告知

告知 ①官邸前抗議 12.19(木)14時30分~15時30分 ②最高裁前抗議集会・「子ども脱被ばく裁判」棄却決定に抗議 2025年1月7日(火)14時~15時

2017年2月27日月曜日

第8回 新宿デモ アピール会場とデモコース

-- 子どもを被ばくから守ろう! 住宅保障の継続を! --
日時: 3月4日(土曜) 1時~ アピール 2時~ デモ行進
 会場: JR新宿東口 アルタ前広場               
(画像のクリックで拡大します)

2017年2月17日金曜日

山下氏を招いて放射能安全キャンペーンを始めた時、国や県への期待は打ち砕かれた。子ども脱被ばく裁判で中手聖一氏

 裁判前の講演と裁判での口頭弁論をされた原告の中手聖一さん

2月15日(水)福島地裁において第9回子ども脱被ばく裁判口頭弁論が行われました。
当ネットのボランティアは今回も朝から福島駅前にて、裁判告知のチラシや甲状腺がん患者が増えている等の載ったチラシを配布しました。
 福島ではいつもチラシの受け取りが良いのですが、この日はとくに受け取りがよく、30分くらいの間に200枚以上のチラシ配布ができたそうです。
 
 裁判前には福島市で原発事故にあい、文科省が20ミリシーベルト基準を出した時に福島県の皆様と共にいち早く抗議の声をあげた中手聖一さんの講演がありました。
 中手さんは午後からの裁判でも原告として口頭弁論をされました。


福島駅前でチラシ配布





今回も沢山の署名を提出しました。累計4万を超えたそうです。
皆様ありがとうございます。

中手さんの応援に駆けつけてくれました。


寒い中、ありがとうございます。

以下は参加者からの報告です。

★★★

2月15日、子ども脱被ばく裁判・第9回口頭弁論が、福島地裁で開かれました。

「今回の争点は、損害論といわれるもので、国、県は、原告一人一人がどの程度被ばくしたのか、線量を言いなさい、被ばくの線量によりどんな損害か明らかになると主張する。我々は、線量は必要ない。被ばくすればなんらかの被害が起こる、被ばくさせられたという事実が問題なのだと主張。
・スピーディのデータを隠し無用の被ばくをさせられたとの追及に、国はデータを伝達することに法的義務はないと居直る。また、放射性物質がどれだけ放出されたか不明確だから正確な数字が出せないとか、風向きが刻々変わるので、かえって住民はパニックを起こすとも弁明。我々は、在日米軍にスピーディのデータを報告している事実、担当の部署がスピーディ隠しの責任をなすり合っている事実を追及。
・国は東電が各原告に損害賠償金をどれだけ払ったか調査委託を裁判所に要求した。我々は、この裁判とは関係ないので必要ないと主張。裁判長は保留にした。
・原子力緊急事態宣言が公示され、6年近く経過した今も福島第一原発は解除されていない、実施区域、概要、対象者は現在どうなっているのかを質問したが、国は答えない、再度回答を要求した」
と井戸弁護団長は説明しました。
 
