今回10月1日の第1回審尋に向け、福島の子どもたちの被ばくの危険性を証明する新たな証拠が次々と明らかになり、以下の書面と証拠を仙台高裁に提出しましたので、全体を紹介します。
個別の解説はこのあと、行ないます。
◎主張 ->抗告人準備書面(2)
◎証拠 ->以下の証拠説明書(11)の通り
証 拠 説 明 書 (11)
2012年10月 6日
仙台高等裁判所第2民事部 御中
書証(甲147~166)
甲
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標 目
(原本・写しの別)
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作 成
年月日
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作成者
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立 証 趣 旨
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147
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2011.3.24
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日本甲状腺学会理事長理事長山下俊一
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日本甲状腺学会理事長(山下俊一)から会員宛てに、3.11直後に、福島原発事故で被ばくした福島県の子どもたちに「小児甲状腺ブロック」すなわち安定ヨウ素剤の配布は必要ないという文書を出していた事実。
他方で、チェルノブイリ事故の直後、ソ連では安定ヨウ素剤は配布されず、そのため多くの子どもたちがのちに甲状腺がん等の病気になったのに対し、隣国ポーランドでは直ちに安定ヨウ素剤を配布したため、子どもの甲状腺がんの発生はゼロだった事実を指摘したのはこの山下俊一氏である(甲125。537頁左段1行目以下)
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148
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ウクライナ政府(緊急事態省)報告書『チェルノブイリ事故から25年 “Safety
for the Future”』(Twenty-five Years after Chernobyl Accident:Safety
for the Future National Report of Ukraine)(抄訳)
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2011.4.20
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ウクライナ政府(緊急事態省)
翻訳:
「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワーク
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強制避難区域の
外側、年間5ミリシーベルト以下の汚染地帯で、これまで国際機関が放射線の影響を認めてこなかった心臓疾患や膠原病など、様々な病気が多発していると報
告。とりわけ子どもたちの深刻な健康被害、心筋梗塞や狭心症など心臓や血管の病気が増加している事実を報告。
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149
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新聞記事「福島で小児甲状腺がん『事故と無関係』危うい即断」
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2012.9.27
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東京新聞
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9.11発表の福島県の甲状腺検査結果で1名の小児甲状腺がんが見つかった問題で、福島県立医大は「原発事故との因果関係を否定」したが、菅谷松本市長は「即断は禁物」と批判した事実。
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150
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2003
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マリアン・デレオ
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事故から16年後のチェルノブイリ汚染地域で、生まれつき「チェルノブイリ・ハート」と呼ばれる未知の心臓疾患や放射線障害に苦しんでいる多くの子どもの姿を描いた映画
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151
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2003.9.16
放送
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NHK
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事故から26年経過して、この間、除染がいかに困難なものであるかを明らかにした
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152
の1~2
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152の1
152の2
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2003.9.23放送
2012.9.25
初版
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NHK
馬場 朝子・山内 太郎
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昨年公表のウクライナ政府報告書(甲148)で、強制避難区域の外側、年間5ミリシーベルト以下の汚染地帯で、これまで国際機関が放射線の影響を認めてこなかった心
臓疾患や膠原病など、様々な病気が多発していると報告。とりわけ子どもたちの深刻な健康被害、心筋梗塞や狭心症など心臓や血管の病気が増加している事実を
報告。
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153
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2012.9.30
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本年9月、ウクライナのチェルノブイリ原発から70Km離れた町の保育園、病院を訪問。殆どの子どもが呼吸器、消化器、視力障害、骨の異常、倦怠感、免疫低下を複数抱えている実態を報告。
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154
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ニュースサイト
Business
Insiderの記事「CONFIRMED:
36 Percent Of Fukushima Kids Have Abnormal Thyroid Growths And Doctors Are In
The Dark
→ 訳文添付 |
2012.7.19
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Michael
Kelley
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米国の定評あるニュースサイト「Business Insider」に立て続けに、ふくしまの子どもたちの甲状腺検査結果に対して、これを警鐘する専門家の記事が掲載され、話題を呼んでいること。
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155
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報告書(2)
――郡山からの報告~除染は壮大なまやかし?~――
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2012.9.27
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武本 泰
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156
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報告書――国連の、福島を中心とした原発関係の健康に関する人権状況の調査等について――
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2012.10.1
