関東から関西に避難した下澤さんからIWJの裁判の学習会、報告会を見た感想をいただきました。下澤さん、ありがとうございます。
7月28日、子ども脱被ばく裁判第27回(結審)が、福島市にて、行われました。
地裁での法廷と並行して、学習会が開かれました。
学習会の内容はとても興味深いもので、ぜひ聞きたいと思っていたところに、IWJによるツイキャス配信があったのを知り、
学習会、報告集会ともに、すべて聴かせていただきました!
学習会のプログラムは以下です。
学習会「内部被ばくの危険性〜最新情報を語る」
講演1「大気中を漂う放射性物質」河野益近氏
講演2「ちくりん舎の活動から見えて来た放射能ばらまきの実態」青木一政
裁判での重要な争点になった不溶解性微粒子の問題、私には、我がこと、そのものでした。
6年前、私たちは、まさに、「空気」から逃げてきたからです。放射能汚染のある土地を離れると、どんどん元気になるのに、戻ると再びぐったりとする我が子。
一体何を吸っていたのか。
多くの人が吸い続けているそれは、私たちの体にとって脅威ではないのか。
ずっとずっと、頭を離れない問い、です。
「放射性物質と言うのは、事故が起きたときだけ大気中を漂っているのではない。ばらまかれて、地面に沈着しそれが再び舞い上がり(再浮遊)空気中に漂い続けているそれは、呼吸により取り込む可能性がある。時間とともに減るだろうが、その危険性は今も、常にある。」
河野さんが1番最初に話されたのはこの、結論でした。
そして、測定されたこれらの放射性物質は、微粒子の形で存在し、その9割以上が不溶性、なのだそうです。
吸い込み、肺に直接入ると、それは出て行くことがありません。
この、日本で起きた原発事故の後の被曝の問題の、重大な事実が、ここにあると思います。けれど多くの人は知りません。
吸い込めば、確実に内部被曝をするということ。土壌汚染があるという事は、そういうこと。311の時、東日本にいた人、またその後住んだことのある人は、例外なく。
何が起きるのか、は、誰も知らない。
河野さんが
「それが分かるのは30年後?か。多分ほとんどの人が大丈夫なんだろう、しかし、確率的に、確実に、犠牲となる人がいる」
という言い方をされていたけれど、私は違うと思う。
それは、明日の、まさに正確な意味での明日の自分の健康の問題だと、健康被害にあった私は思う。我が身と我が子の血液検査を続けてきた私は、首都圏の人たちの血液の状態を知る私は、ホルモンの異常を知る私は、そう、思うのです。
そしてそれは確率の問題ではないと。当たらなければ健康、大丈夫、という問題ではないと強く感じるのです。

さて、この現実、この脅威を前に、この国がやっている事はなんでしょう?
それは、放射性物質の「ザ・ばらまき」です。
2部で、ちくりん舎の青木さんは、そのばらまきの1つである、焼却の問題、特に、飯舘村で始まろうとしている木質バイオマス発電の問題について、をメインに話されていました。
「今まで、除染廃棄物が、仮説焼却炉で燃やされてきた。これは問題。しかし、今から始まること、それは福島の森林、除染されずそのまま残っているもの、それを切って燃やす、ということです。…」
驚きます。
最後にご紹介する青木さんの資料にありますが、飯舘村が福島県中から集めて、1日300トン燃やすと宣言しているそれは、バーク(木の皮)と呼ばれる、非常に高濃度に汚染されているものです。
平均して4000〜5000ベクレル/kg
最大で60,000 ベクレル/kg
というようなもの、なんだそうです。
「飯舘村、だけではなく全国で大きなバイオマス発電所が立っている。そういうところへどんどん流れていく可能性がある。
放射能は、そこへ置いておくしか、減衰するのを待つしかないものなのだ。
しかし、燃やすことでばらまき、微小粒子として周囲に再拡散させる、しかも燃え残りの濃くなったものを一般ゴミで流す、そしてまた焼却、または再利用していく。」
なぜ?どうして?こんなことを?
誰でも思う。
それはね。
儲かるからなんです。
このことには、いろいろな省庁が絡んでいるそうです。

まず、ここにお金が降りるんです。
福島再生加速化交付金、ていうの。こんなのあるんですね。
復興省は、人の生活や健康でなく、産業振興を、「復興」または再生、と呼ぶのです。だから、ここに予算をつけるんですね。
住民合意など知ったことでない、事業者任せの経産省。
除染廃棄物をいかに減らすか、が史上命題、隔離、保管ではなく、いかに薄めてばらまくか、に邁進する環境省。
福島県林業の関係者、焼却炉メーカー、ゼネコンメーカー、産廃業者。
その他、多数の事業者、これらのものをいかに儲けさせるか、で、動くのです。
バイオマス?再エネ、環境保護、なんて建前。
目先の利益が第一優先なのです。
人間の健康は二の次なのです。
木質バイオマス発電で、燃料、設備、環境、廃棄物等の放射能規制は基本的にゼロだそうです。つまり上限がないのです。
利益は全てに優先する
儲かるから回す、燃やす、ばらまく。
お金がかからないから、流す(海に)。
すごいです、さすが新自由主義の国ですね!、て、とち狂ってますね。
今回のコロナとおんなじですね、いつまでも続くアベノマスクだって、GoToキャンペーンだって、そういうこと。
この国は、たがが外れてしまっているんです。
私はそう思います。
以上、今起きていることを知りたくて、少しでも共有したくて、書き出してみました。
詳しくは、どうぞ、はじめにリンクしたIWJの動画を見てみてください。(1番上の長い動画です)
ちくりん舎青木さんの報告資料、リンク貼りが上手くいかないのでコメント欄に貼りました。ぜひ参考にされてみてください!
投稿とともにあげた画像は、これを一部紹介したものです。
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