 原告の意見陳述は中手聖一さんでした。原稿なしで、被告の代理人達に向って、静かに淡々とご自分の思いを語りました。又裁判前の市民会館での集会でも中手さんが講演しました。
「3月末で自主避難者への住宅保障が打ち切られます。国や県の言い分は、いつまで甘えているのか、生活再建を促す、自立させるというのでしょう。確かに、国や県の言い通りにしていたら泣きをみると準備していた人たちは、避難から移住、定住のステップに移り、家賃が有料になっても生活できる人もいる(東京、大阪の大都市では困難)。だけれど、自主避難の6割は母子避難、働きたくても働けない、幼い子どもがいるとか、母親自身が体調を崩し働けない人たちにとっては、住宅補償がなくなったら、避難は続けられない、帰還するしかない。そもそも東電が原発事故をおこしたから避難したのです。避難とは、住まいを失い、仕事を失うことです。国、県は自主避難なのだから自己責任、自助努力せよと迫ります。被害者に対して最低限必要な保障をしようとしない。それがこの国の現実です。
 原発過酷事故が起こった時、自分の中には国や県が何とかしてくれるのではないかというひそかな期待がありました。それが打ち砕かれたのは、3月、県が山下俊一氏を招聘して放射能安全キャンペーンを始めた時。4月、高木文科大臣の「子ども20ミリSV」通知でした。
 自分達の世代では解決できない不始末を起こしてしまった大人世代の一員として、子ども世代への責任を少しでも果たしたい。福島では、放射能の不安を口に出来ない目には見えない同調圧力があるのでしょう。だけど、負けないで声をあげ行動してほしい、私も行動します。もう一つは子育のこと。ちゃんと自分の意見をもって発言し行動できる子どもを育てなくてはと強く思います。私は30年近く、障害者運動に関って暮らしてきました。障害者自身が、自分たちも同じ人間だ、差別されるのはおかしいと粘り強く抗議し社会を変えてきました。原発避難民たちが、被害者なのに保障されない現実、当事者である被害者が声をあげて行動していくほかないと思います」
心にしみるお話でした。

 最後、弁護士さんを交えて、参加者のざっくばらんな意見交換会で、「平常時は年間1ミリSVだけれど、今は原子力非常事態宣言下だから、被ばく限度が20ミリSVでも仕方ない。だけれど、福島は除染し安全だから帰還しようと一方で言いながら、非常事態宣言時の20ミリSVで帰れ、そこで暮らせとは、トンデモない矛盾じゃないか」ホントにその通りだ。
「福島原発事故に基づいて救済する法律、特別法ができないと、裁判に勝つのも難しいのではないか」ナルホドナ。
「自分は、甲状腺がんを発症して手術もした。今後、再発の恐れが20%~50%あり、再発したら未分化癌を発症し進行が速いと医師に言われている。私は、福島のいろんなところへ出かけて行って、自分の体験を話している。病状や不安、自分の気持ちを率直に話すと、実は自分も・・とか、親戚が・・と悩みを語り始める。福島では、モノが言えないとタブー視してるけれど、自分が裸になってぶつかれば、答えてくれる、私は大人の甲状腺がん患者など健康被害当事者がつながって、当事者の運動を作っていかなくてはならないと思う」熱い力強い発言。
 最後に井戸弁護団長がら、「弁護士のページに、我々が裁判所に提出した準備書面を載せているが、みなさんから被告の準備書面も見たいとの要望があり、載せていきたい」との告知がありました。
 朝9時20分から福島駅頭でチラシ撒きの時は、風もなく暖かかったです。受け取りもよくて、30分で200枚以上撒けました。裁判所へ移動のお昼過ぎ、福島盆地を囲む雪山から冷たい風が下りてきて、急に冷え込んできました。とても充実した一日でした。

松岡加代子



★★

2月15日第9回子ども脱被ばく裁判口頭弁論を傍聴しました。

 福島地裁で行われている裁判は、被告(国、福島県地方自治体)による「子ども人権裁判」を「親子裁判」と切り離して棄却(門前払い)する策動をはねのけて、第7回口頭弁論から実質審理に入りました。
(子ども脱被ばく裁判は、「子ども人権裁判」と「親子裁判」の二つで構成されており、子ども人権裁判は、放射能汚染のない年間1mSv以下の環境で教育させよという福島県内市町村に対する要求、親子裁判は原発事故の際適切な回避策を取らずに無用の被爆をさせた国・県の責任を追及する裁判)