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国際連合の人権理事会から任命された特別報告者(健康の権利に関する「特別報告者」のアナンド・グローバー〔Anand Grover〕氏)が、本年11月15日に来日し、福島の子どもたちの健康被害の実態を調査、監視、助言を行い、勧告を出す予定である事実。
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157の1~2
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書籍「こうして原発被害は広がった」(抜粋)
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2011.6.30
初版
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ピアズ・ポール・リード
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チェルノブイリ事故の際には、(チェルノブイリ原発に最も近い)プリピャチの全住民が事故発生後12時間以内にヨード剤の配布を受け、後には169万人の子どもを含む540万人の人々にヨード剤が配布されたとされている事実。
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158
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書籍「原発事故を問う--チェルノブイリからもんじゅへ」(岩波新書)(抜粋)
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1996.4.22
初版
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チェルノブイリ原発事故の4年後から小児甲状腺ガンが急増した時、日本の医学者たちは、その急増と放射線との因果関係を認めなかったが、その理由が「広島や長崎では小児甲状腺ガンが十年以上たってから現れたから、これほど早く発症するはずがない」というものであったこと。
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159
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欠番
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160
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2009
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国際放射線防護委員会(ICRP)
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1日10ベクレルのセシウム137を毎日体内に取り込むと、体内のセシウム量は漸増を続けるが、セシウムの追加供給がなくなれば、体内のセシウム量は急速に低減すること
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161
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2012.10.5
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○○○○○
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郡山市の保育園では、事故の発生を恐れて、在園中はガラスバッジを外させているのが実態で、子どもたちのガラスバッジによる測定結果は信用出来ないこと
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162
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2012.9.11
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「県民健康管理調査」検討委員会(座長山下俊一)
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第3回目の福島県の甲状腺検査結果の発表により、4万2千人の子どものうち、6~10歳の女子の54.1%、11~15歳の女子の55.3%に「のう胞」または「結節」が、男女合わせた全体でも43%に「のう胞」または「結節」が見つかったこと
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163
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2012.9.12
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福島民報
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前回2回目で二次検査を終えた38人の中から初めて1人が甲状腺ガンと診断されたこと
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164
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2012.10.1
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抗告人代理人 柳原敏夫
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本年9月14日から始めた、子どもたちを福島原発事故の被ばくから守るため、疎開をすることを認める決定を速やかに出されることを求める緊急署名が本年10月1日現在、日本13,902筆、海外253筆合計1万4155筆集まったこと。
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165
の1~2
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2012.10.3
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毎日新聞
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県民健康管理調
査について専門家が議論する検討委員会を巡り、県が委員らを事前に集め秘密裏に「準備会」を開いていたこと、準備会では調査結果に対する見解をすり合わせ
「がん発生と原発事故に因果関係はない」ことなどを共通認識とした上で、本会合の検討委でのやりとりを事前に打ち合わせていた。出席者には準備会の存在を
外部に漏らさぬよう口止めもしていた。
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166
の1~2
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新聞記事「委員発言
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2012.10.5
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同上
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甲165の続報。県民健康管理調査について検討委員会を巡り、委員が発言する内容について県が予めシナリオ(議事進行表)を作成し、委員に送付していたこと。県は「山下俊一座長のメモ的なものとして作った可能性はある」と答弁。
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167
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新聞記事「放射線量、低く表示」
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2012.10.6
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東京新聞
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「市民と科学者の内部被曝問題研究会」が福島県に設置された116ヶ所のモニタリングポストの数値を調査したところ、10~30%低く表示されること、一部では周辺の表土をはぐなど除染され、除染の影響で数値が低くなる可能性を指摘。
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168
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2012.10.6
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朝日新聞
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同上。
モニタリングポストから10m離れた所では、平均で40~50%高かったこと。
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