となってしまったからです。
しかも、当事者双方を裁判所に呼び出し、話を聞くという場を設けるという、弁護団の誰も経験したことがないような異例の展開まで出現しました。

何が、この全く思いがけないた展開・事態をもたらしたのか。

ほかでもありません、子どもを安全な場所に避難させる疎開裁判を支持する大勢の皆さんの声です。その声が力となって裁判所を動かしたのです。

1、その最初のアクションが世界市民法廷でした。
原発事故により最大の被害を被る子どもたちをどう救うべきかという問題は、本来、ひとり疎開裁判の担当裁判官が判断すれば済む問題ではありません。私たち全ての者がこの裁きを問われる、私たち全員の問題です。
そこで、私たち全員がこの問題について自分の裁きを表明すべきだと考え、実行に移しました。それが世界市民法廷です。これにさっそく反応したのがチョムスキーです。彼は以下の賛同メッセージを寄せてくれました。
社会が道徳的に健全であるかどうかをはかる基準として、社会の最も弱い立場の人たちのことを社会がどう取り扱うかという基準に勝るものはなく、
許し難い行為の犠牲者となっている子どもたち以上に傷つきやすい存在、大切な存在はありません。
日本にとって、そして世界中の私たち全員にとって、この法廷は失敗が許されないテスト(試練)なのです。  ノーム・チョムスキー (2012年1月12日)
国営の裁判と同時進行で、いわばNGOによる市民法廷が開催されたのは、恐らくこれが最初でしょう。陪審員として、この法廷に寄せられた多くの市民による裁きが、裁判所の裁きに大きな影響を与えたことは間違いありません。しかし、もっともっと多くの裁きが表明されることで、裁判所により大きな影響を与えます。
まだ裁きをしていない方は、ぜひ、評決をお願いします(->こちらから)。

2、その次のアクションがク官邸前アクションでした。
それまで、私たちのアクションは主に、室内で、科学者・医師・ジャーナリストによる講演会や世界市民法廷でしたが、そこから外に出て、屋外で、直接、人々に訴えるという新しい行動を始めました。
 当初、世界市民法廷を屋外(路上)でやろうというのがこのアクションの目的でしたが、暗中模索の末、演劇班による寸劇(紙芝居)という形で、新しいアピールの形式を創り出しました(->過去の動画)。

また、それまで「脱原発」一色に染め抜かれていた官邸前アクションの場に、「ふくしまの子を守れ」という「脱原発」実現にとって緊急かつ最重要な具体的な課題を提起し、 官邸前アクションの深化に努めました。

3、3番目のアクションが、世界に、国連人権理事会に行き、福島の惨状をアピールすることでした。
弁護団は、昨年10月31日、ジュネーブで開かれた日本政府を審査対象とする国連人権理事会の普遍的定期的審査(UPR)に合わせて、国連に 福島の惨状を訴えに行きました(->その動画)。当日の普遍的定期的審査の作業部会では、日本政府に対し、福島原発事故から福島の住民の健康の権利を擁護するよう 求める以下の勧告が表明され、報告書に盛り込まれました。
《放射能の危険から福島の人々の命と健康に関する権利を守るために、必要なあらゆる措置を取ること》
国連で、初めて、原発事故について福島の住民の健康の権利に言及されたものであり、画期的な出来事でした。
これと平行して、原発事故により住民の「健康に対する権利」の実態調査を行うために、国連人権理事会から特別報告者アナンド・グローバー (Anand Grover) 氏が日本に派遣され、 福島の人権侵害問題について調査した際、原告の親と弁護団と裁判支援者は彼と面談して福島の現状を伝えました。昨年11月26日に記者会見したグローバー氏は、日本政府と福島県の対応を厳しく批判する声明を発表しました。

このように、世界が日本の疎開裁判の行方に注目していることが、裁判所に大きな影響を与えていることは言うまでもありません。 

以上の通り、この間の、日本と世界の人々の注目と疎開裁判支持の声が裁判所を動かし、ここまで引っ張ってきました。
しかし、裁判所に原告勝訴の逆転判決を書かせるためには、それでは足りません。なお、一層の注目と支持が必要です。
そのための第4の取組みがデモです。
全体主義国家ソ連でのチェルノブイリ法の制定、軍部独裁国家の韓国での民主化の成功、これらを導いたのはいずれも多くの市民の声=デモでした。

私たちもアクションの最後の仕上げに向かって、力強く歩みを進めましょう。

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