 被告自治体らの主張は、原告が低線量被曝の危険性の根拠とする次のような事実(日本の法律が、一般公衆の被ばく限度を年1ミリシーベルトと定めていること、日本の法律が放射性セシウムによる表面濃度4万ベクレル/㎡を超える環境を放射線管理区域として厳しい規制をかけていること、累積5ミリシーベルトの被ばくで白血病の労災認定がなされた事例があること、原爆症の認定基準では、1ミリシーベルト以上の被ばくをしたと考えられる人で、一定の類型の疾病に罹患した人は、原爆症と認定されること等)に対して、これらの事実は、低線量被曝による健康被害とは関係がないと主張するのみで、それ以上の具体的な主張をしていないので、これに対する具体的な理由を述べるように前回の公判で求めました。しかし、被告は回答せず、原告に対し個人の被ばく線量を出せという要求をしてきました。「各市町村では皆普段通りに生活しており、避難の必要ない」などという根拠のない主張をしました。内部被ばくは個人線量計(ガラスバッジ)では測定できず、要求自体が非科学的です。原告側弁護団はそのような要求は不合理としてはねのけました。
 原告弁護団はまた、被告・国・福島県がスピーディーの情報を活用せずに多くの人に無用な被ばくをさせたことは、国の防災指針・県の防災計画に従わず、情報隠匿であり違法だったと主張しました。

 この日は中手聖一さんが原告として意見陳述を行いました。
 中手さんは1961年いわき市生まれ、福島市在住中に東日本大震災で被災。2012年6月、30年以上務めた障がい者団体を退職し札幌市に移住。2013年3月、障がい者向け訪問介護を行う「うつくしま介助サービス」を、避難者仲間たちと立ち上げる。現在その代表社員。
 原発事故子ども・被災者支援法市民会議代表世話人、避難住宅問題連絡会「避難の権利」を求める全国避難者の会共同代表、こだまプロジェクトのメンバー。

 彼は原発事故以前に広瀬隆さんの講演を聞いた経験があり、事故後すぐ子どもと奥さんを西日本に避難させました。事故後まもなく文科省が年間20mSv以下だから授業再開せよという方針を出したときには、多くの仲間たちとともに文科省に行って抗議行動をしました。かれのリーダーシップを私たちは覚えています。この日参加した原告の一人Sさんもその時の中手さんの主張・行動によって、放射能から子供を守ろうという決心に至ったと言いました。またこの日の裁判には二人の障がい者のかたが参加し、かれの陳述を傍聴しました。この裁判は実質審理が始まったばかりです。
 次回第10回は5月24日です。多くの方の膨張をお願いします。

冨塚元夫

2017年2月15日水曜日

飄々と語る甲状腺がんのこと 「福島 風評にすり替えられる実害 -ひろがる健康被害、分断と苦悩-」

2月11日(土曜日)渋谷光塾で行われた「福島 風評にすり替えられる実害 −ひろがる健康被害、分断と苦悩−」には定員いっぱいの約50名が参加されました。

広野町の町会議員でいわき市避難中の阿部憲一さんと郡山市在住で甲状腺がん患者である渡辺紀夫さんと甲状腺疾患のバセドー氏病を患っておられる久仁子さんご夫妻のお話を聞きました。(渡辺さんはインフルエンザでしたが、スカイプで双方向中継しました。タミフルを服用しながら、お話くださって本当に感謝です。)
参加者が今まで聞いた事も無い沢山の福島の実際をお話いただきました。
また、福島在住や避難者の皆様が他にも4名参加くださり、発言してくださいました。

渡辺さんの最初のお話「これはなんでしょうか? 
福島のTVで毎晩天気予報の後に出る空間線量の図です。
これって正常でしょうか? SF映画を見せられているようです。
東京ではやっていないでしょう?」

阿部さん、渡辺ご夫妻に動画公開の許可をいただきました。
本当に貴重なお話です、ぜひご覧下さい。

阿部憲一広野町町会議員さん:前半(報道されていない震災当時の状況)
https://www.youtube.com/watch?v=ov4LAfDS-_M


阿部憲一広野町町会議員さん:後半(空間線量の異常値)
https://www.youtube.com/watch?v=iK9cshqIBKU




渡辺紀夫さん夫妻(放射線測定器開発、自らの甲状線ガンと奥さんのバセドー氏病)
https://www.youtube.com/watch?v=aV4Dh9jdGoM



避難者の今野さんと松本さんの報告
https://www.youtube.com/watch?v=bWqkOXBtj-E



以上、動画は大庭さんです。



阿部さんは震災後、「住民戻せ一辺倒」の町に怒っていたら
それならお前やれと言われ、選挙の直前に立候補を決めてあまり選挙運動
しなかったが当選したとのこと。すごい行動力です。

阿部さん「この前うちの土壌を測ったら1㎡あたり258万ベクレルでした。
これ、戻れるかってことですよね。」
(広野町は事故の年の2011年9月30日に避難解除されており、
阿部さんも帰還を迫られている。)
広野町は20キロの線引きのすぐ外

渡辺さんが甲状腺がんの手術に向かう時の写真。
「手術室まで歩っている。十代には厳しい。」と書いてあります。
飄々とユーモアを持って語って下さいましたが、
ご自分も本当に苦しかったと思います。
大人でも本当につらいです。こういう体験を子どもたちがしていることに
胸がつまりました。


震災の時、高線量の測れる測定器の開発の話
そして甲状腺検査時から手術・その後まで、詳しくお話くださいました。


手術後、免疫力が弱ってその後も他の病気でも入退院を繰り返したとのこと。
今回も周りがインフルエンザにやられていて、自分は大変気をつけていたにも
かかわらず、生涯初のインフルエンザにかかってしまったとのことです。

奥様もやはり飄々とですが、命の危機に瀕していた甲状腺疾患の状況を
話してくださいました。

以下は講演会に参加したボランティアの渡辺さんの報告・感想です。


●講演会感想  

 底冷えする2月の土曜日、会場は満杯、休憩時間にドアを開け放って外気を入れるほどの熱気となりました。寒い中、お越しいただいた皆さま有難うございました。
「深刻で衝撃的な内容」に圧倒され、言葉にならない、何とも言えない重たい空気は、その場にいらした方全員が感じ取ったものと思います。
福島の過酷事故から、間もなく6年が経とうとする中で、反原発・脱被ばくに関わっている私達は、ともすると「もう、原発や被ばくについては裏も表も知っている。実際の現場も大体のところは察しがつくし想像出来ている。」と思い込んでしまっています。
少なくとも私は、阿部さん、渡辺さんのお話を伺って大いに反省し、自分の勉強不足、認識の甘さを思い知り、改めて原発という名の魔物は「そろそろ見通しが立ったな」という希望的観測すら与えてくれない、果てしない試練を人々にもたらす最悪のものだと実感しました。


広野町議会議員の阿部さんのお話は、原子力ムラ、行政組織は、都合の悪い数字を隠す、被ばくの実態が顕著に表れる調査は極力避ける(逃げる)といった相変わらずの酷い状況や、町議の立場での経験をもとに、福島の真実の姿を具体的にお話しして下さいました。全住民が知っていて然るべき情報の開示を求めても、無視を決め込んで憚らない巨大な相手に対し、孤軍奮闘の阿部町議は、怒りの感情を抑えて、科学的な立証、現場取材の徹底で立ち向かっています。被ばくのこと、海外では当たり前に報道されている3号機の燃料棒のこと、モニタリングポストや線量データの信憑性などの重大な事実を議論、検証できない現状に危機感を抱き、自らが動いて変えようと正攻法で立ち向かっっている阿部さんはもちろん、「風評すり替え」が蔓延し、もの言えぬ福島で、阿部さんに賛同し、勇気ある投票をされた広野町の皆さんも立派だと思います。
 渡辺夫妻は、今回、体調不良(インフルエンザ)で会場にはお越しいただけなく、スカイプ中継となりました。汚染の実態を記録した貴重な写真も交えて、分かり易く丁寧にお話し下さいました。渡辺さんご夫妻は、以前、週刊金曜日(昨年の9月9日号)「甲状腺がんを追え!」の取材を受けられ、夫の渡辺紀夫さんは甲状腺がんに罹患、妻の久仁子さんも甲状腺機能障害で治療を受けられていることを実名で公表されました。「甲状腺がんについて楽観的に語られると違和感を覚える」と週刊金曜日でも話されていましたが、実際は「違和感」というソフトな表現で済まされるような状況ではなく、スカイプ中継で知らされた内容の過酷さに会場内がシーンと静まり、質疑応答が出来る感情を取り戻すための「回復時間」が必要でした。紀夫さんは高校教諭で、教え子の3名が甲状腺がんだったそうです。「先生、ボク(ワタシ)も甲状腺切ったよ」と告げられたり、首にテープを貼っている子に「切ったのか?」と聞くと「うん」とうなずいたり、でも実際は3名だけじゃないはずで、なぜなら他のクラスの生徒に関してはわからないから。被ばくのことはタブー視され、伏せられているからだとの衝撃的なお話しもありました。またご自分の甲状腺がんの検査(大量の被ばくを伴うPET検査も含む)から手術までの経過を、これも写真を使って説明していただきました。
 本当に大変な経験をされているのに、飄々と、ときにはユーモアを交えって語られる姿に、
ちょっと?(笑)かもしれませんが、戦場で負傷しながらも周囲の人々に明るさをもたらし、励まし続けた「水木しげる先生」を想い出してしまいました。
 今時、日本では「その理想は現実的ではない。現実と理想をすり合わせるべき」といった論調が目立ちます。「放射能は消えないのだから、放射能ありきで議論すべき」に同調する人々は、風評被害という便利な言葉を使って、真実を語る人間を嘲笑し、糾弾しています。生存権(命や健康を守ること)を主張にする人々に対して、「あなたの理想は(過酷事故が起きた日本では)高すぎる。ガンありきで議論すべき」という世論を作り出してまで推し進める原子力政策の目指す先にいったい何があるのでしょう。現実にひれ伏す理想は、もう理想には値しません。
 阿部町議が「日米原子力協定」を市民レベルから変えたいとお話しされました。風評被害と叫ぶ人々は、きっと「現実的でない」と嗤うでしょう。しかし私はそうは思いません。泥水を満々とたたえた巨大なダムほど、小さい針の一刺しに弱いものだからです。皆さん、
ぜひ動画をご覧ください。

お知らせ
3.4 新宿デモ 子どもを被ばくから守ろう! 住宅補償の継続を!
の告知はこちらから↓ 賛同人 賛同メッセージも募集中
https://fukusima-sokai.blogspot.jp/2017/01/34.html
  




2017年2月14日火曜日

2016年会計報告 (脱被ばく実現ネット)

 昨年(2016年)も多くの方々からカンパを頂き、1,329,023円の収入を得ました。
これは皆様の我々の活動に対するご理解の賜物だと深く感謝致しております。
以下に簡単な会計報告をさせて頂きます。なお、これにつきましては監事(近藤卓史弁護士)による会計監査を2017年1月30日に完了しております。

(以下の集計票はクリックすると拡大します)

なお、上記支援費の具体的な対象は
 ・子ども脱被ばく裁判の会
 ・まつもと子ども留学基金
 ・避難の協同センター
 ・「避難の権利」を求める全国避難者の会
 ・賛同金:核と被ばくをなくす世界社会フォーラム
                   以上です。

2017年2月11日土曜日

講演会 2/11 福島 風評にすり替えられる実害 ーひろがる健康被害、分断と苦悩ー

2/11 福島  風評にすり替えられる実害
       ーひろがる健康被害、分断と苦悩ー
広野町町会議員・阿部憲一さん、
郡山市在住・渡辺紀夫さん、久仁子さんのお話
 0211 講演会チラシおもて

 0211 講演会チラシ うら
★主 催  脱被ばく実現ネット
★日 時  2017年2月11日(土) 13時開場 13時30分開演 
★場 所  光塾 渋谷区渋谷3-27-15 光和ビル地下1階  
 ●JRをご利用の場合は渋谷駅埼京線ホーム近くの
    新南口が便利です。徒歩一分。渋谷三郵便局隣
  ●東急線、地下鉄線ご利用の場合は
    渋谷警察署向かいの16b出口が便利です
★参加費  500円     約50名
問い合わせ  nijisaiban@gmail.com 又は岡田(090-8494-3856)


 上のイラストは福島県立医科大学の「ふくしま国際医療科学センター」基本構想のイメージ図です。約300億円をかけてイラストの白い部分(4棟の建物)の増築が昨年完成しました。

 福島県民健康調査において子どもの甲状腺がん(疑い含)は183名にもなりましたが、依然として委員会は放射能との関係を認めていません。まさに放射能による実害があり、そのためにこのように病院の大増築を行ったとしか思えないのに、「放射能被害は風評」という建て前のもとに「復興」「帰還」が進められている福島県の矛盾した現状があります。
 今回は広野町町議でご自身もいわき市の避難住宅からの帰還を迫られている阿部さんと、甲状腺がん・疾患を患いながら2極化する県民の放射能への意識の中で何ができるかと模索し続けている渡辺さんご夫妻のお話を伺います。
 皆様、ぜひご参加ください。


2017年2月5日日曜日

第41回 東電本店合同抗議 「なぜ東電が避難住宅費用を払わないのか!?」国は「計算が大変だから」と返答

第41回東電本店合同抗議に参加 

福島原発被害東京訴訟 原告団長鴨下さん


2017年2月1日(水) 第41回東電本店合同抗議 18:30~19:30
呼びかけ団体:たんぽぽ舎、テントひろば  賛同団体:東電株主訴訟他126団体
映像配信は立花健夫様から、いつも有難うございます。
https://youtu.be/Ie6J71IfuSk 
https://youtu.be/iMhKY_kRwUs
https://youtu.be/RVARYURQPYs 
https://youtu.be/uAWhEYJ6a24
https://youtu.be/pMN-sjp0Exo 


「原発止めろ!」「被災者捨てるな!」「福島返せ!」無責任企業東電に刺され!とばかりに熱いオープニングコールから始まりました。
今回も「日音協」のミニライブ、「反原発自治体議員・市民連盟」と「たんぽぽ舎」の東電への申し入れ、ドンパン節の歌と踊りと多様性に富んだ抗議行動となりました。

東電への申し入れ

◆参加者のスピーチ

〇福島原発被害東京訴訟 原告団長鴨下さん
区域外避難者は避難住宅打ち切りに直面している。明日も福島県との交渉がある。東電が避難住宅費用を支払わないので、国、東京都、福島県に対し毎月、申し入れや交渉を行わなければならない。国に東電に求償しない理由を質問すると「計算が大変でまだ出来ていないから」と言われる。東電に請求して支払わせるべきだ。
避難住宅費用は災害救助法に基づく応急救助で支援では無い。支援という形になり、「収入力」「世帯構成」等で要件をつけられ被害者が分断されている。打ち切りを不安視し、自ら家賃を払い住環境を安定させる動きも一部にあるが、甚大な被害があっての避難。無償提供継続が絶対条件で、家を汚染された以上住宅費用を払う必要はないと考えている。4月以降避難住宅に居続ける残留避難者が出ることとなるでしょう。私たちを追い出さないで下さい。よろしくお願いします!
《福島原発被害東京訴訟》
次回期日 3月1日(水)午前10時 東京地裁103号法廷 6名の原告本人尋問(最終回)が行われる。原告の受けた生々しい被害の実態を聴いてください。
〇日音協 葛尾村出身者
葛尾村は6月に避難解除されたが、帰還した住民は1割未満。10月に葛尾村と浪江町の境に学校の校庭から運んだ土が大量に置かれていた。今年4月から小、中学校を再開させる予定だったが、子どもが帰らないので再開は中止に。無駄なことをやっている。浪江町が3月に解除予定だが、住民のほとんどが帰還に賛成していない。事故は終わった、帰らないのはお前たちの勝手と切り捨てられていく。謝罪も償いもない東電を許さない気持ちを込めて歌っていきたい。
〇たんぽぽ舎山崎さん
テレビカメラが2号機に入り、核燃料(デブリ)と報道したメディアもあるが、東電は何が映っているのか明らかにしていない。実際は調査をしても解明するのは困難。映像を見ると融点の低い金属と合成樹脂の絡まった物のような印象。
核燃料は何処にあるか判るわけがない。
1号機、3号機に実施されないのは核燃料の量が多く、空間線量も高いためと思われるが、説明が無い。説明が無いのでデブリを取り出せるのでは、という幻想が生まれる。冷えたから取り出せるものではない。
3号機の使用済み燃料プールの取り出しすら1年以上遅れている。作業従事者の被ばく量が高くなりすぎ、取り出しの為の装置台を取り付けられない。着手にはあと5年はかかる。厳しい環境なのは事実だが、柏崎刈羽再稼働に6800億かけているからそういう事になる。
凍土遮水壁は海側が95%凍り始めたと報道された。しかし、汲み上げている水の量は半分減った程度で、毎日約150トン出ている。東電の計画ではほぼゼロになる筈だった。凍土壁で水が止まるのか疑問だ。その前にデブリが外に出ないようにブロックする設備を造るべき。「埋設」を推奨したい。30mの高さまで埋めてしまえば、津波が来ても放射性物質の流出は避けられる。50~100年と時間を区切って埋め、冷却を待つという方法。
次に巨大津波が来れば大量の放射性物質が海洋流出し、使用済み燃料プールと共用プール6000本の燃料の冷却ができなくなり、1ヶ月もすればメルトダウンする。そういう事態を避けるために、安全設備のある施設に乾式貯蔵を急行すべきだ。東電は柏崎刈羽より福島第一に力を注げ。

◆脱被ばく実現ネットのスピーチ 
〇県民健康調査で小児甲状腺がんの子どもが183名になった。事故前の100倍以上の罹患率。
矛盾しているのが、事故後、初回検査で115人も見つかり、検討委員はエコー検査の機械の性能がいいためとし、他の地域でも検査すればこのくらい出るから心配しないで、検査も数年に1回で大丈夫と発言していた。
2度目の検査での腫瘍の大きさについての質問には、1度目の検査で見落としがあったかも、と答えている。性能のいい機械での見落とし、おかしくないですか?
2度目の検査で最大3.5㎝を超える腫瘍が見つかっている。1度目で問題無しとされた子どもも癌になっている。
検討委員会では子どもの甲状腺がんは進行が遅いとされたが、腫瘍がなかった子どもに2年の間で1~3㎝の腫瘍が出来ており、矛盾している。
放射能の影響を調べる方法として、事故後に生まれた子どもとの検査結果の比較がある。チェルノブイリでははっきりと差が出た。国際的にも甲状腺がんが放射能の影響だと認められたが、日本では行われない。
県民健康調査は被ばくの影響を調べることではなく、県民の不安解消のためだと堂々と言い切っている。小児甲状腺がんは被ばくの影響ではないと言い続けていれば東電も賠償せずに済む。
新潟の皆さん見てますか?柏崎刈羽で事故が起きたら子や孫が肺やリンパに転移しても、風評被害だとか、放射能で騒ぐと復興の邪魔だとか、手術すれば死なないと言われます。幼児や10代の子どもに死なないから大丈夫と一言で済ませて欲しくない。
新潟の皆さん、再稼働阻止するようお願いします。未来ある子ども達のために闘ってください!
◆告知
・講演会開催
福島 風評にすり替えられる実害 - ひろがる健康被害、分断と苦悩 -

渋谷JR新南口1分(光塾) 演者:阿部憲一さん(広野町議員)、渡辺紀夫さん夫妻(郡山市)
・子ども脱被ばく裁判第9回口頭弁論期日 2月15日(水) 福島地裁
・2月19日 総がかりのデモに参加しチラシ配布
・2月26日 新宿アルタ前街宣 16時~17時
・新宿デモ 3月4日(土) 

4日のデモは、3・11直前であり、無償住宅提供打ち切り前の重要なデモです。ひとりでも多くの方の参加が重要となります。一人ひとりに生存権があることを訴えていきます。「人間の復興」を求めお集まりください。

(伊藤 記事・写真も)

2017年2月1日水曜日

1月29日新宿アルタ前 浪江町からの避難者の訴え 3月から年20ミリシーベルト以上の地域も帰還させようとしている! 子どもを守らなければ未来はない!

129日(日)は比較的暖かい日でした。新宿街宣では数名の方がチラシ配布に協力してくださり、いつもより多めにチラシを配布できました。
動画撮影してくださった皆様ありがとうございました。








立花健夫さん動画

chikapinさんツイキャス(途中からです)
http://twitcasting.tv/chikapin1/movie/342826627

以下はボランティアの冨塚さんのレポートです。

★★

2017年1月29日新宿アルタ前アピールに参加しました。

 脱被ばく実現ネットのボランティア数人と原発事故避難者、そして当日の参加者(常連の参加者と初めてのような参加者)、多くの人が発言しました。
 皆怒っています。空間放射線量だけ、外部被ばくだけを基準にして、「年間20mSvを下回ったから帰還せよ、賠償を打ち切る」という政府・福島県の政策に怒っています。3月末から自主避難者の住宅無償提供が打ち切られようとしています。
 さらに政府は3月から年20mSv以上、50mS以下の居住制限区域の避難指示解除も計画しています。
 土壌汚染を無視し、シーベルトのみで放射能汚染を判断するのは非科学的ですが、更に測定法もモニタリングポストの測定器も信用できないものです。

 福島県沖よりも汚染のひどい東京湾と東京湾にそそぐ川のデータを載せた週刊誌(プレイボーイ:発売中)の話も出ました。
 福島県が調査して発表している事故当時18歳以下の子どもだけでも甲状腺がんが(95パーセントの強い疑い含め)183人おります。大人の甲状腺がんも増えています。心臓病・脳血栓による突然死も増えています。広島・長崎・チェルノブイリの先例からわかるように癌などの健康被害が増えるのはこれからにも関わらず、避難者(被害者)の意見も聞かず汚染地に帰還させようとしています。

 福島県は福島県立医科大学に300億円をかけて「ふくしま国際医療科学センター」を設立しました。放射能による癌と心臓病、脳・血液病の多発を認めない人たちが、病院の大増設を行うのです。治療目的でなくて、研究目的でしょうか?

 この日も浪江町から福島市に避難している今野さんが参加してくれました。2時から世田谷区等々力の玉川区民会館で行われた福島原発刑事訴訟支援団の集会に参加してから駆け付けました。原発従事者でもあった今野さんの詳しいお話はこちらで見られます。凄い内容ですので一度ご覧下さい。↓
https://fukusima-sokai.blogspot.jp/2016/11/11520.html

 等々力の集会は検察審査会の2度の決定によって強制起訴が決まった東電元幹部3人の裁判を一日も早く行うよう要求する集会でした。集会レポートは以下から。
https://shien-dan.org/20170129report/
 今でも8万人余りの福島からの避難者(更に他県からの避難者も存在します)が家を失い、故郷を失い、仕事を失い、友人を失い、避難先ではいじめにあい、やっと慣れた家から追い出されようとして地獄の苦しみの中にいる一方、これだけの大事故を怠慢(不作為の犯罪)によって引き起こした東電元幹部や国の役人がなんら責任を問われず天国の生活を送っているのは、全く許せないと皆が発言しました。


 千葉では31日に原発被害者集団訴訟第24回公判(結審)が予定されています。13時45分開始の口頭弁論に先だって、10時から「国の責任を明らかにし原発被害の完全賠償を命ずる判決を求める集会」が千葉県弁護士会館で開かれます。私は、スピーチの代わりに格調高い集会決議文を読み上げました。
 多くの人に、集会と裁判に参加してほしいと訴えました。 
(冨塚元夫)